カテゴリー別アーカイブ: 会社の統治基盤

株が分散していると、大変なことになってしまう?

後継者の学校の大川原です。

今回のブログでは、株式が分散しているばかりに、ついでから会社を去らなければならなくなってしまった事例を踏まえて、

後継者はどうすればよかったのか、そのポイントについてご説明させていただきます。

ある会社の事例です。

 

Z社は、創業して40年ほど経つ建設会社でした。祖父が会社を創業し、後継者のA氏は、3代目になります。

3年前に事業を承継しましたが、代表取締役として就任しただけで、株式の承継はされていません。

Z社の株式はたくさんの人が保有していましたが、

その構成は、筆頭株主である父親が30%、親族が20%、創業から一緒にやってきた従業員が20%、そのほかが30%という株主構成でした。

 

ある日、古くからの従業員であり株主でもあるB氏が突然、

「臨時株主総会を招集する」と言い出したのです。

 

A氏が 「どうして?」と尋ねると

 

B氏は「あなたはもうこの会社を去ってもらいます」と退任をつきつけたのです。

 

B氏は裏で株主に根回しをA氏の退任の同意をとってまとめていたのでした。

あとでわかったのですが、B氏は父親も親族にも根回しをして同意をとっていました。

 

そして、A氏は創業社長の孫であり、2代目社長の息子であるにもかかわらず、会社を去らなければならなくなったのです・・・・

 

後継者にとっては悲劇的な事例ですが、稀なケースではありません。

どの企業でも起こり得る内容なんですね。

 

 

 

では、そんなことになってしまったのでしょうか?

 

そのポイントを3つあげてみますと

 

・後継者が、株という権利をまったくもっていなかった

株(議決権)という権利をもたずに経営をするというのは、権利がなく責任だけがある状態になります。

大企業の経営者であれば高額の報酬という対価で責任を負って仕事をするということもあるかと思いますが、

中小企業の経営者は違います。権利をもたずに経営していると、いつ後ろからナイフでさされるのかわからないのです。

 

・後継者が、代表になる前に株式を集めていなかった

代表になる前に株式を集められるだけ集めるべきだったと思います。

よく相続で株式を承継することを考える方が多くいらっしゃいますが、それは後継者にとっては高いリスクになりますのでお勧めしておりません。

株は事業承継前に後継者が買い取る。 これが基本です。

詳しい話は本講座教えているので、興味のある方はご相談ください。

 

・後継者が、株主に経営活動の同意をとり、根回しをしていなかった

買い取りをしなかった株主も含めて、株主回りなどをして、しっかりと日々の経営活動を説明して同意をしてもらいながら、後継者が自ら経営していくことを後押ししてもらうような根回しを、このA氏はしていなかったと思います。

もし、株主回りをしていたら、もしかしたら結果が違ったかもしれません。

 

 

いずれにしても、中小企業にとって、株式や株主は、それぞれ会社の支配権、支配者と言い換えられるものです。

後継者からは意外と軽視されがちですが、とてもとてもとても大事なことなので、かならず押さえておいてください。

 

まずは、まさかこんなことになろうとは・・・とならないように、株主名簿を確認することから始めましょう。

 

 

このブログを見て、株式や事業承継について気になることがありましたら、ご相談ください。

 

また、後継者が株式についてどう考えていくのか。

こちらは後継者の学校にベーシックコースで非常にわかりやすくお伝えしています。

 

ちなみに、いま後継者の学校プログラムベーシックコースが4月から開講しますので、

東京校では、その直前の2月と3月にですので公開セミナーを実施しています。

無料でご案内しておりますので、ご興味のある方はぜひご参加ください。

 

公開セミナーは詳しくはこちらをごらんください。

http://okawara.wix.com/school-k-program

 

ベーシックプログラムについてはこちらをごらんください。

http://okawara.wix.com/school-k-program#!blank/acty5

 

将来輝く後継者のみなさまに出会えることを楽しみにしています。

また、当プログラムの卒業生の経営者の仲間もみなさんが参加して仲間になっていただくことを心待ちにしておりますので、

一度セミナーに来ていただければと思います。

 

どうぞよろしくお願いいたします。

 

代表取締役 大川原 基剛

 

 

後継者の学校プログラムの内容について気になる方は、下記から詳細をご覧ください。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

http://school-k.jp/program/

 

プログラム参加はちょっとなあ・・・という方は、

まず、後継者インタビューを受けてみてはいかがですか?

無料で受けられて、気持ちがすっきりするとのお声をいただいております。

後継者インタビューについては下記から詳細をご覧ください。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

http://school-k.jp/interview/

 

Photo credit: pierofix via VisualHunt.com / CC BY-NC-ND

事業承継とプライベート⑤〜男女トラブルの視点から〜

プライベート(特に男女トラブル)という切り口から,後継者の方に知っておいて欲しいポイントをお伝えします。このテーマの最後として,不倫を取り上げたいと思います。

 

第1 はじめに

後継者の学校パートナーの弁護士の佐藤祐介です。

「プライベート」(特に男女トラブル)という切り口で,お話しをしていますが,今回でいったんこのテーマの最終回としたいと思います。最終回のテーマは「不倫」についてです。この記事は,もともと企画していたものですが,期せずして芸能ニュースも賑わっており,タイムリーな感じになりました。

 

第2 不倫が会社経営に与える影響は?

私は,職業柄,不倫問題を取り扱うことが多いです。不倫というと,プライベートの問題と捉えがちですが,会社経営にも影響を与える可能性があります。なぜなら,不倫のケースとして,社内不倫,すなわち上司部下での不倫が多く見られるからです。

たとえば,後継者として,先代の会社の社員として勤務していたとしましょう。そこで,部下と不倫をしていた場合,後に「セクハラだ!」と言われてしまう可能性があります。そうなってしまうと,後継者としての立場を追われることもありえます。

また,経営者の立場でそうなった場合,社内のモラルや指揮の低下等は覚悟しなければならないかもしれません。

さらに,これは後継者・経営者共通の話ですが,不倫が原因で夫婦関係が悪化すれば,仕事へも影響を及ぼします。

 

第3 最後に

このように不倫というプライベートな問題であっても,経営に与える影響は大きいです。なので,軽い気持ちで踏み出した一歩が,(悪い意味で)大きな一歩になってしまうことを頭の片隅においていただければと思います。

 

なお,後継者の学校では,今回私が書いた問題点に限らず,広い視点から,後継者が事業承継をするにあたり注意しなければならないポイントを分かりやすく学ぶことができます。

興味のある方は,お気軽にHPをご覧になったり,各パートナーにお声がけいただければと思います。

また,後継者の学校では,各パートナーが後継者となる又は今後なるかもしれない方々に,無償で「後継者インタビュー」というものを行っています。

(詳しくはhttp://school-k.jp/interview/ をご覧ください。)

後継者の方々にとって「気づき」の場面となるとして,これまでに多くの方々から好評をいただきました。こちらも興味が湧いた方は,お気軽にインタビューをご検討ください!

事業承継とプライベート④〜男女トラブルの視点から〜

プライベート(特に男女トラブル)という切り口から,後継者の方に知っておいて欲しいポイントをお伝えします。前回に引き続き,離婚と経営に関するお話です。

第1 はじめに

後継者の学校パートナーの弁護士の佐藤祐介です。

「プライベート」(特に男女トラブル)という切り口で,後継者の方が会社を継ぐにあたって知っておくべき知識・視点等についてお話しをしていますが,今回もその続きです。なお,このお話は第2回目・第3回目のお話が前提となっていますので,そちらを確認されたい方は,次のリンクに飛んでください(第2回目第3回目 )。

 

第2 そもそも株とは?

前回,株が財産分与の対象となる場合,会社の経営にどう影響を及ぼしてくるのでしょうか,という問いかけで終わりました。

この問いに答えるためには,株とは何なのかをイメージしてもらう必要があります。これについては,後継者の学校の他のパートナーの方々も触れていると思いますので,詳しいことは省きますが,「株(正確には株式)を持つ」ということは,その会社を所有する(≒経営に口を出せる)ということを意味します。なので,後継者は,事業承継をするためには,株を持たないといけません。

 

第3 株が財産分与の対象になると?

もうお分かりだと思いますが,そんな大事な役割を果たす株が,財産分与の対象になったらどうでしょう?極端な例をあげれば,会社の株全100株を社長である元夫が持っていた場合,財産分与により,その半分を元妻に分けることになります。そうなると,社長は経営の意思決定を自由に行うことができません。

また,株を妻に与えることを防ぐために,その代わりとしてお金を渡すということも考えられますが,株価が高額になる可能性があり,その場合は経営者個人の手元から,多額のキャッシュがなくなることになります。

 

第4 最後に

このように離婚というプライベートな問題であっても,経営者や後継者となると,経営に関する問題も現れてきます。離婚を検討されるのであれば,単に男女の別れとしてだけでなく,上記の点についても頭に入れておかれると良いと思います。

 

なお,後継者の学校では,今回私が書いた問題点に限らず,広い視点から,後継者が事業承継をするにあたり注意しなければならないポイントを分かりやすく学ぶことができます。興味のある方は,お気軽にHPをご覧になったり,各パートナーにお声がけいただければと思います。

また,後継者の学校では,各パートナーが後継者となる又は今後なるかもしれない方々に,無償で「後継者インタビュー」というものを行っています。

(詳しくはhttp://school-k.jp/interview/ をご覧ください。)。

後継者の方々にとって「気づき」の場面となるとして,これまでに多くの方々から好評をいただきました。こちらも興味が湧いた方は,お気軽にインタビューをご検討ください!。

 

歴史に学ぶ後継者経営(徳川家光)

私主に日本の歴史から後継者経営に学べる題材をとって、皆さんと一緒に後継者経営とは、を考えて参りたいと思います。その第一回目は、徳川家光に学ぶ「後継者の決意と覚悟、そして諸大名との契り直し」です。

後継者の皆様

 

はじめまして!

 

今回、初めてブログを上梓いたします。私は後継者の学校パートナーの石橋治朗と申します。

公認会計士、税理士の資格を有しておりますが、後継者支援を中心として活動しております。どうぞ、今後ともよろしくお願いいたします。

 

私はこのブログを通じて、事業承継はどのようにすればうまくいくのか、後継者経営にはなにが大切なのだろうか、創業者経営とはなにが違ってくるのか、を皆さんと一緒に考えていきたいと思っております。

そして、それを考えて行くにあたって、私は主として日本の歴史からヒントを得たいと思います。歴史を学ぶことが昔から好きというのもあるのですが、日本は世界でも有数なほど歴史の長い国であり、過去の事跡がたくさん残っていることにいつも感謝します。

その中には、当然のことながら、後継者にとって有益な行跡やエピソードがいっぱい詰まっております。

それらを紹介しつつ、皆さんや私にとってそこから何か得られないだろうか、それを一緒に考えていきたいと思います。「温故知新」という言葉を一度は耳にされたことがあると思いますが、過去の事跡に学ぶことで、新しい知恵や発見があるかもしれません。

そして、自らの宿命を受け入れて、運命を切り拓くことで日本の歴史を形作ってきた人たちの生き様を見つめることで、私たちもまた、連綿と続く日本の歴史に貢献できる存在になれる、垂直に生きる存在になれるのではないでしょうか。そのような志を持って、このブログを始めたいと思います。

 

初めてとなる今回、皆さんに紹介したいのは、徳川家光のエピソードです。

 

徳川家光、ご存じでしょうか。江戸時代の徳川幕府、三代目の将軍です。

かの有名な、徳川幕府を創設した初代将軍である徳川家康の孫であり、二代目将軍の徳川秀忠の嫡男です。

 

NHKで日曜に放映されている大河ドラマですと、相当前に放映された「春日局」に徳川家光は出てきます。

しかし、テレビの歴史ドラマといえば戦国時代か江戸幕末と相場が決まっているので、戦国時代が終わった平穏な時代の徳川将軍というのは、知名度は高い方ではないですね。

 

しかし、徳川家光は将軍という地位を確立したという意味で、日本の歴史に画期的な寄与を果たした人物だと私は思っております。

 

徳川家光の祖父と父である徳川家康と秀忠は、関ヶ原の戦いを始めとする自らの輝かしい戦歴と実力により、徳川幕府の諸大名から将軍と認められた存在です。いわば、自分の実力で事業を作り上げた創業者ですね。

しかし、徳川家光は全く合戦の経験がありません。合戦の経験がなく、その実力も未知数であるという、ある意味で典型的な後継者ですね。合戦の経験がないというのに将軍に就任していいのか?

周りからそう思われても仕方がないですし、普通そう思いますよ。

まして当時は、日本でも有数の実力主義だった戦国時代が終わったばかりであり、自分の実力で領土を広げた腕自慢の合戦名人があまた残っていました。

これまで自分の頭を押さえていた家康と秀忠がいなくなった時が絶好のチャンス、そのときが来たら素人の将軍をとっととやっつけて幕府をひっくり返しあわよくば自分の天下、と思った大名は少なくなかったかもしれないのです。

 

 

そのような、ある意味で非常に緊迫した状況を前にして、徳川家光はどのような行動を取ったでしょうか?

 

 

 

将軍職を家光に譲った後も後見人としてサポートしていた徳川秀忠が1632年に逝去し、いよいよ徳川家光が単独で将軍を務める時がやってきます。

徳川秀忠の葬儀が終わったところで、徳川家光は江戸城の大広間に諸大名を集め、なんと次のように堂々と言い放ちます。

 

「東照宮(徳川家康)が天下を平定なさるに際しては、あなた方の力を借りた。秀忠公も元はあなた方の同僚であった。しかし、わたしは生まれながらの将軍であるから前二代とは格式が違う。

従って、あなた方のあつかいは以後、家臣同様であると心得られたい。もしもそれに異論がある者は、遠慮せずともよい。早々に国に戻って戦の準備をなされよ!」

 

現代であれば、なんとも「上から目線」と受け取られかねない発言ですよね。いったい、あなたの祖父や父は誰のおかげで将軍になれたのか、という声が聞こえてきそうです。

 

しかしながら、その家光の発言を聞いて、独眼竜の異名で有名な伊達政宗は平伏します。

 

「滅相もございませんぬ。この政宗をはじめとして、他に異論のある者などおるはずがございません!」

 

歴戦の英雄である伊達政宗の言動に押されるように、周りの諸大名も同じように次々と平伏していきます。こうして、全ての大名が徳川家光に平伏し、家光を将軍として認めたのです。

 

 

家光がこの宣言によって成し遂げたことはなんでしょうか。私が考えるに、ここで家光は将軍と諸大名との関係を変えたのだと思います。将軍と諸大名との関係を新しい時代に合わせて結び直したということ、少し難しい(若干古風な)表現をすると「契りを結び直し」たということです。

※後継者の学校では、これを「契り結び」と言い、プログラムの中で具体的なやり方について教えています。

 

実力で諸大名の上に立っていた前二代とは違い、「生まれながらの将軍」という権威で諸大名を統治するというように、徳川家光は将軍と諸大名との関係を全く変えてしまいました。ここで注意すべきは、決して一方的に強要するのではなく、反論の余地を認めています。

まあ、反論というよりは反乱と言った方がいいのですが…。さすがに武士らしく、物騒な「反論」ではあります。

 

 

そこで諸大名が平伏することで「新しい、将軍と諸大名との関係」を受け入れたこととなり、ここに徳川家が代々将軍職により諸大名を統治する権威と正当性が確立しました。家光以降の徳川家の後継者は、生まれながらの将軍として認められることになるのですから、力関係にかかわらず他の大名が取って代わることはできなくなったのです。

 

そして、この「新たな関係」を宣言するに当たっての家光の覚悟と決意は、生半可なものではなかったと思います。家光と親密であった伊達政宗は前もって宣言の内容を聞かされていたとも伝えられていますが、その政宗もかつては秀吉や家康と天下の覇権を争った梟雄でしたから、そうそう簡単に平伏するようなタイプではありません。

たとえ将軍とはいえども、家光の決意と覚悟に隙があればあわよくば、という気持ちがなかったとは言えないでしょう。

しかし、政宗はこのときに、まさに家光の将軍としての覚悟と決意を見て取ったのではないでしょうか。この天下において将軍の後継者として生まれ落ちた孤独を受け入れて、「生まれながらの将軍」へと突き抜けようとした強い飛躍の意志を感じ取り、気がついたら自然に平伏していた。私はそのように想像します。

 

そして、将軍が就任するたびにこの決意と覚悟は継承されていき、ここに15代続くこととなる徳川家の覇権がしっかりと確立されました。

この契りには、当然のことながら自分を将軍として従う諸大名に対して、統治するという責任を負うという決意も含まれています。

 

 

この徳川家光から、後継者経営に学べることは何でしょうか。

幕府の将軍ほどの決意は、そうそう持てるものではございませんが、それでも後継者として社長に就任することはなみなみならぬ決意と覚悟を必要とすることは、皆さんもご存じの通りです。徳川家光の感じていた後継者としてのプレッシャーと孤独には、共感できるところはないでしょうか。

もしかすると自分と敵対することになり、戦場で相まみえることになるかもしれない相手に対して、家来になれと宣言することにどれほどの勇気が必要か、私は想像するだけでもその重みを感じて汗が出ます。

それでも、創業者と後継者とは違うのです。能力も、自分に従うこととなる人たちとの関係も、やるべきこともそれまでとは違うものが求められます。その違いと向き合って、現状と将来を見つめ直してそれに合った新たな理念を練り直し、その理念に基づいて自分に協力してくれる人々と新しい関係を結び直す。

これがまず後継者経営にとって大切なスタートとなるということを、徳川家光の事蹟は教えてくれているように思うのです。

 

ブログを読んで興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、是非後継者の学校の説明会にご参加下さい。

その前に、まず後継者インタビュー(無料)を受けてみて下さい。時間はそれほどかかりません。だいたい、30分~1時間ほどです。

事業承継に関する自身の悩みが整理され、すっきりすると好評です。お気軽にお問い合わせいただければと思います。

後継者インタビューについては下記から詳細をご覧ください。

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長々とおつきあいいただきまして、ありがとうございました。次回以降もまた、歴史から有名なエピソード、あまり知られていないエピソードを紹介しつつ、後継者経営について考えていきたいと思っています。

 

後継者の学校

http://school-k.jp/

事業承継とプライベート③〜男女トラブルの視点から〜

プライベート(特に男女トラブル)という切り口から,後継者の方に知っておいて欲しいポイントをお伝えする第2弾です。離婚の際,単にお金と親権の話をすればよいと思っていませんか?もしかすると,そのお金の話のときに会社の経営に関わる話が潜んでいるかもしれません。

 

第1 はじめに

後継者の学校パートナーの弁護士の佐藤祐介です。

引き続き「プライベート」(特に男女トラブル)という切り口で,後継者の方が会社を継ぐにあたって知っておくべき知識・視点等についてお話しをしています。今回は,その第3弾として,前回のお話しの続きです(前回の私の記事はこちら です。)。

 

第2 財産分与とは?

さて,前回,「財産分与」という言葉を出しました。そして,この離婚の際によく問題となる財産分与が,会社の経営に影響を及ぼしうると指摘しました。

もっとも,そもそも財産分与とは何かが分からないと話しが始まりませんので,まずは財産分与の考え方を簡単にお話しします。なお,ここでお話しするのはあくまでも財産分与の大まかなアウトラインですので,本格的な問題までは当然網羅できておりませんので,ご了承ください。

財産分与とは,夫婦が結婚中に協力して築き上げた財産を,離婚に伴って,夫と妻に平等に(原則半分ずつです。)分けるというものです。たとえば,夫がサラリーマン,妻が専業主婦という家族において,結婚後,1000万円のお金を貯めたとします。その場合,離婚する際は,その1000万円を500万円ずつ分けるということになります。

そして,株も取り引き対象とされているように,財産的価値を持つ可能性があり,財産分与の対象となるのです。

 

最後に

では,株が財産分与の対象となるというのが,会社の経営にどう影響を及ぼしてくるのか。それは次回以降に話しをしたいと思います。

 

なお,後継者の学校では,今回私が書いた問題点に限らず,広い視点から,後継者が事業承継をするにあたり注意しなければならないポイントを分かりやすく学ぶことができます。興味のある方は,お気軽にHPをご覧になったり,各パートナーにお声がけいただければと思います。

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「次へのステップ①」 【マンガ・事業承継】

後継者の学校の小峯です。マンガで事業承継の本質について、なるべくわかりやすくお伝えしていきますので、

よろしくお願いいたします。今回は、次へのステップ①についてお伝えします。

まんが11

こんにちは

 

後継者の学校の小峯です。

 

後継者の方が最初に取り組むべきこととして、

会社の現状把握について考えてきました。

 

会社の現状について大枠で把握できるようになったら、

次は何に取り組むべきでしょうか?

 

大きく2つのポイントがあります。

1つは、より詳細な会社の現状を把握していくことです。

もう1つは、経営者になるための自分自身を鍛えることです。

 

より詳細な会社の現状把握ですが、

まずは自分で現状把握が十分できていないと思う分野について、

引き続き現状把握を進めてください。

 

それから、客観的にどれだけ会社の現状を把握できたか、

知るためのいい指標があります。

「M&Aに必要な書類リスト」です。

M&Aとは、会社が会社を吸収合併することです。

 

M&Aを行う際には吸収合併する会社の現状をしっかりと把握して、

会社を手に入れるべきかどうか検討します。

課題を明らかにし、可能性を見出すことで、

事業を成長させるシナリオを作成するわけです。

 

事業承継はM&Aとは異なりますが、

新しい経営者が今までの会社の現状を把握するところは同じです。

自社を客観的に評価する参考になると思います。

 

会社の現状把握により会社の可能性や課題を自分で見つけてください。

これらが分かってくると、これから何をすべきか考える土台となります。

 

「M&Aに必要な書類リスト」は、

web等で調べていただいてもいいのですが、

後継者インタビューを受けていただいた方にプレゼントしています。

ご興味のある方は後継者インタビューを受けてみてくださいね。

 

 

後継者の学校のプログラムの内容について気になる方は、下記から詳細をご覧ください。

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「経営者になるための基礎を学ぶ、後継者の学校プログラム【ベーシックコース 】東京校」

ここが経営者への道のスタートラインです。

創業者のマインドを超える、後継者のプライドをもって未来をつくっていきましょう。

後継者の学校プログラム 【ベーシックコース】のご案内です。

 

こんにちは、後継者の学校で代表をしております大川原です。

 

 

今年、後継者の学校は九州(熊本)が加わり、よりたくさんの後継者のみなさんの力になれるよう精進してまいりますので、何卒よろしくお願いいたします。

 

そして、今年も2016年4月から後継者育成プログラム、

後継者の学校プログラム 【ベーシックコース】と【アドバンスコース】を開講いたします!!!

 

場所は、東京、大阪、熊本で開催予定です。

 

取り急ぎ、今回は東京開催予定のベーシックコースと

直前に開催する公開セミナー「後継者のための事業承継セミナー」のご案内をさせていただきます。

 

経営や事業承継を体系的に学んだことのない後継者にとっては、いまがその学ぶチャンスです。

この機会を活かして、成長の糧としていただければと思います。

 

 

  • 公開セミナー「後継者のための事業承継セミナー」

 

-セミナー開催日程-

① 2016年1月21日(木)18:00~19:30

② 2016年2月4日(木)18:00~19:30

③ 2016年2月25日(木)18:00~19:30

④ 2016年3月10日(木)18:00~19:30

  •  2016年3月24日(木)18:00~19:30

 

事業承継セミナーご案内WEBページ

 

http://okawara.wix.com/school-k-program

 

 

  • 後継者の学校プログラム【ベーシックコース】

 

全10テーマの日程は以下の通りです。

テーマ1  2016年4月7日   (木) 18:00~21:00

テーマ2  2016年4月21日 (木) 18:00~21:00

テーマ3  2016年5月12日 (木) 18:00~21:00

テーマ4  2016年5月26日 (木) 18:00~21:00

テーマ5  2016年6月9日   (木) 18:00~21:00

テーマ6  2016年6月23日(木) 18:00~21:00

テーマ7  2016年7月7日   (木) 18:00~21:00

テーマ8  2016年7月21日 (木) 18:00~21:00

テーマ9   2016年8月4日   (木) 18:00~21:00

テーマ10  2016年8月18日 (木) 18:00~21:00

 

開催場所:品川近郊

 

後継者の学校プログラム【ベーシックコース】ご案内WEBページ

http://okawara.wix.com/school-k-program#!blank/acty5

 

 

ご不明点やお問合せなど、以下のメールアドレスからご連絡ください。

info@school-k.jp

 

 

株式会社 後継者の学校

代表取締役 大川原 基剛

 

 

後継者の学校プログラムの内容についてホームページが気になる方は、下記から詳細をご覧ください。

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プログラム参加はちょっとなあ・・・という方は、

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「統治基盤②」 【マンガ・事業承継】

後継者の学校の小峯です。マンガで事業承継の本質について、なるべくわかりやすくお伝えしていきますので、

よろしくお願いいたします。今回は、統治基盤②についてお伝えします。

まんが9

こんにちは

 

後継者の学校の小峯です。

 

もう1つの統治基盤である法令順守についてです。

 

事業上必要な許認可や、

特に順守を意識しなければならない法律がありますか?

 

万が一社内で法令違反があった場合、その情報をすぐに把握できますか?

 

これもよくある話なのですが、

本当は法律違反にあたるケースでも、

業界の慣例などで黙認になっていることがあります。

 

今までそれでやってきたから大丈夫。

他の会社もみんなやっているし。

 

これらの言い訳が通用する時代は終わりました。

今は会社として責任をとらされるケースがほとんどです。

 

たとえば、

食品の産地偽装や、再利用、賞味期限切れの食材利用などがありましたね。

昔は業界内では黙認されていたかもしれません。

しかし、今は発覚すると会社が傾く事態になります。

 

決して他人事では済まされないのが後継者です。

皆さん自身が将来責任をとることになるかもしれません。

 

会社にそういうことがないかどうか、

もし何かがあったら情報が届くようになっているか、

今のうちから体制を整えておきましょう。

 

 

 

後継者の学校のプログラムの内容について気になる方は、下記から詳細をご覧ください。

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「統治基盤①」 【マンガ・事業承継】

後継者の学校の小峯です。マンガで事業承継の本質について、なるべくわかりやすくお伝えしていきますので、

よろしくお願いいたします。今回は、統治基盤①についてお伝えします。

 

まんが8

 

こんにちは

 

後継者の学校の小峯です。

 

統治基盤という言葉は、

あまり耳にしない言葉かもしれません。

会社を「統治」するための「基盤」ということで、

文字通りの意味です。

 

『後継者の学校』では

特に会社の所有権である株式と

企業活動継続の最低条件である法令順守を統治基盤として考えています。

 

会社の主な株式を誰がどのくらい保有しているか知っていますか?

 

もし株を持たずに社長になってしまったら、

大きな会社の決断を自分で下すことができません。

会社の所有権は株主にあります。

大部分(2/3超、または過半数)の株主が反対したら、

社長といえども従わなくてはならないのです。

 

それでは本当の意味で

会社の責任と権限を持っているとは言えませんよね。

後継者の方には、

株をしっかりと保有してから社長になってほしいと思います。

 

株の取得タイミングは社長になる前です。

後になると、株の取得条件が変動するリスクが高まり、

交渉の余地も少なくなってしまいます。

 

考えたくはありませんが、

たとえば誰かが多数の株を持っていた場合に、

会社の業績が良くなったタイミングで

高値で買い取るよう要求されるかもしれません。

もしかしたら、社長の座を奪われてしまうかもしれません。

 

実際にそういうケースは多発しています。

社長になる前に、株の取得について目途をつけておきましょう。

 

 

後継者の学校のプログラムの内容について気になる方は、下記から詳細をご覧ください。

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プログラム参加はちょっとなあ・・・という方は、

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実録 事業承継~後継者が決して忘れてはいけないこと③

後継者の学校パートナーの河合由紀子です。

前回は、後継者はどんな存在なのか、また、後継者が存在する意味について考えてみました。後継者はその存在だけで会社の未来を明るくします。しかし、後継者が忘れてはならない大切なことを忘れてしまい、間違った考え方に陥ってしまうとどうなるでしょう。本日は、後継者が決して忘れてはいけない大切なことについてお伝えしたいと思います。

 

後継者の学校大阪校を担当しております税理士の河合です。

このブログでは、私自身の事業承継の経験を踏まえ、またお客様の事業承継の現場からより具体的なお話をご紹介していきますので、よろしくお願いいたします。

本日は、前回に引き続き後継者が事業を承継していく際に、決して忘れてはいけないことについて書かせていただきます。

 

忘れていた大切なこと

ある後継者が陥った間違いについて、前回書かせていただきました。後継者が「社長のやり方は古くて時代遅れだ」と感じることはよくある話です。これは当然といってもいいかもしれません。違和感を持つことは悪いことではありません。ただ、後継者は既に形になっている生きた事業を引き継ぐと言う意味で、明らかにゼロから創業する場合と異なります。

従業員がいて得意先や仕入先、金融機関などの取引先があり、お金が回り、商売が成り立っているのです。それを引き継ぐという立場にある後継者は、確かにその存在自体素晴らしいものですが、すでに目の前に引き継ぐことのできる会社が存在することも素晴らしいことなのです。だから、引き継ぐ会社がどのようにして成り立ってきたかを知り、そして、まずはこれまで会社を支えてきてくれた人々に『感謝すること』が最も大切なことなのです。

 

感謝が大切な理由

従来のやり方に違和感を覚え、改革しなければ我が社は生き残れないと必死になる後継者は多いです。引き継ぐ会社の事を愛し、危機感を感じ、みんなが幸せになるためにと頑張っているのに、オヤジからは反対され、古参の社員からは疎まれ、重要な人物が退職し、と様々な障壁にぶつかるという事態に、悩み苦しんでいる後継者の方によくお会いします。

こういった方は、真面目で優秀な方が多いです。しかし、目の前の問題をどうにかしようと思うあまり、これまでの歴史、なぜ引き継ぐことのできる会社があるのかを真剣に考えたことがない、あるいは気にしていない方が多いように感じます(実は私もその一人でした。)。口先では感謝していると言うものの、心底感謝しているかというと、感謝しきれていないのです。

「なんでこんな状態になるまで放っておいたんだ。」「企業とは名ばかりの個人事業の延長じゃないか。」心のどこかで先代や古参の社員がやってきたことを否定してしまう自分がいて、それが普段の言動に反映されてしまうのです。しかし、逆の立場だったらどうでしょうか。これまで一生懸命やってきたことを否定されて、後から入ってきた後継者のやり方に右へならえと賛同する気になるでしょうか?

もう一度言います。まずは『感謝』です。協力を得るには、後継者が感謝の気持ちをもつこと!これが、後継者が決して忘れてはいけないことなのです。時には腹も立つでしょう。思い通りにいかず、「頑固おやじ!」「石頭!」と思う時もあるでしょう。でも、引き継ぐことができるものを残してくれたことには、感謝しても余りあるのではないでしょうか。ついつい、分かっていても忘れてしまう、当たり前だけれどなかなかできないことかもしれません。普段から、これまでがあるから今があり未来があるという思いを持って、感謝できるところを意識して探すのも心の鍛錬に良いかもしれません。

 

後継者の学校では、細かいテクニックではなく押さえるべきポイントをしっかり理解し、実践に移していただける仕組みがたくさん入っています。

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