後継者の学校パートナー
「人・組織の専門家」笠井智美です。
会社の中に神経を行き届かせるための最高のトレーニングは社内の環境整備。自社を良くするヒントは、自社の中にあります。なぜそうなっているのかを読み解きながら、経営脳を鍛えましょう。
こんにちは。後継者の学校パートナー 人・組織の専門家 笠井智美です。
前回は、「あなたが手に入れる会社のイメージを掴むために、
会社の沿革をできるだけ詳しく整理してみてください。」
ということをお伝えしました。
そして、できれば創業者や先代や番頭さんなど、
会社の歴史を創ってきた方たちにインタビューをして、
時代背景がわかる写真なんかも揃えてみて、
ドキュメンタリー番組のプロデューサーになったぐらいのつもりで、
会社の歴史を整理してみることをご提案させていただきました。
どうでしょう?
やってみました?
実際にやってみた方には、
いろいろなことが観えてきたのではないでしょうか?
出来事を追うだけでなく、会社の歴史を知るごとに、
ご自身の中に湧いてくるものを、しっかり感じてくださいね。
意識しないと逃してしまうくらいの感覚ですが、
繰り返すうちに感度が上がってきます。
その湧いてくる感覚をとらえ続けることが、
前々回の私のブログでお伝えした、
事業承継のファーストステージをクリアするための
“もう一つの鍵”を見つけるヒントになりますよ。
では、そろそろ経営の4つの要素の現状を把握することについて、
お伝えしていきますね。
様々な見方はあるでしょうが、
私たち「後継者の学校」では経営の要素を、
事業、財務、人・組織・風土、統治基盤という、
4つのカテゴリーに分けて観ていきます。
まずは、「事業」についてどんなことを観ていくのかを、
ざっくりとお伝えするとこんな感じです。
・お客様はどんな人?(顧客・市場)
・どういう人が、
どういう理由で当社を選んでくれているのか?(提供価値)
・その人は、どんなライフスタイルを送っているのか?
(環境・社会情勢・将来性)
・経営資源や流通経路はどうなってる?
(自社の強みや業務プロセス、チャネルなど)
これらの観点で、今、自社の事業がどうなっているのかを、
客観的に把握していきます。
「へぇ・・・そうなんだ。」と
頭でわかったつもりになってはいけませんよ!
知識は知識のままにしておいては使えません。
知っているだけでは、現実は何も変わらないのです。
いずれあなたが手に入れる会社が、これから先、
どんな土俵で価値を生み続けていくのかを見極めるための、
大事な作業です。
できるだけ詳細で正確な情報が必要になってきます。
現状把握を誤れば、それに基づく分析も、戦略も戦術も、
全て変わってしまいますのでね。
その為には、まず環境整備ですよ!
現状を把握するには、
書類を揃える必要がありますからね。
そして、環境整備をしながら書類を整え、
在庫や商品、備品など、
事務所や倉庫の中を整理・整頓していくと、
自然に会社の隅々まで、あなたの体が広がっていきます。
会社の中に神経が行き届き、
会社がどんどん自分のものになっていく。
そんなイメージです。
大掃除が終わったところでしょうが、
ぜひそこから1歩進めて、環境整備を進めてみてください!
何かいろいろやることが重なって、
頭の中がごちゃごちゃしている時って、
気が付くと部屋の中まで散らかっているという
ご経験はありませんか?
時間や物や空間とのコミュニケーションでもある環境は、
あなたの脳の中の状態が外に
現れているということでもあります。
逆もまた真なりで、環境を整備すると、
頭の中が整理されていき、
脳の中が大事なことに気付きやすい状態になっていきます。
あなたは経営後継者として、
これからさまざまな判断や決断をしていきますよね。
誰も経営者に指示なんかくれません。
環境整備で、物や書類を捨てるか捨てないか、
残すのなら何のために残すのか、
仕事の流れや効率を理解した上で、
どう物を配置し活かすのか、などを考え判断していくことは、
経営者としての判断力や決断力を、
小さなサイズで鍛えるトレーニングにもなります。
どんなに経営を知識として学んでも、
その知識を使いこなすための思考や行動など、
いわゆる経営者としての身体能力みたいなものがなければ、
どんな素晴らしい知識も、活かすことはできません。
ぜひ、実際に環境を整備して、頭の中をクリアにし、
ファイリングを整えながら、
仕事の流れやお客様の情報を掴んだり、
「何を捨てて、何を捨てないか」を分けながら、
経営者として必須な判断力や決断力を、
小さなサイズからトレ-ニングしていってくださいね。
後継者の学校
http://school-k.jp/
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Photo credit: CannedTuna via Visual Hunt / CC BY-NC-ND