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経営計画は、守らないといけない?

後継者の学校パートナーの中小企業診断士岡部眞明です。

事業計画、経営計画を考えてみます。

計画作成は、まず現状を認識して、あるべき姿=目標とのギャップを埋めていくプロセスです。

経営者たる者、一度決めた計画は、きちんと計画通り進めて、予定通り、いや、それ以上の成果を上げるのは、至上命題です。「か?」

 

もちろん、それに越したことはありません。

思ったようにいかないのが世の中の常ですよね。

経営者の意思決定は、すべての材料がそろったうえで行われることは、まずありませんよね。限りある情報、制約条件の中、その時点で最良の答え(満足化原理)をだし続けるのが経営といえます。

多くの制約のなか作られる経営計画は、その情報量においても、そもそも未来は予測できないということにおいても、限界があるのです。

ではなぜ、計画を立てるのでしょうか。

答は、「計画通りにいかないとき、『何故?』の問いの原点にするため」なのです。

会社を取巻く情勢を分析し、社内の状況を把握して我が社の行く先を従業員に示すことは、経営者として、特に重要な役割です。

しかし、もっともっと重要な経営者の仕事は、会社、従業員、取引先、そして最も大事なお客様を守ることです。不測の事態、とまではいかなくとも、業績が停滞したとき、果敢かつ沈着な経営判断が、特に求められるところです。

経営計画は、徹底した現象分析のもと合理的な判断を積み上げて作られます。分析的な手法、細部に掘り下げて物事を理解する還元主義的な考え方は、保守的な要素を常にはらんでいるものです。また、出来事の相互の関係や人々の機微関係など現象をトータルに理解する視点は欠落しがちです。これは、患部を外科的に処置する西洋医学と体全体としての機能に着目する東洋医学を例にとるとわかりやすいかもしれません。

果敢で沈着な経営判断をするためには、予断を排することが重要です。目の前に起こっている事態に的確に対応するためには、自らが決定した経営計画でさえも「予断」となって会社に襲い掛かってくることも覚悟すべきなのです。

事業が予定通り進まないとき、事前の計画通りの結果を求める事態が、不祥事につながっているのではないでしょうか?フォルクスワーゲン然り、基礎杭業界然りです。

困ったときに、従業員とともに考える場を経営計画は与えてくれるのです。

事実は多くを語ってくれます。謙虚に受け止めること、そして、大胆に戦うこと、かつ、優しく扱うこと。

経営の現場には、人を育ててくれる材料だらけです。

後継者の学校は、ヒトに着目します。

 

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