後継者が採用において事業承継前に知っておきたい事③

後継者の学校のパートナーで人を中心とした経営支援専門家の坂本典隆です。坂本さん

事業承継前に採用について知っておく必要がある内容をシリーズとしてお伝えいたします。好評につき、今日はシリーズの3つ目です。少人数の中小企業にとって中途採用は運命の分岐点とも言うべき一大イベントです。採用した中途社員が陥りやすい罠である「社長との距離 誤解の罠」とは・・・早速、ご説明します。

 

いつもブログをお読みいただき、ありがとうございます。後継者の学校のパートナーで人を中心とした経営支援専門家の坂本 典隆です。今回は中途採用をした時に陥ってしまう「社長との距離 誤解の罠」についてのお話をさせていただきます。

 

「社長との距離って・・・何ですか?」といった厳しいツッコミが入ってきそうですが、大企業と中小企業とでは社長との距離感が全く違います。例えば・・・従業員1万人以上の上場企業をイメージしていただくと、社長と会えるのは新卒であれば入社式、中途は入社式が無いので、社長の顔を直接見たことが無いという方もたくさんいらっしゃいます。ある程度のポジションで、役員や部長職になってくると経営会議の場がありますが、それ以外は関わる事が少ない可能性が高いですよね。その感覚の方が、中小企業に転職をすると「罠」にはまってしまう事があります。

 

それは、中小企業の皆様はお分かりのように、社長が身近にいるのです。本当に、すぐそこにいます。朝から「おはよう!!」という挨拶も直接、目を見てする事も簡単です。こういった感覚を事前にイメージできていれば、どういった事に注意するかは分かる方には分かります。

 

しかし、初めて転職する方には分からないと思います。私が体験した事で言えば、2,000人の上場企業から、20名の中小の老舗企業へ転職した際に、一般職であっても社長と直接、仕事についての面談があったり、お昼一緒に行かせて頂いたり、社長直接のミッションがいきなり入ってきたり・・・距離が近い分、仕事において社長との関わりが本当に多くなりました。

 

これを良い経験だと捉えるか?厳しい、辛いと捉えるかは一人一人違ってくるかと思いますが、ある程度、戸惑う可能性を見越して、後継者としては将来の幹部となる可能性がある方や、若手メンバーにも細かいフォローをしておくと信頼関係も構築しやすくなりますし、何より、途中での離職も少なくなるので、人のバランスが良くなってきます。社長と考え方が合わない・・・という理由で退職をする方が多いので、細心の注意を払って動いておくことは損が無いと私は考えます。

 

会社というのは、常に人の問題が水面下で動いていると思っておくと丁度いいかもしれません。今、最前線で頑張っているメンバーが、急に退職したいという話が出る事は絶対にないとは言い切れません。だからこそ、お互いの罠に陥るポイントを熟知しておくことが未然予防に繋がります。一つの参考にしていただければ幸いです。

 

本日は、罠の3つ目である「社長との距離 誤解の罠」をご紹介いたしましたが、次回は4つ目についても丁寧にお伝え致します。お楽しみ下さい。

 

後継者の学校
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「後継者の経営で会社を成長させる4つの要素」

こんにちは

後継者の学校の代表の大川原基剛です。

前回は、後継者自身の鍛えどころとして「心・技・体」をお伝えしましたが、

今回は、後継者が経営する会社の鍛えるポイントを4つの要素でお伝えします。

 

みなさんは会社を経営する時、会社のどこに力点をおいて経営をされますか?

 

利益をあげるための営業でしょうか?マーケティングですか?

それともビジネスモデルですか?人を育てることでしょうか。それともお金を増やす?

 

どれも間違っていないと思います。

 

一方で、どれかということでもありませんよね。

ただ、経営する上で知るべきこと、考えること、決めることってたくさんあって、どこまでやればいいのかわからなかったりします。

 

私自身も前に中小企業診断士という資格を取得しましたが、とった時はこれで経営がわかるぞ!と思いましたが、実際に経営補佐の実務をする時、もしくは自分自身が経営するときには、どこに力をいれていいかわからず、全体を俯瞰して全体をコントロールして進めていくのではなく、個別の課題をひとつひとつ解決していくことしかできませんでした。

 

そんなとき、経営の4つの要素について話を聞くことがあり、

たくさんのことを一気に進めようとしていてなんとなく煩雑になっていた私の頭の中で、経営の全体像がわかりやすく見えるようになっていきました。

私自身そのおかげで、やるべきことが明確でシンプルになったので、ひとつひとつ丁寧に対策を施し、会社全体の成長につながるようになったのです。

 

 

 

その4つの要素というのは・・・

 

「ビジネスモデル」、「統治基盤」、「人・組織」、「財務・資金」、の4つのことです。

以下イメージ図です。

4要素

(画像をクリックすると拡大します)

 

ビジネスモデルは、売上を生み出すためのビジネス/事業をどうするか、攻め手のことです。

統治基盤は、会社を守るためのコンプライアンスや株式など、守り手のことです。

人組織は、攻め手も守り手も担う人材や組織がどうなのか?どうするのか?というところです。

財務・資金は、攻め手も守り手も活かすお金や会計がどうなのか?どうするのか?というところです。

 

この4つの要素はいずれも関連し合っていますが、上記の図を経営者を頂上とする山のように見てみてください。

 

経営者はその山の頂上にいて、4要素すべてに目を配り、マネジメントすることが仕事になります。

たまに、ビジネスにばかり力を入れて、ほかの人・組織や資金・統治基盤が見えていない経営者の方がいらっしゃいますが、そうすると、問題が起きても気付かず、いつの間にか会社が崩壊してしまったりするので、経営者は、全体に目を配りマネジメントすることが必要なのです。

 

逆に、経営者もしくは後継者でなければ山のてっぺんで全体に目を配りマネジメントすることはできないのです。

従業員ではできないのです。

 

特に後継者は近視眼になりがちなので、山のてっぺんでしっかりとした視点をもつことが必要です。

後継者のみなさんには、ぜひ山のてっぺんから会社を見て経営する視点を養っていただきたいと願っています。

その際には、わかりやすく4つの要素で会社を見てみることをお勧めします。

 

今回はここまでですが、後継者の学校ではもっと詳しくこのあたりの学びができますので、

プログラムの内容について気になる方は、下記から詳細をご覧ください。
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プログラム参加はちょっとなあ・・・という方は、
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「後継者を導く江田島平八」
後継者の学校代表の大川原基剛でした。

「巨人の星」に学ぶ昭和の事業承継②

後継者の学校のパートナーの児玉秀人です。

「巨人の星」という漫画をご存知でしょうか。アニメ化もされていたので再放送をみたことあるよと言う方も多いと思います。この物語には昭和の事業承継が詰まっています。今回は主人公の星飛雄馬のケースです。

 

後継者の学校のパートナーコンサルタントの児玉秀人です。

皆さん、「巨人の星」という漫画をご存知でしょうか。アニメ化もされていたので再放送をみたことあるよと言う方も多いと思います。

先日、ある経営者との雑談で「ここに事業承継に関する様々な事例が隠れているよね」という話で盛り上がったので、ここで整理していきたいと思います。

 

今回は主人公の星飛雄馬のケースです。

まずこの物語の時代背景と飛雄馬の家族関係を整理しておきます。

原作は梶原一騎、作画は川崎のぼる。発表時期は1966年から1971年とされています。

ちなみに「巨人の星」の続編「新巨人の星」の発表時期は1976年から1979年です。

ちょうど今、後継者として事業承継に関わる世代が生まれた年かもしれません。

 

主人公 星飛雄馬の母はすでに他界しており、家族は、父 一徹、姉 明子の3人家族です。

そうです。ご想像の通り、今回は星一徹から星飛雄馬への事業承継です。

 

 

星飛雄馬の父、一徹は元巨人軍の選手でした。

名三塁手として戦前は巨人軍で活躍していました。ところが世は大東亜戦争のさなか。一徹も従軍を余儀なくされます。

戦場では手りゅう弾を投げまくり、肩を壊してしまいます。

 

終戦とともに野球選手へと復帰しますが、かつての矢のような送球は出来ず、努力の末ある方法を生み出すのですが、それが反則だと言われ、巨人軍を去ります。

そしてこの一徹の夢を飛雄馬が継ぐことになるのです。

 

このケースは後継者である飛雄馬の意志は全く尊重されていません。

子供の頃から野球選手になり巨人軍で活躍するべく特訓されます。飛雄馬は父を信じて猛特訓に耐え抜きます。

ここで姉の明子だけが心配そうに見守るのですが、この時代、女性が口出しすることなどできないのです。

 

ちなみに後継者である飛雄馬は相当後になって、このことを後悔することになります。

アームストロング・オズマに「お前は人間じゃない。俺と同じ野球マシンだ」と言われ、

野球選手、巨人入団は自らの意志ではないのか悩みます。

 

そして、悩んだ末になんと・・・

クリスマスパーティを開きます(笑)

このエピソードは切なすぎます。

なにせ、誰も来てくれないというオチですから・・・

http://gentle-breeze.org/anime/9092/

 

 

昭和の時代の事業承継、飛雄馬のケースは完全に受け身の姿勢でした。

しかし、事業承継とは「事業」を継ぐこと。飛雄馬は何を継いだのか?

 

父一徹の夢を継いだだけなのか?

 

そのへんについては次回。

 

このエピソードに胸がざわついた
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「後継者と共に強い会社をつくるヒトとおカネの専門家」

児玉秀人でした。

メディカル、デンタルのサポートをしています。
「クリニックの財務が劇的によくなる秘密の方法」教えます。

財務状況を改善したら次はヒト。
「業績が30%向上する人事評価システム」教えます。

私が得意なのは以下です。
・人材採用・育成相談、人事評価システムの提供
・資金調達のための経営改善計画書の作成
・設備投資と事業計画に基づいた財務計画の策定
・Web戦略相談など