許認可事業者の事業承継

後継者の学校パートナーで弁護士の佐藤祐介です。

事業承継をする際,意外と見落としがちなポイントがあります。それは,事業に対する許認可です。これを見落としてしまうと最悪の場合,事業承継を断念せざるを得ないことにもなりますので,注意する必要があります。

事業承継をするにあたっては,後継者の方が,自分自身と向き合ったり,継ぐべき会社と向き合ったりして継ぐ覚悟を持たなければならない。そして,後継者の方が主体的に事業承継に取り組んでいかなければならない。表現は違えど,後継者の学校のパートナーそれぞれが,各ブログで同趣旨の内容を書いてきたと思います。

ただ,上記覚悟だけでは超えられない壁があります。

少し大げさかもしれませんが,その壁の一つに許認可があります。意外に見落としがちなので,今回はこれをテーマにしたいと思います。

さて,特定の事業を営む際には,行政手続を経て許認可を受けなければならないことがあります。たとえば,私の実家は酒類販売業を営んでいますが,その場合,税務署長の免許が必要になります。

このような許認可は,その事業主体に対して与えられるものですので,原則として別の事業主体に承継されることはありません。もっとも,例外的に承継が認められることがありますので,その場合は法律に定められた手続きをすることで,承継をすることが可能です。そして,この手続は,各業種ごとに様々な違いがあるので,コストやスケジュールをしっかりと把握して対応していく必要があります。簡単な例をあげれば,個人事業主を前提としますが,建設業の場合は,相続によって単純に承継することは出来ないのに対し,旅館業は相続による承継が可能です。事業承継をしたものの,無許可等の期間が生じてしまい,取引ができなくなったということは避けたいですよね。

なお,後継者の学校では,今回私が書いた問題点に限らず,広い視点から,後継者が事業承継をするにあたり注意しなければならないポイントを分かりやすく学ぶことができます。興味のある方は,お気軽にHPをご覧になったり,各パートナーにお声がけいただければと思います。

また,後継者の学校では,各パートナーが後継者となる又は今後なるかもしれない方々に,無償で「後継者インタビュー」というものを行っています。

(詳しくはhttp://school-k.jp/interview/ をご覧ください。)

後継者の方々にとって「気づき」の場面となるとして,これまでに多くの方々から好評をいただきました。こちらも興味が湧いた方は,お気軽にインタビューをご検討ください!

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