後継者のためのワンポイント労働法③〜人・組織の掌握にスポットをあてて〜

後継者の学校パートナーの佐藤祐介です。

後継者の方が事業承継をするには,人・組織を掌握する必要があります。会社を継ぐ場合,その雇用主は法的には会社です。ですが,ここでは法的な視点にとらわれず,従業員の気持ちに目を向ける必要があります。その発想が,後の法的リスクの回避につながります。

 

第1 はじめに

後継者の学校パートナーの弁護士の佐藤祐介です。

今回トピックに選んだのは労働法プロパーのお話ではありません。後継者の方が事業承継をするには,人・組織を掌握しなければなりませんが,そこにスポットを当ててみました。広い視点でざっくり書いてみたつもりですので,お付き合いください。

 

第2 従業員にとっての雇用主は誰か

後継者の学校では,会社を継ぐにあたり,後継者の方には,そこで働く従業員の方々と個別で話し合いの機会を持ち,自分がトップになる旨伝えるように勧めています。たしかに,この場合,雇用主は会社であるため,会社のトップが変わろうと,法的に何ら影響はありません。

しかし,中小企業においては,長年そこで働いてきた人ほど,「先代に仕えてきた」という思いが強い傾向にあります。そのため,トップが後継者に変わった後は,従業員の方々に,「今度は後継者に仕える」という思いを持ってもらう必要があるのです。

そうすることによって,新体制に移行した際の問題,例えば従業員がトップの指示に従ってくれない(解雇は容易にできません。),これまでの雇用条件を変えたい(原則として使用者側で勝手に契約内容は変えられません。)といった問題も回避しうることになります。

 

第3 まとめ

以上,後継者が人・組織を掌握するにあたり気をつけるべきポイントを簡単にお話しました。なお,後継者の方が従業員の方々に上記お話をする場合,単に上記のお話をすれば良いわけではありませんので,ご注意ください。

もし今回のお話が気になった方は,後継者の学校のプログラムをご覧ください(http://school-k.jp/program)。

また,後継者の学校では,各パートナーが後継者となる又は今後なるかもしれない方々に,無償で「後継者インタビュー」というものを行っています。(詳しくはhttp://school-k.jp/interview/ をご覧ください。)。

後継者の方々にとって「気づき」の場面となるとして,これまでに多くの方々から好評を得てきました。こちらも興味が湧いた方は,お気軽にインタビューを受けてみてください。

 

後継者の学校
http://school-k.jp/
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