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後継者にまつわる小説あれこれ(その11)

司法書士の木村貴裕です。

小説は気軽に読めて、でも何か気づきを得たり、力がわいてくることってありますよね。

ほんの少しでも何か感じてもらえそうなものをこれから少しずつ紹介したいと思います。

後継者の学校パートナーブログですので、もちろん後継者や事業承継に関するものを。

 

後継者の学校パートナーで司法書士の木村貴裕です。

私は通勤時間をもっぱら読書にあてております。

地下鉄なので外の景色を眺めても面白くもなんともないという理由もありますが。

 

経営書ではなくあまり肩のこらない小説ばかりなのですが、結構事業承継にからむ話もあります。

後継者や後継者候補の方に何か少しでも感じてもらえるものがあればと思い、今まで読んだ中から、後継者や事業承継に関係するものを何冊か紹介します。

 

今回紹介するのは、

 

「盗賊会社」星新一 著(新潮社)

 

星新一さんと言えばショートショート。

ショートショートと言えば星新一さん。

なんですが、これ平成生まれの方とかにも通じますか?

 

昭和43年に刊行されたものが文庫になっているのですが、「色あせない」という言葉はまさにここで使いたい。

 

「本質的なもの」とか「真理」とか言ってしまうと何かたいそうで違ってしまいそうな、でもそう表現したくなるような、生活や商売、現象や心理など、今の話ばかり。

 

今回は表題の「盗賊会社」を取り上げます。

れっきとした泥棒を営業とする会社の社員が主人公の話です。

 

カバーの内容紹介を抜粋すると、「そんな仕事があったのかと内心うらやましがる人も多いかもしれない。平凡な日常のくり返しにあきあきしている人ならば・・・」。

 

話の中身は、仕事の内容も当然ですが、労使交渉の場面もあったりします。

ここで経営者側の言い分がでてきます。

読者としては、大変もっともな言い分だと妙に感心したりして。

でも、、、

 

ここからは、ショートショートに変な解説や解釈を入れるのは愚の骨頂とお叱りを受けるのを覚悟して少しだけ続けます。

 

面白そう(?)な仕事なのに、社員である主人公はあまり生き生きしていません。

仕事として、職場として、何かが欠けているのです。

 

経営者としては、従業員がともに頑張ってくれるような何かを示したり、伝えなければならないのでしょうね。

 

話を少し事業承継にずらせますが。

創業期はがむしゃらに突き進んできた、ともに会社を成長させてきた、ということで従業員と一体感があり、その何かは要らなかったかもしれません。

 

でも後継経営者は、その一体感を従業員と共有できる立場にはいません。

その何かが重要になってくると思います。

 

はい前回同様ですが、続きは後継者の学校で一緒に考えてみませんか。

 

後継者の学校では、後継者や後継者候補が、従業員と新たな関係をつくりだすためのプログラムを用意しています。

 

ご興味のある方は、一度ご連絡下さい。

 

36編からなるこの文庫は、1編がどれも6ページほど。

ショートショートなので当たり前なのですが、一駅かからないくらいの読みやすさ。

読書離れと言われますが、久しぶりにまたは初めて手に取るには最適の読み物だと思います。

 

このブログも一駅で読めるようにと思っているのですが、短いと中途半端になって、伝えたいことが表現できていないのではという不安で一杯です。

人に何かを伝えるって本当に難しいですね。

 

この話が少しでも何かのきっかけになれば幸いです。

 

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後継者にまつわる小説あれこれ(その8)

司法書士の木村貴裕です。

小説は気軽に読めて、でも何か気づきを得たり、力がわいてくることってありますよね。

ほんの少しでも何か感じてもらえそうなものをこれから少しずつ紹介したいと思います。

後継者の学校パートナーブログですので、もちろん後継者や事業承継に関するものを。

 

後継者の学校パートナーで司法書士の木村貴裕です。

私は通勤時間をもっぱら読書にあてております。

地下鉄なので外の景色を眺めても面白くもなんともないという理由もありますが。

 

経営書ではなくあまり肩のこらない小説ばかりなのですが、結構事業承継にからむ話もあります。

後継者や後継者候補の方に何か少しでも感じてもらえるものがあればと思い、今まで読んだ中から、後継者や事業承継に関係するものを何冊か紹介します。

 

今回紹介するのは、

 

「総会屋錦城」城山三郎 著(新潮社)

 

表題作を含む7編からなる短編集です。

今回取り上げるのは、その中の一編「メイド・イン・ジャパン」。

 

著者はご存じ経済小説の先駆者。

この本は初期の頃の作品集で、どれもなぜだか気だるい印象を残すものばかりです。

 

「メイド・イン・ジャパン」の主人公は後継経営者で、戦前は先代の元で胃腸剤メーカーだった会社を、戦後の市場の変化にともない主人公自身の主導で湿度計メーカーへと業態を大きく変え、事業を拡大していきます。

 

想像できない人が多くなったと思いますが、「メイド・イン・ジャパン」といえば、当時は粗悪品の代名詞。

日本製というだけで、世界では売れない状態です。

 

湿度計の輸出をめぐって、粗悪品やダンピングで市場を荒らす同業者と、アメリカが日本製品に関税をかけようとする動き、この二つの敵と戦う主人公。

 

気だるい印象を残す話が多いと書きましたが、実はこの作品も。

でも、いくつかの作品に共通しているのは、主人公が気概を持って行動しているというところでしょうか。

 

やるせない現状の中、もがきながらも筋を通そうとする姿勢。

胸に迫るものがあります。

 

この作品には、主人公ともう一人、ライバル会社の経営者が登場します。

彼は、主人公には市場を荒らす「一発屋」とさげすまれている存在ですが。

 

もしかすると、読んでいてどちらの経営者の姿勢にちかしいものを感ずるのかは人それぞれなのかもしれません。

 

というのは、

 

主人公は、「将来」を思い、信念を持って真っ向勝負を挑みます。

しかし、物語の最後ではかなり苦戦を強いられる状態になっていきます。

かたやライバル会社は、「今」を最重要視して業績を伸ばしていきます。

立派なことを言っても、食っていけなければどうしようもないという感じでしょうか。

 

ライバル会社の姿勢に眉をひそめるかもしれません。

でも現実には、主人公のような姿勢で経営をすることができるでしょうか。

 

また、主人公の言葉は正論です。

しかし、周りは「正論であっても、現実はそれでは、やっていけないよ。」と冷たい態度です。

 

主人公は周りから浮いた存在になっています。

後継者や後継者候補にはご自身と少し重なるものを感じる方がいるかも知れませんね。

 

小説の主人公がその後どうなっていくのかは定かではありません。

しかし、現実を生きる後継者は、当然浮いた存在のままでいるわけにはいきません。

現実と向き合い、課題を解決して前へ進んでいかなければなりません。

 

後継者の学校では、後継者や後継者候補が、現状を把握し課題解決を促すプログラムを用意しています。

 

ご興味のある方は、一度ご連絡下さい。

 

城山三郎氏の作品は、多くは今とは時代背景が違っていますが、それでも色あせない作品ばかりです。

未読の方は一度手にとってみてはいかがでしょうか。

 

この話が少しでも何かのきっかけになれば幸いです。

後継者の学校は、後継者を経営者に育てるプログラムをご用意しています。

詳しくはホームページをご覧ください

 

後継者の学校
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後継者にまつわる小説あれこれ(その2)

後継者の学校パートナーで司法書士の木村貴裕です。

小説は気軽に読めて、でも何か気づきを得たり、力がわいてくることってありますよね。

ほんの少しでも何か感じてもらえそうなものをこれから少しずつ紹介したいと思います。

後継者の学校パートナーブログですので、もちろん後継者や事業承継に関するものを。

 

後継者の学校パートナー司法書士の木村貴裕です。

私は移動の時間はもっぱら読書にあてております。

地下鉄に乗ることが多く外の景色を眺めても面白くもなんともないという理由もありますが。

 

経営書ではなくあまり肩のこらない小説ばかりなのですが、結構事業承継にからむ話もあります。

後継者や後継者候補の方に何か少しでも感じてもらえるものがあればと思い、今まで読んだ中から、後継者や事業承継に関係するものを何冊か紹介します。

 

今回紹介するのは、

 

「わたし、型屋の社長になります」上野歩 著(小学館)

 

タイトルからも推測されるとおり、女性が金型製造の会社を継ぐ話。

ちょっと軽めのタイトルや表紙で、正直おっちゃんには少し手を出しにくい雰囲気なのですが、事業承継の話なら手に取らないわけにはいきません。

 

広告代理店のOLが、経営者である父親が病に倒れたことを機に会社を継ぐことを決意し、資金調達やら人材流出やらの難題に取り組んでいく姿を描いた作品です。

 

この小説の話にいく前に、、、

「現経営者が病に倒れたことを機に」という話が多いですね。

現実の世界でも、このようなケースが少なくないのではないでしょうか。

何の準備もしていない状態で、いきなり経営のバトンを渡される。

 

もちろん準備を完全にしてからということは難しいかもしれませんが、それでも準備の仕方はあります。

ここではその話はしませんが、ご興味のある方は後継者の学校までご連絡下さい。

 

さて話を戻します。

主人公は父の会社を心底愛しており、会社のことを「自分の分身」や自身が生まれる前に創業したので「姉」とまで表現して、その存続を決意します。

 

読んでいて、主人公が余りにも思い先行で突っ走ってる感があっておいおい大丈夫かいなということが多いのですが、

前経営者である父親が大変素晴らしく、彼が築き上げ残してきたものは会社という器だけでなく、人はもとより信頼という目に見えない大きなもので、ああこうありたいと、そちらに心動かされます。

 

主人公も立場が違えば見えるものも変わるというか、

表面だけしか見ていなかったIT企業のちゃらいと思っていた社長が実は泥臭い男だったことを知ったり、

従業員に助けを求めながらも時に厳しく声をかけるようになったり、

単なる下請けからの脱却をはかったり、

新規事業を立ち上げたりと日々成長していきます。

 

しかし、社長の成長物語ではなく、ここで取り上げたいのは実は、女性が製造業の社長を継ぐという部分です。

 

「女性だから後継者にはなれない」という考えから事業承継が進まないということも多いと思います。

小説なのでうまくいくのはご都合主義といわれるかもしれませんが、しかし本当にそうかどうか一度立ち止まって考えて見る価値はあるのではないでしょうか。

 

子どもの頃から家業に接し事業を肌で感じている、

経営者の子であるという周りの納得感、

資産の承継のしやすさ等、

男で無ければと思い込み変に娘婿に継がせようとするより良い結果を生む場合があるかもしれません。

 

単に思いだけでうまくいくほど甘くはないでしょうが、家業や先代に対する思いが無ければ事業承継がうまくいかないのも事実です。

 

この話が少しでも何かのきっかけになれば幸いです。

 

後継者の学校のプログラムの内容について気になる方は、下記から詳細をご覧ください。

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プログラム参加はちょっとなあ・・・という方は、

まず、後継者インタビューを受けてみてはいかがでしょうか?

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後継者インタビューについては下記から詳細をご覧ください。

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後継者にまつわる小説あれこれ(その1)

司法書士の木村貴裕です。

小説は気軽に読めて、でも何か気づきを得たり、力がわいてくることってありますよね。

ほんの少しでもそのようなものを感じてもらえるものをこれから少し紹介したいと思います。

後継者の学校パートナーブログですので、もちろん後継者や事業承継に関するものを。

 

後継者の学校パートナー司法書士の木村貴裕です。

私は通勤時間をもっぱら読書にあてております。

地下鉄なので外の景色を眺めても面白くもなんともないという理由もありますが。

 

経営書ではなくあまり肩のこらない小説ばかりなのですが、結構事業承継にからむ話もあります。

後継者や後継者候補の方に何か少しでも感じてもらえるものがあればと思い、今まで読んだ中から、後継者や事業承継に関係するものを何冊か紹介します。

 

まず初回は、

 

「退職勧奨」江上剛 著(実業之日本社)

 

五十代後半の組織で働く男たちを主人公にした短編集です。

8つの物語の最後が「跡継ぎ」というそのものずばりの話。

 

100年近く続く豆腐屋の三代目を父に持ちながら、別の世界に身を置く主人公。

組織で順調に昇進していく中、家業を継いで欲しいと口には出さない父の本音に思いをはせ、その間で葛藤する姿が描かれています。

 

家業を継がずに全く別の職種に身を置く方は結構いるのではないでしょうか。

でも心の隅では、やはり最終的には継ぐべきかと漠然とした悩みを抱えている方も少なくないかも知れません。

 

この物語では、家業に少し古くさいものを感じたり継ぐのが当然という状況に反発し別の道を歩むことになった自身と、それでも家業やそれを守ってきた父を尊ぶ気持ちの間でゆれる姿に心動かされるものがあります。

 

その父が病に倒れたことを機に、主人公が思い悩んだ末に出した結論とは・・・という感じなのですが、それはこの小説を手にとってのお楽しみということにしておきます。

 

そのほかも、経営者の身の引き方や、組織内で意に反する仕事に葛藤苦悩する姿など、主人公たちをとりまく組織や家族の話です。

アラフィフ以上の方は色々身につまされる内容かもしれませんが、読後感は明るいものが多いので気軽に読んでもらえると思います。

 

この話が少しでも何かのきっかけになれば幸いです。

 

後継者の学校のプログラムの内容について気になる方は、下記から詳細をご覧ください。

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