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クリニックの事業承継⑯ 地域を継ぐということ

後継者の学校のパートナーの児玉秀人です。

私はクリニックの相談にのらせていただくことが多いです。クリニックの経営は財務のこと人事採用教育のこと、相続問題にマーケティングのことなど相談事は多岐にわたります。クリニックの事業承継は一般と何が違うのでしょうか。そのあたりをつづっていきたいと思います。本日は、地域を継ぐということについてです。

 

後継者の学校のパートナーコンサルタントの児玉秀人です。

 

事業承継はメンドクサイだけで何のメリットもない

事業承継で残すものなど何もない

 

事業承継は親主導(経営者主導)で進めるものだ

事業承継は相続と同じようなものだ

 

世間ではこのような誤解があるということを認識したうえで

後継者は医院の現状把握を進めていきます。

 

 

現在の立地は・・・

確かに便利ではない。

 

設備は・・・診療スタイルは・・・

最新のものとはいいがたい

 

スタッフさん達だって・・・

自分のことを本当に望んでいるのかどうかわからない

 

そもそも大先生は本当に自分が継ぐことで

良しとしているのだろうか?

 

 

後継者はいつだってこの問いに引き戻されてしまうのです。

そして・・・

 

「なにも、この厳しい現実で継ぐことに意味なんてあるのか?」

「いい立地を見つけて、自分だけで開業した方がいいのではないか?」

「みんな新規開業しているのに、自分はなぜ継ぐのだろう?」

「かかる費用はそんなに変わらない。経済的メリットもないじゃないか・・・」

 

このような問いがさらに襲ってきます。

 

 

でも、ここで立ち返ってほしいのです。

事業承継の本質が何なのかということを。

 

そこに立ち返ると、道が見えてきます。

 

後継者が受け取る価値は目に見えるものだけではありません。

その一つが「地域を継ぐ」ということです。

 

 

クリニックというのは地域のインフラです。

地域のインフラとして地域住民の健康を守っているからこそ

国の保険制度で護られていると言ってもいいと思います。

 

その地域を守ってきたのは、他でもなく大先生です。

そこには様々な人生があり、ドラマがあり、感謝や尊敬がありました。

 

クリニックが公共のものだという認識に立てば、

その歴史や安心感を地域の人に届け続けることも

クリニック承継の大事な要素になってきます。

 

開業30年の歴史は30年経たなければ手に入りませんし、

親子3代の患者さんの信頼も一朝一夕では手に入りません。

 

地域を継ぐということは、住民にとっては

「この地域で引き続き、安心して住んでいいですよ」

というメッセージかもしれません。

 

ともすれば経済的価値のみを判断基準に承継か否かを悩んでしまいがちですが、

地域を継ぐという視点で一度しっかり考えてみることが必要かもしれません。

 

 

クリニックが価値を届ける相手は、多くの場合、

地球の裏側や、遠く離れた場所ではなく、

半径数キロの顔なじみなのですから・・・

 

 

 

 

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私が得意なのは以下です。

 

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・資金調達のための経営改善計画書の作成

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クリニックの事業承継⑮ クリニック後継者の承継戦略

後継者の学校のパートナーの児玉秀人です。

私はクリニックの相談にのらせていただくことが多いです。クリニックの経営は財務のこと人事採用教育のこと、相続問題にマーケティングのことなど相談事は多岐にわたります。クリニックの事業承継は一般と何が違うのでしょうか。そのあたりをつづっていきたいと思います。本日は、クリニック後継者の承継戦略についてです。

 

後継者の学校のパートナーコンサルタントの児玉秀人です。

 

クリニックの事業承継と言えば一番気になるのが「立地」です。

 

開業当時は付近に同様のクリニックはなく、地域の人すべてが

自分のクリニックに来てくれる。

行列を作って待ってくれる。

そんな状態だったかもしれません。

 

そんな時期であれば、少々立地が悪くても問題はなかったはずです。

それも時の流れの中で変化していったはずです。

 

例えば雑居ビルの3階でエレベータ無しとか

住宅街のど真ん中でその周りの人以外は見つけられないとか

区画整理で大通りが出来て、クリニックの前を誰も通らなくなったかもしれません。

 

そんなクリニック(歯科医院の場合)の事業承継をするとします。

 

クリニックのコンサルと言われる人たちはきっとこういうでしょう。

「先生の実力ならもっと生かせる立地があるはずです」

「事業承継などせずに新規開業した方がいいです!」

 

本当にそうでしょうか?

 

一般的に「事業承継」もしくは「医院継承」と呼ばれているものの多くは

【現在の診療を現在の立地でやる】

これを指していることが多いのです。

 

これだと確かに苦しさだけが残ってしまい

若先生の良いところが生かせないかもしれません。

 

事業承継とは診療(事業)と立地を引き継ぐことではありません。

 

大先生から「価値あるもの」を引き継いで

若先生が「新たな価値」を創り出すことなのです。

 

事業と立地に価値がある場合とそうでない場合は当然あり得ます。

それでは事業と立地に価値が無い場合「事業承継」は出来ないのでしょうか?

 

 

そんなことはありません。

そんな狭い考え方で事業承継をとらえていると

暗い話にしかならないのがほとんどです。

 

私が事業承継の相談にのっていると

最後に相談者は必ずこう言います。

「なんかワクワクしますね!」

 

事業承継は下記のように考えるのです。

 

図1

※資料提供 軍師アカデミー/歯科後継者塾

 

一般的なのは

①    一般承継戦略

これは今の立地で今の診療スタイルで承継する方法

②    新事業戦略

今の立地で新しい診療スタイルで場所や人・組織を承継する方法

これは現在の主流ではないでしょうか

③    新医院戦略

診療スタイルは変えないが、例えば住宅街の裏通りから

大通り沿いや駅近くに立地だけ変更する戦略

立地以外の良いものは引き継ぐので、新規開業とは違う。

④    創業戦略

これも新規開業とは違います。事例で説明します。

 

例えば、その歯科医院ではとても腕のいい歯科技工士さんを雇っていたとします。

ところが、35年前に開業したので時の流れと共に近隣の再開発で現在の立地は裏通りになってしまい、人の往来はまばら。

大先生の診療スタイルもオーソドックスで、現在来ている患者様も高齢で自分の学んできた予防のスタイルを受け入れる環境にない。

さらに再開発で整備された新しい幹線道路沿いには最新のデザインで建てられたビルのテナントに多くの新規開業医院がひしめいている。

 

大先生から引き継いだ価値あるものは何でしょうか?

それはもしかしたら【腕のいい技工士】さんかもしれません。

 

事業承継とは「価値あるもの」受け取り

「新しい価値」を創り出すことですから

この場合に取れる戦略はこうです。

 

現在の立地に「歯科技工所」を設立します。

過密競争で近くに密集している歯科医院に営業に出向き、医院は閉めてしまいます。

【腕のいい技工士さん】という「価値」を受け取り

【近くて質の良い技工サービス】という新たな価値を生みだすのです。

 

ご自分は違う立地で別の医院を経営してもよいでしょう。

 

これが「創業戦略」です。

 

 

このように「事業承継」とは「新規開業」では得られない

素晴らしい選択肢に満ち溢れた希望なのです。

 

世間一般の常識に取らわれずに「ゼロベース」で

考えることが重要です。

 

 

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クリニックの事業承継⑭ 本質(若先生の視点)

後継者の学校のパートナーの児玉秀人です。

私はクリニックの相談にのらせていただくことが多いです。クリニックの経営は財務のこと人事採用教育のこと、相続問題にマーケティングのことなど相談事は多岐にわたります。クリニックの事業承継は一般と何が違うのでしょうか。そのあたりをつづっていきたいと思います。本日は、事業承継における本質を若先生の視点で考えてみます。

 

後継者の学校のパートナーコンサルタントの児玉秀人です。

 

後継者というのはとても特殊な立場にいます。

ある若先生は父親の医院で精神的に追い込まれ、心の健康を害してしまいました。

一時は本当に自分でもわけが分からなくなり、命の危険さえ感じたということです。

あの時、後継者の学校のような「同じ立場の仲間」がいれば・・・と

しみじみおっしゃっていたのが非常に印象的でした。

 

なぜ、そのような状態になってしまうのでしょうか?

それは、創業者と後継者は立場的に決定的に違うのです。

 

創業者である大先生は医院を立ち上げ、小さな失敗を

たくさん重ねながら少しづつ組織をつくり、成長してきました。

 

その過程には、大先生の考え方、大先生の目指す理想の医院

時代背景、事業環境などなど・・・

 

大先生の理念の塊のような人材

大先生の理念の塊のような仕事の仕組み

大先生の理念の塊のような診療方針

 

つまり大先生の色に染まったもの以外は

自然に淘汰されてきたと言えます。

 

そんなところに突如帰ってくる若先生は

猛烈な違和感に襲われます。

 

こんなやり方でいいのか?

こんなことも出来ていないの?

これって今の時代まずいんじゃない・・・

 

そしてそれを口にしたとたん

大先生からの猛烈な反発にあいます。

 

最初に出てきた若先生はこの対策として

「一切話をしない」という方法をとるしかなかったそうです。

口を開けば喧嘩になる・・・

 

確かに大先生の言うとおりに従っていれば

摩擦は起きないかもしれません。

 

しかし、これでは

経営者にもなれない

勤務医でもない

知らないことばかり

見えないことばかり

 

漠然とした不安

誰にも相談できない

受け身の状態になってしまうのです。

 

このまま黙っていれば

無事院長になるのでそれまでの我慢。。。

 

本当にそうでしょうか?

最初に感じた違和感をほったらかしにして

継いでしまっても本当にいいのでしょうか?

 

もしそのまま継いでしまうと

最悪の場合、

継いでからすべての問題に直面し、

継いだことを後悔するかもしれません。

 

なぜ、このような受け身の後継者になってしまうのか?

それは性格でも能力でもありません。

世間一般の間違った常識が邪魔をしているのです。

 

後継者の学校ではこのポイントについて

とてもシンプルだがとても深い考え方をお伝えしています。

 

 

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クリニックの事業承継⑬ 本質(大先生の視点)

後継者の学校のパートナーの児玉秀人です。

私はクリニックの相談にのらせていただくことが多いです。クリニックの経営は財務のこと人事採用教育のこと、相続問題にマーケティングのことなど相談事は多岐にわたります。クリニックの事業承継は一般と何が違うのでしょうか。そのあたりをつづっていきたいと思います。本日は、事業承継における本質を大先生の視点で考えてみます。

 

後継者の学校のパートナーコンサルタントの児玉秀人です。

 

事業承継を俯瞰してみる前に継ぐ側譲る側それぞれの視点で

本質を少しだけ見つめてみましょう。

 

そもそも事業承継と一言で言っても

様々な形態があるのをご存知でしょうか。

 

後継者の学校では5つの承継形態の中から

医院にとって最も望ましい形を

「ゼロベース」で考えることをおすすめします。

 

 

事業承継の形としての王道はやはり

「息子・娘への承継」です。

 

これには4つの理由がありますが、

その一つは「資産」の承継に対して

抵抗が少ないからです。

 

このポイントが事業承継対策と相続対策が

ごちゃ混ぜになってしまう一つの原因でもあります。

 

やはり、資産を承継するとしたら

ご自分のご子息に譲るのが法的にも一番スムーズです。

 

しかし、これには一つ大切な条件があります。

それは「後継者が本当にやりたいと思っているかどうか?」です。

 

ここをないがしろにしてうまくいった例はほとんどありません。

 

他にも3つ、理由がありますがここでは割愛いたします。

そして「息子・娘への承継」以外にも

4つの事業承継の形態があります。

 

これらをゼロベースで並行に進めていき

どこかのタイミングで一つに絞る

 

このような準備に仕方が最も有効かつ

ストレスの少ないやり方です。

 

 

多くの経営者は最初から可能性を絞りすぎて

思い通りにいかず苦しんでいます。

 

息子が継がないと言ったらどうしよう・・・

準備しても全て無駄になったらどうしよう・・・

こんな風に考えがちです。

 

5つの事業承継の形を知り

ゼロベース思考で平行に進める。

これだけでストレスはけた違いに減ります。

 

 

経営者が最後にやるべき仕事とは何でしょうか?

 

そんなことを考えさせられるのが

事業承継というものなのです。

 

ちなみに詳しい内容は

後継者の学校「ベーシックコース」にて

お伝えしておりますので

ご興味のある方はお問い合わせください。

 

 

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クリニックの事業承継⑫ 事業承継における専門家とは?

後継者の学校のパートナーの児玉秀人です。

私はクリニックの相談にのらせていただくことが多いです。クリニックの経営は財務のこと人事採用教育のこと、相続問題にマーケティングのことなど相談事は多岐にわたります。クリニックの事業承継は一般と何が違うのでしょうか。そのあたりをつづっていきたいと思います。本日は、事業承継における専門家についてです。

 

後継者の学校のパートナーコンサルタントの児玉秀人です。

 

事業承継の相談は誰にしますか?

一般的に多いのは顧問税理士の先生ではないでしょうか。

 

特に現院長、理事長にとって、顧問税理士さんは大切なブレインですよね。

実際に相談される経営者も多いそうです。

 

他には経営コンサルタントや生命保険の営業マンに相談するケースもあります。

M&Aコンサルタントと称して、クリニックや病院を扱う人もいます。

銀行や金融機関に相談する人もいるかもしれません。

 

これらの専門家と言われる人たちに相談した結果・・・

以下のような意見が圧倒的に多いのが現実です。

 

・自分の本当の悩みに応えてもらえない

・親身になってもらえない

・専門的な方法は教えてくれるが、大きな方向性についてのアドバイスがない

・譲る側の視点ばかりで、受け取る側(後継者)の視点が抜けている

・事業承継と経営の可能性を拡げてくれない

 

なんとも暗い話ばかりです。

 

しかし、それは仕方のないことかもしれません。

「専門家」と言われる人たちは、ある特定の分野の「専門家」なのです。

 

税理士さんは税金の専門家ですが、あまりにも範囲が広すぎて

それぞれの得意分野が違います。

 

事業承継においては「相続税」(これも怪しい人がいますが・・・)は

詳しく教えてくださいます。

 

経営コンサルタントは「マーケティング」に特化している方が多く、

財務に強い方は少なく感じます。

 

生命保険の営業マンも「相続」に関して詳しい方はいますが

経営に関しては知識のばらつきは大きいです。

 

M&Aコンサルタントとは直接的な売り買いの話になるので、

評価に愕然として悲しくなってしまう経営者もいます。

そこには後継者の介入の余地がないことが多いです。

 

 

これらの専門家に相談することも有効な場合がありますが、

いずれも抜けている視点があります。

 

 

それは

「後継者経営」

「次世代経営」

の考え方です。

 

事業承継とはどんなに最高の形で引き継ぎをしたとしても

後継者が会社を潰してしまったら「失敗」です。

 

このグランドデザインなくして

「専門家」と呼ばれる職人たちの出番はないわけです。

 

 

このグランドデザインをする「プロフェッショナル」は誰でしょうか?

 

それは紛れもない「後継者自身」なのです。

まずは後継者自身の学びと成長のためになる人たちと同じ悩みを抱える同志に相談しましょう。

 

後継者の学校はそんな「環境」を用意してお待ちしております。

 

 

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クリニックの事業承継⑪ 業界の誤解と一般の誤解

後継者の学校のパートナーの児玉秀人です。

私はクリニックの相談にのらせていただくことが多いです。クリニックの経営は財務のこと人事採用教育のこと、相続問題にマーケティングのことなど相談事は多岐にわたります。クリニックの事業承継は一般と何が違うのでしょうか。そのあたりをつづっていきたいと思います。本日は事業承継における業界の誤解と一般的な認識の誤解についてです。

 

後継者の学校のパートナーコンサルタントの児玉秀人です。

 

クリニックの事業承継における業界の誤解について少し触れたいと思います。

 

◆事業承継はメンドクサイだけで何のメリットもない

 

こう思われている先生、それ以上にこう思われているコンサルタント

と呼ばれる人たちの多さにびっくりします。

 

クリニックの事業承継のことを「医院継承」と呼ぶケースがあります。

同じような意味に感じますし、医療の業界では「医院継承」の方が

メジャーなようです。

 

私はこれらを明確に区別しています。

 

医院継承とは既存の医院を文字通り引き継ぐことです。

既存の設備や建物、診療スタイルや患者さん・・・

先代の想いやスタイルをきれいに受け継ぐ後継者・・・

 

こう書くと美しいですね。

 

こういう形ですと確かにうまくいくケースが見当たりません(笑)

 

ところがクリニックの事業承継の定義は

先代の事業(クリニック)の良いところを生かし

後継者の強みをプラスする。

 

場合によっては地域や社会に承継することも

視野に入れる。

 

新事業や新天地での展開だって

視野に入ってくる。

 

聞くだけでワクワクしますよね。

(この辺はプログラムで詳しく触れます)

 

つまり業界の誤解とは

「事業承継」という一連の流れの

ほんの一部分しか見ていないために

起こると言えるかもしれませんね。

 

 

そして一般社会の誤解は

 

◆事業承継で残すものなど何もない

◆事業承継は親主導(経営者主導)で進めるものだ

◆事業承継は相続と同じようなものだ

 

以上のようなものです。

 

これがなぜ誤解と言えるのか?

後継者の学校の門をたたいてみてください。

 

 

 

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クリニックの事業承継⑩ データから見る歯科医院の事業承継

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後継者の学校のパートナーコンサルタントの児玉秀人です。

 

クリニックにおける典型的な例として「歯科医院」の現実に目を向けてみようと思います。

他の医科と比べて圧倒的に開業率が高く、診療所の数もそれなりにあることが理由です。

 

平成26年発表の厚生労働省発表の資料によると

日本全国の歯科医師数は103,972人。

そのうち診療所に勤務しているのが88,824人。

全国の歯科診療所数が68,592件

 

つまり全国の歯科診療所における平均歯科医師数は1.3人となります。

 

また、全国の診療所勤務医88,824人の平均年齢は52.2歳。

その28%は60歳以上となります。

 

下図を参照ください。

 

777

 

60歳以上の勤務歯科医師は少ないことを考慮すると、

約36%の歯科診療所の院長は60歳以上ということになります。

(88,824人x28%÷68,592件=36%)

 

多くの経営者は次世代経営が軌道に乗るまでの期間を

「10年はかかる」と振り返っています。

 

諸説あり、かつ個人差がおおいにありますが、

歯科医師が目と手先の正確さを保ち

トップとして臨床現場で活躍できる

限界年齢を仮に70歳とするならば

 

なんと歯科医院の3件に1件は「事業承継」に

直ちに取り組まなければならない状況ということになります。

 

70歳になって始めるよりは

60歳代で真剣に事業承継に取り組む方が

リスクは少ないと思われますが・・・

 

「いつまでもあると思うな親と金」などと

揶揄されることもありますが、

 

若先生も大先生も

今一度、胸に手を当てて考えてみてください。

 

また、本コラムをお読みの専門家の皆様、

目の前のリスクをぜひ伝えていただければと思います。

 

 

 

 

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クリニックの事業承継⑨ それは突然やってくる

後継者の学校のパートナーの児玉秀人です。

私はクリニックの相談にのらせていただくことが多いです。クリニックの経営は財務のこと人事採用教育のこと、相続問題にマーケティングのことなど相談事は多岐にわたります。クリニックの事業承継は一般と何が違うのでしょうか。そのあたりをつづっていきたいと思います。本日は「スティーブン・R・コヴィーの七つの習慣から事業承継を考えてみる」の続きです。

 

後継者の学校のパートナーコンサルタントの児玉秀人です。

 

スティーブン・R・コヴィーの「七つの習慣」という本の

「第三の習慣 重要事項を優先する」という章があります。

 

そのなかに出てくる緊急度と重要度に応じたマトリックスの中の

 

4つの領域

・緊急かつ重要

・緊急ではないが重要

・緊急だが重要ではない

・緊急でも重要でもない

 

 

多くのクリニックの後継者の方にお聞きすると

第2領域・・・つまり

【緊急ではないが重要】

に属するとお答えになります。

 

 

ところが・・・・です。

ある日突然ここに放り込まれるのが

「事業承継」なのです。

 

dai31

 

ある歯科医師の方が神奈川県で開業されました。

順風満帆の開業でしたが新しい生活にもまだ

ぎこちなさが残る開業1か月後にお母さまから

悲痛な電話が入ったのです・・・

 

お父さんが・・・倒れたの・・・

 

いつもは気丈な母親の不安とも悲痛ともいえる

その声を聴き、大急ぎで実家の静岡県に帰りました。

 

幸いお父様は大事には至らず

最悪の事態は避けられましたが

本当の地獄が始まったのはここからでした・・・

 

開業したての自分のクリニックを

友人や先輩、後輩の協力のもと

なんとか続けながら

 

週に3日は静岡の父親の医院へ

院長代理として勤務

 

東名高速を運転中に何度も意識が飛びそうになりました。

 

「心も体もボロボロです・・・」

疲れ切ったその表情は実際の年齢よりも

10歳は老けたように見えるのでした。

 

 

この先生は無謀な開業をしたのでしょうか?

 

この話を聞くと

「開業前に両親と話し合うべきだったのでは?」とか

「開業は浅はかだったのでは?」などと

 

思われる方もいらっしゃるかもしれません。

 

しかし、この先生は

開業前に何度も何度も父親と話をし、

ご両親とも納得の上で

 

「お前は神奈川で自分のやりたい診療をやりなさい」

 

そう言われての開業でした。

 

 

・・・・なのに、です。

 

このように、事業承継は

ある日突然にやってくるのです。

 

それは事実です。

 

 

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クリニックの事業承継⑧ 第三の習慣「重要事項を優先する」より

後継者の学校のパートナーの児玉秀人です。

私はクリニックの相談にのらせていただくことが多いです。クリニックの経営は財務のこと人事採用教育のこと、相続問題にマーケティングのことなど相談事は多岐にわたります。クリニックの事業承継は一般と何が違うのでしょうか。そのあたりをつづっていきたいと思います。本日はスティーブン・R・コヴィーの七つの習慣から事業承継を考えてみます。

 

後継者の学校のパートナーコンサルタントの児玉秀人です。

 

スティーブン・R・コヴィーの「七つの習慣」という本は

お読みになったことがありますでしょうか?

 

ベストセラーですのでお読みになった方も

多いのではと思います。

 

でも、安心してください。

私も読みましたが

内容は全く覚えていません・・・・(苦笑)

 

知らなくてもこのブログを読むことに何の支障もありません。

 

この本の中に

「第三の習慣 重要事項を優先する」という章があります。

 

そのなかに出てくる緊急度と重要度に応じたマトリックスを

使った説明があるのですが

(下記のようなものです)

dai3

 

この4つの領域を使って

「クリニックの事業承継」を見ていきましょう。

・緊急かつ重要

・緊急ではないが重要

・緊急だが重要ではない

・緊急でも重要でもない

 

 

【緊急かつ重要】

これは言わずもがな目の前の診療ということになります。

クレームも炎上させないために緊急かつ重要ですよね。

 

【緊急ではないが重要】

新しいホームページなんかはここに入るのではないでしょうか。

今のがあるしな~でもそろそろ3年だし新しくしなければ・・・

みたいな感じです。

 

【緊急だが重要ではない】

これは業者さんからの電話なんかはここではないでしょうか。

電話だから出ないといけないし、でもその内容だったら

後でもよくないかな~???とか

Facebookなどの更新も速報性が重要だけれども

そんなに重要度は・・・という感じです。

 

【緊急でも重要でもない】

これは院長室の模様替えや

待合室の図書の入れ替えなど

やらなければいけないのだけれど

緊急性も重要性もさほどない・・・

こういうことあるのではないでしょうか。

 

 

さて事業承継はどこに入るのでしょうか?

 

多くのクリニックの後継者の方にお聞きすると

第2領域・・・つまり

【緊急ではないが重要】

に属するとお答えになります。

 

 

ところが・・・・です。

ある日突然ここに放り込まれるのが

「事業承継」なのです。

dai31

 

このエピソードについては次回また。

 

 

このエピソードに胸がざわついた

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児玉秀人でした。

 

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・人材採用・育成相談、人事評価システムの提供

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クリニックの事業承継⑥ 統治基盤(コンプライアンス)

後継者の学校のパートナーの児玉秀人です。

私はクリニックの相談にのらせていただくことが多いです。クリニックの経営は財務のこと人事採用教育のこと、相続問題にマーケティングのことなど相談事は多岐にわたります。クリニックの事業承継は一般と何が違うのでしょうか。そのあたりをつづっていきたいと思います。本日はクリニックの統治基盤について(コンプライアンス)です。

 

後継者の学校のパートナーコンサルタントの児玉秀人です。

 

クリニックの見えないリスク、放っておくと厄介なことになる・・・

それは「統治基盤」に関することです。

 

クリニックの統治基盤とは何でしょうか?

前回のお話は「経営権の掌握」でした。

 

「出資持ち分+社員としての議決権=法人の所有」とも言えますので

とても重要です。

 

クリニックの場合も開業している土地建物の所有管理に関することは

放っておくと大変なことになるというお話でした。

 

 

今回のお話は「コンプライアンス」についてです。

 

コンプライアンスといえば「法令順守」と訳されることもありますが、

もはや一般化した言葉ですよね。

 

クリニックもその例外ではありません。

 

悪質なものは

「レセプト(診療報酬請求)の意図的な改ざん」や

 

うっかりやってしまうようなものだと

「レントゲンのボタンを

有資格者の指示で無資格者が押してしまう」など

 

多岐にわたります。

 

保険点数の取り方は各医院でくせがあり

各自治体によっても指導の解釈が違うなど

ややこしいことはよく知られています。

 

一説によれば指導員によっても差があると

言われているほどです。

 

クリニックの後継者は多くの場合

診療報酬請求のことはわからなかったり

 

他の診療所とやり方が違うが

それを言い出せなかったりするケースがあります。

 

ご存知の通り

法令の解釈の度合いは

世論に左右されることも多々あり

 

昔はこんなことみんなやってたよ・・・

なんてことはザラです。

 

では、それを見ないふりして医院を継いで

問題が発覚した時、責任を取るのは誰でしょうか?

 

「それは先代の頃から続いていることで

私には責任はございません」

 

こう言えるわけはないですよね・・・

 

どんなに素晴らしい事業戦略や盤石な財務基盤

うらやましがられるほどの人・組織・風土をもってしても

 

一瞬で廃業に追い込まれるのが

この「統治基盤」の軽視です。

 

これを機にぜひ見直してください。

 

 

 

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