クリニックの事業承継⑥ 統治基盤(コンプライアンス)

後継者の学校のパートナーの児玉秀人です。

私はクリニックの相談にのらせていただくことが多いです。クリニックの経営は財務のこと人事採用教育のこと、相続問題にマーケティングのことなど相談事は多岐にわたります。クリニックの事業承継は一般と何が違うのでしょうか。そのあたりをつづっていきたいと思います。本日はクリニックの統治基盤について(コンプライアンス)です。

 

後継者の学校のパートナーコンサルタントの児玉秀人です。

 

クリニックの見えないリスク、放っておくと厄介なことになる・・・

それは「統治基盤」に関することです。

 

クリニックの統治基盤とは何でしょうか?

前回のお話は「経営権の掌握」でした。

 

「出資持ち分+社員としての議決権=法人の所有」とも言えますので

とても重要です。

 

クリニックの場合も開業している土地建物の所有管理に関することは

放っておくと大変なことになるというお話でした。

 

 

今回のお話は「コンプライアンス」についてです。

 

コンプライアンスといえば「法令順守」と訳されることもありますが、

もはや一般化した言葉ですよね。

 

クリニックもその例外ではありません。

 

悪質なものは

「レセプト(診療報酬請求)の意図的な改ざん」や

 

うっかりやってしまうようなものだと

「レントゲンのボタンを

有資格者の指示で無資格者が押してしまう」など

 

多岐にわたります。

 

保険点数の取り方は各医院でくせがあり

各自治体によっても指導の解釈が違うなど

ややこしいことはよく知られています。

 

一説によれば指導員によっても差があると

言われているほどです。

 

クリニックの後継者は多くの場合

診療報酬請求のことはわからなかったり

 

他の診療所とやり方が違うが

それを言い出せなかったりするケースがあります。

 

ご存知の通り

法令の解釈の度合いは

世論に左右されることも多々あり

 

昔はこんなことみんなやってたよ・・・

なんてことはザラです。

 

では、それを見ないふりして医院を継いで

問題が発覚した時、責任を取るのは誰でしょうか?

 

「それは先代の頃から続いていることで

私には責任はございません」

 

こう言えるわけはないですよね・・・

 

どんなに素晴らしい事業戦略や盤石な財務基盤

うらやましがられるほどの人・組織・風土をもってしても

 

一瞬で廃業に追い込まれるのが

この「統治基盤」の軽視です。

 

これを機にぜひ見直してください。

 

 

 

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