後継者の学校パートナー 笠井智美です。
リーダシップ開発・組織開発から経営革新をサポートしています。
経営は人。事業承継期に後継者が経営改革を始めようとするとき、“人”について押さえておきたい観点をお伝えします。
こんにちは。後継者の学校パートナー 笠井智美です。
リーダシップ開発・組織開発から経営革新をサポートしています。
後継者の方のご相談にのっていると、
会社のために良かれと思っていろいろと問題点を指摘したり、
会社のためを思って新しいやり方を提案したのに、
現社長や社員さんたちの反発を食らい、
孤立してしまったというお話を聴きます。
あなたも、もしかしてそんな渦中におられませんか?
このことには、
私たち人間の「生き物としての本能」が深く関係しています。
生物である私たちには、恒常性維持の本能が備わっています。
これは精神や身体を、一定の状態に保つ役割を果たしていて、
環境が変化する中でも何とか現状を維持して、
自分の状態が一時的に変化を迫られたとしても何とか元に戻して、
自分が生きられると“信じている”思考や行動を司る枠組みや状態のままで、生き続けようとする力でもあります。
組織や学校や家庭の中で日々飛び交っている、
「ああしなさい。こうしなさい。」
様々な指示や命令や指図のコミュニケーション。
これが時には、「あなたは、そのままではだめだ。」という、
“自分という存在を否定するメッセージ”として届いてしまうことがあります。
今のままを否定し、相手にとって“今生きている”という、
ある意味“生き物としての正解”を否定し、
「あなたは、そのままではだめだから、変わりなさい。」
というメッセージとして、恒常性維持の本能を持っている領域の脳が、認識してしまうのです。
それは生物としての「存在の否定=命の危険」ということでもあります。
自分の存在を否定されると、脳の仕組みとしての自己防衛システムが作動します。
自分を正当化したり、相手と敵対したり、 感じないふりをしたり、人は様々な形で自己防衛をし、様々な形で自分の存在証明をしようとします。
逆に、相手のこれまでの業績や取り組みを尊重し、相手を認め感謝することは、相手の存在(命)を肯定することでもあります。
存在を肯定されれば、人の本能は「命が安全、安心である。」と感じます。
そして、自分の存在を肯定してくれる相手、わかってくれる相手を、私たちは信頼しますよね。
現社長や社員さんたちも、
信頼する相手の言葉には耳を傾けてくれるでしょうし、
自己防衛にエネルギーを奪われずに、
会社の目指す方向を理解して、アイディアを出してくれたり、
協力してくれたりするでしょう。
これから先の未来、
新しい価値を生み出し続けていくために後継者が行う経営改革は、みんなの力を引出すチーム力や組織力で実現可能となっていきます。
それを創り出すのが後継者のリーダーシップです。
そのために、人が持つ“変化への抵抗感”を踏まえて、
事業承継・経営革新へのコミュニケーションを起こしていきましょう。
後継者の学校
http://school-k.jp/
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