カテゴリー別アーカイブ: 会社と個人の財務

事業承継は10年かかる。「あの時これを知っていれば」というお話。

児玉写真後継者の学校のパートナーの児玉秀人です。

後継者の学校はこれから5年以内に事業を継ぐ方、継いで3年以内の経営者、今後も事業を継ぐつもりのない方の3つのどれかに当てはまる方を対象としています。事業承継から15年を過ぎた先輩のほろ苦い体験。あの時これを知っていれば・・・というお話。実際の事例をもとにお伝えしたいと思います。

 

 

後継者の学校のパートナーの児玉秀人です。

 

私のクライエントではないのですが、少し先輩の世代の経営者で製造業の方がいます。

その方は後継者で20年前に入社、15年前に社長になられました。

我々の後継者支援の在り方についてお話させていただいたときに、話していただいた経験談をシェアさせていただきたいと思います。

 

 

・・・・・・・・・・・・

 

ご実家は東京の下町で工場を経営されていました。

 

世はバブル末期。

 

ご自身は大学を卒業されてから、当時の憧れの職業であった、広告代理店に就職して充実した社会人生活を送っていました。

 

楽しい日々が永遠に続くと思われたある日、彼の人生は大きく変わりました。

 

 

「お前の親父さん倒れたらしいぞ」

「すぐ実家に帰ってやれ」

 

 

携帯電話など無い時代ですので、その知らせは職場の上司から聞くことになりました。

 

 

お父様は口にこそ出さないものの
本当は後を継いでほしかった様子。

 

でも本人はそのことにうすうす気づいていながらも
見て見ぬふりをしてきました。

 

 

ほどなくして最悪の事態が訪れます。

 

 

「工場どうしようか?」

「お母さんひとりでやってみるわ」

「番頭さんもいるしね」

 

 

一瞬の空白のあと・・・

ご本人は今まで一度も考えたことのないことを口にします。

 

 

「俺も一緒にやっていくわ」

 

 

お母様が社長に就任し、ご本人は専務として再スタートしました。

そこからが地獄の日々の始まりだったそうです。

 

 

バブル崩壊とともに受注は激減・・・

 

技術力をかわれ大手企業からの受注が多かったものの

大手への依存度が高く、失った注文の補てんができません。

 

 

営業だって今までほとんどしたことがない・・・

得意の広告戦略も大手と違って原資となるお金がない・・・

 

 

なんとか頑張って受注してきても

職人たちはやる気がない・・・

 

「こんなんうちの仕事と違いますよ」

「こんな誰でもできる安い仕事したくありません」

 

 

・・・・・・

 

 

古参の社員たちは不満を言うだけで全然協力してくれません。

新しく採用した若い工員もギスギスした会社の雰囲気になじめず

1か月で辞めていきます。

 

 

八方ふさがりでどうしようもない中で数々の専門家に相談に行ったそうです。

 

顧問の税理士さんはこう言いました。

「幹部社員のAさん、この人のコスト高すぎますね」

「整理できませんか?」

 

もやもやとした気持ちが湧いてきました。

 

あらゆる専門家が「コスト!コスト!」という中で

 

唯一、お父様の代から世話になっている社労士さんがこう言ったそうです。

 

「専務、先代は人を大事にする人でした。」

「”企業は人なり”といつもおっしゃってましたよ。」

「先代が大切にされてきた従業員の皆様を守るために、まだできることがあるか一緒に考えてみましょう」

 

 

この瞬間、目が覚めたそうです。

 

 

そこから猛烈に「事業ドメイン」を見直し、自社の強みをみんなで考え、

ついにニッチではあるが利益性の高い、技術力を生かしたビジネスモデルにたどり着きました。

 

 

その後、社長に就任し今では海外の重要なプロジェクトから声がかかるほどの「技術集団」になったそうです。

 

 

「あのとき、リストラしていたら今の我が社はないでしょうね」

「事業承継の本質を全く理解していなかった私に軍師として助言してくださったあの社労士さんこそ、父の残してくれた最高のアドバイスでした。」

 

「後継者の学校」のパートナーとしての専門家のあり方は素晴らしいと思う。

「あのとき、この考え方に出会っていればもう少し楽できたかな(笑)」

 

 

今でもその社長は給与明細を渡す時には社員ひとりひとりに手渡ししています。

そして手書きのメッセージと共に「いつもありがとう」と目を見て伝えているそうです。

 

 

あと10年早く・・・

 

 

このエピソードに胸がざわついた

そんな後継者の方!

まずは

後継者インタビューを受けてみてはいかがですか?

無料で受けられて、気持ちがすっきりするとのお声をいただいております。

後継者インタビューについては下記から詳細をご覧ください。

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http://school-k.jp/interview/

 

「後継者と共に強い会社をつくる財務戦略の専門家」

児玉秀人でした。
私が得意なのは以下です。

・資金調達のための経営改善計画書の作成
・設備投資と事業計画に基づいた財務計画の策定
・ホームページコンサルティング(1クール6か月)
・人材採用・育成コンサルティング(1クール6か月)

 

 

後継者の学校
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実録 事業承継~財務のデータを知っていますか?~

後継者の学校パートナーで税理士の河合由紀子です。

事業承継と一口に言っても、何から始めればいいんだろうと思われる後継者の方は多いようです。

小さいころから跡を継ぐものだと感じながら生きてこられ、何の迷いもなく親の会社に入り、真面目にやれることをやってきたという方は本当に多いです。

決して怠けているわけではないけれど、このまま頑張っていても社長になれる気がしない。そんな声にならない気持ちを感じることがよくあります。

 

 

後継者の学校大阪校を担当しております税理士の河合です。

このブログでは私自身の事業承継の経験を踏まえ、またお客様の事業承継の現場からより具体的なお話をご紹介していきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。本日は財務データについてです。

 

このままでいいのだろうか?

何年か経験を積み年齢的にもそろそろ、という時期になっていても、具体的にどのように動けばいいのか分からず、日々目の前にある業務を一生懸命こなしているという後継者の方はたくさんいらっしゃいます。

例えば営業をされている方であれば、お客様との関係をしっかりと築かれ、他の社員さんには到底こなせないような仕事きっちりこなしておられる方。努力して現場の仕事を覚え、古株の職人さんにもなかなかやるなと一目置かれるようになっている方。

皆さん後継者としての責任を感じ、大変な努力をされてきたのだと思います。

しかし、現在のスキルをさらに伸ばしていけばその延長線上に、立派な経営者となる未来がまっているのでしょうか?そうではない気がする。ここまでは何となく感じていらっしゃる方が多いです。しかしどのように動けば良いか分からず立ち止まっている状態。しかし動き出さなければ何もはじまりません。

 

いくら借金があるか知っていますか?

後継者の方に「会社の借金がどれくらいあるかご存知ですか?」と尋ねると、実は「分からない」「知らない」と答えられる方が多いです。

後継者の学校では、これまで後継者の方の実際のお気持ちや考え方、現状を知るために、後継者の方を対象にインタビューをさせていただいております。

質問の中に、承継する会社の財務状況を尋ねる項目があります。これまで全体で約100人の方にインタビューをさせていただきましたが、ほとんどの方が「知らない」「わからない」という答えでした。

このお話をすると、後継者の方の意識が低いからでしょ?と思われる方も多いかもしれませんが、実は後継者の方が財務状況について知らないということには理由があるのです。

考えてみてください。後継者の方はどのような働き方をしておられますか?

営業を頑張る、現場を知るために社員さんより長く働く、とにかく頑張る、などなど。思い当たられることはないでしょうか?目の前にあることに一生懸命になっている。

それが自分のやるべきことだと思っている方が、会社の財務状況を知る機会はあるでしょうか?

社員の中で一番になることと、経営者として会社の舵取りをすることとは根本的に違うのです。

事業承継の第一歩は現状を知る事です。現状を知るためには財務状況の把握は外せません。このように後継者が真の経営者になるために、押さえておくべきポイントがあります。

 

後継者の学校では、細かいテクニックではなく押さえるべきポイントをしっかり理解し、実践に移していただける仕組みが入っています。また、後継者インタビューも無料でさせていただいています。ご興味のある方は是非ホームページ(http://school-k.jp/)からお問い合わせください!

 

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決意と覚悟のスイッチはいつ入るのか?

後継者の学校のパートナーの児玉秀人です。児玉写真

後継者の学校でお伝えしている「後継者の陥る8つの罠」の中で「決意・覚悟 欠落の罠」というのがございます。これは徹底した現状分析を行った上で、本気の決意と最後までやりきる覚悟があるのかどうか、言い換えればそこに「あきらめない理由」が存在するかどうかを自分自身で客観視していただきます。 そもそも「決意・覚悟のスイッチ」が入る瞬間とはどんな時なのでしょうか? 実際の事例をもとにお伝えしたいと思います。

 

後継者の学校のパートナーの児玉秀人です。

 

私のクライエントには歯科医院の院長先生が多くいらっしゃいます。

その後継者の方々とお話する機会が多くあります。

大学で勤務されていたり
他のクリニックで修行されていたり
すでにご自分で開業されていたり

 

置かれている環境は様々ですが

ある先生のお話がとても印象的だったのでシェアさせていただきます。

他にも同様のお話をいくつかお聞きさせていただきましたが、偶然なのか全員がほぼ同じ理由で「決意・覚悟」ができたそうです。

 

 

・・・・・・・・・・・・・

その先生はとある東京の下町のご出身で
お父様はクリニックの創業院長。

 

大学を卒業後お父様とは別の開業医の先生のもとで
みっちり修行をされていました。

 

ご自分の診療にも自信が出てきて
そろそろ独立を考えていました。

 

診療技術はもとより医院経営においても、学習意欲は非常に旺盛な先生で、自ら求めて、とある有名な歯科医院経営コンサルタントの門をたたきます。

 

 

数々の成功医院をサポートしていたコンサルタントに
その先生はご自身の悩みを打ち明けます。

 

 

「これが父の医院の経営状況です」

「月の収益がこれくらいで・・」

「経費がこうなっていて・・・」

「カルテ数が・・平均点数が・・・」

 

 

「私は父の医院を継いだ方がいいのでしょうか?」

「それとも自分で別の場所に開業したほうがいいのでしょうか?」

 

 

数々の成功医院をサポートしていた
カリスマコンサルタントは即答しました。

 

 

「こんな医院を継いだら偉いことになりますよ」

「先生は絶対に自分で開業したほうがいい!」

 

 

気持ちいいぐらいに一刀両断された後、その先生の中に不思議な感情が芽生えます。

 

「この人が言うんだから、きっとそうなんだろう」

「・・・でも」

「本当に継がないほうがいいのだろうか」

「俺は本当にそれで納得できるのか?」

 

 

一晩の間、居間と台所を行ったり来たりしながら

自問自答を繰り返した結果・・・

 

 

「やっぱり親父の医院を継ぎたい」

「自分が育った場所で今も暮らしているみんなのために医院を続けたい」

「自分を育ててくれた親と地域の皆さんに恩返ししたい」

 

 

そんな気持ちが、じわり・・じわり・・と
まるで岩の隙間から水が湧き出てくるように
少しづつではあるが確かな太い気持ちに
固まっていく感じがしたそうです。

 

 

 

しかし

 

現実は甘くありません。

カリスマコンサルタントも頼れません。

 

そんな逆境の中
新規開業よりも大きな借金をして
お父様の医院を改装し承継開業されました。

 

 

今はまだ、先の事はわかりませんが
その先生の一語一句には
決意と覚悟がにじみ出ていました。

 

 

こんな話を埼玉のある先生と話していたところ

「児玉さん、実は僕も全く同じ経験をしたんですよ」と

 

ちなみにその埼玉の医院の先生は大成功されています。

 

・・・・・・・

 

事業を承継する場合の決意というのは、なかなかすんなりとはいかないようですね。

 

今回のエピソードではカリスマコンサルタントの「やめなさい」の一言でスイッチが入ったようです。

 

事業承継における後継者の決意・覚悟はゼロベースで考える必要があります。

 

決めつけられた反発心がスイッチになることもあるという事例でした。

 

本物の決意かどうか?

本気の覚悟できているか?

 

スイッチが入った時に白熱灯のようにパッと明るくなるのか
水銀灯のようにじわじわと光の強さを増していくのかで
わかるのかもしれません。

 

 

このエピソードに胸がざわついた

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ここだけは知っておきたい!!損益計算書の読み方

後継者の学校パートナーの福岡雅樹です。福岡さん

後継者が事業承継する会社の内容を把握するには、決算書を読むスキルが求められます。

決算書の中でも、今回は損益計算書についてお話ししたいと思います。

損益計算書には、色々な項目が載っていますが、その中で押さえておきたいポイントがいくつかあるのです。

 

後継者の学校パートナーで、公認会計士・税理士・中小企業診断士の福岡です。

今回は、前回の内容を少し深掘りして、損益計算書についてお話ししていきたいと思います。

 

まずは前回の復習です。

前回、会社の事業承継を行うにあたって、後継者は① 損益計算書、②貸借対照表、③ キャッシュフロー計算書を読めるようにしておきたいとお伝えしました。

その中で、損益計算書は1年間に会社がどれだけ儲かったか、損したかを表しているものとなります。

 

後継者のみなさん、自社の損益計算書はご覧になったことがあるでしょうか?

売上高はどうなっているか、利益率はどの程度か、人件費は利益に対してどの程度の割合となっているのか、税金はどの程度支払っているのか、最終的な利益はどれくらいになっているのか等々、把握されていますか?

 

もし可能であれば、今、ご自身が事業承継をする予定の会社の決算書をお手元にお持ちください。そして、その中から損益計算書を出してみてください。

 

上から売上高、売上原価、売上総利益・・・等々、様々な項目が載っています。

これらの内容をすべて把握するのは困難です。そのため、まずは会社が儲かっているのか損しているのか、そうなっている理由は何かを把握するポイントをお伝えしたいと思います。

 

まずは売上高を見て、大体、自社の規模はどの程度か把握してみてください。

その次に、一番下に載っている当期純利益を見て、会社が赤字なのか、黒字なのかを掴んでください。

まずは最低減、これだけで会社の損益状況は分かります。

 

次に、もう少し詳しく見る場合は、損益計算書の真ん中あたりに載っている経常利益を見てみましょう。

経常利益は、会社が経常的に営業活動等を行ったことにより得た利益を表しています。

例えば経常利益は赤字だけど、一番下の当期純利益は黒字という場合は、通常の事業活動から得た利益は赤字だが、固定資産を売却したことによって臨時的に利益が出たので、最終的には黒字になったといったような状況になっていることが考えられます。

つまり、最終的な利益だけを見ていては、どうやって利益を獲得したのか(偶然なのか、本来の事業が調子いいからなのか等)が見えてこないのです。

 

自社の損益計算書は、どのようになっていたでしょうか?

 

これ以外にも、損益計算書から読み取ることができる重要な指標として、損益分岐点売上高や労働分配率といったものがあります。

損益分岐点売上高とは、最終的な利益をプラスマイナスゼロとするために求められる売上高のことであり、労働分配率とは、利益に対して人件費がどの程度の割合を占めているのかを示す指標です。

どちらも事業承継をする際に会社の状況を把握するために必要な指標ですし、事業承継してご自身が経営をされていく際にも継続的にモニターしておきたい指標です。

 

これらの指標についても、改めて解説していきたいと思います。

 

後継の学校でも、決算書を読むポイントについてご説明していますので、仲間と一緒に学習したい方は、是非、後継者の学校にもご参加下さい!

 

株式会社 後継者の学校
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実録 事業承継~想いの違いは事業承継の第一歩~

後継者の学校パートナーで税理士の河合由紀子です。

事業承継の現場では、現経営者と後継者のすれ違いやいさかいが生じることが度々あります。

事業承継を考える前は良い関係であった場合でもです。なぜそんな事態になってしまうのでしょうか?

後継者が甘えているからとか後継者の辛抱が足りないからとか言われることもよくありますが、そう言われた後継者は自分を押し殺して意見を言わなくなるか、会社を飛び出してしまうということになりかねません。

ではどのようにすればよいのでしょうか?

 

後継者の学校大阪校を担当しております税理士の河合です。

このブログでは私自身の事業承継の経験を踏まえ、事業承継の現場からより具体的なお話をご紹介していきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

 

親子だからこそ生じるすれ違い

事業承継にかかわらせていただく際に、よく問題となるのが経営者と後継者の考え方の違いから生じるすれ違いやいさかいです。

事業承継には親子や兄弟、甥姪への承継など親族間の承継と、従業員など第三者への承継、譲渡(M&A)による承継など様々な方法があります。

現在の日本では、株の譲渡の問題や周囲の納得などの観点から親族間、特に親子間の承継が多くなっています。これは決して悪いことではありません。

しかし、親子間の事業承継でとくに問題となるのが、考え方の違いによるすれ違いやいさかいです。

親子であるがゆえの先入観はどうしてもついて回りますし、それを拭い去ろうとしても難しいものです。そして、経営者である親は「まだまだあいつは甘い」とか「修行が足りない」と感じ、それを実際に口にする方も少なくありません。

また、後継者である子は「考え方が古い」「今のままではわが社はダメになる」と現状を否定的にとらえる場合が多くあります。

例えば第三者間ではこのように互いに感じていても、直接本人に言うことは少ないでしょうし、言い方にも気を遣います。しかし、親子であるがゆえにストレートに想いを伝えてしまい、結果としてぶつかってしまうということが多いように感じます。

 

想いか違うことは悪いことではない

よく、親である経営者と同じように考え同じように行動しなければならないという考えに、がんじがらめになってしまっている後継者の方がいます。

しかし、親子とはいえ生きてきた時代も環境も全く異なる二人です。考え方が違って当たり前なのです。それに、時代は変化します。時代の変化に対応するためには、時代に合わせて新しい考え方を持った人が経営の舵をとるというのは合理的であるともいえます。

しかも、想いが違うことを互いにぶつけ合っていても会社にとって何も良いことはありません。むしろ従業員の士気の低下や取引先からの不信感を生む結果となりかねません。

会社をより良いものにしていくためには、想いの違いをうまく収束させていく必要があります。

 

まずは相手の立場や気持ちを理解する

では、このような関係をどのようにほぐしていけば良いのでしょうか?

大切なのは後継者のアクションです。

いくら古い考えでも、いくら時代に合っていなくても、現在の会社を存在させているのは現経営者の功績があったからです。

もしも後継者が、利益もでていない会社を継がされ、負債だけ負わされるつらい立場で、何一つ現経営者の功績として認められるところはないと考えている場合もあるかもしれません。本当にどうしようもない場合には、継がないという選択肢もあるでしょう。

しかし、会社にはお金の尺度では測れない価値がたくさん蓄積されています。例えば創業からの年数。金融機関から融資を受けようとしても、業歴が浅ければそれだけ信用力のポイントは低くなりますので、ハードルは高くなります。

仕入先、得意先の存在もそうです。一から取引をしてもらおうと思えば大きな壁があることが多いですが、すでにお付き合いの歴史がありますので、経営者が交代しても、創業間もない同業他社に比べれば大変有利です。こういったことに後継者が目を向けて、現経営者への感謝の気持ちを持ち、それを伝えることから関係性の構築が始まります。

 

後継者の学校では、このような実践的な課題に対する解決法について学んでいただく機会があります。ご興味のある方はホームページ(http://school-k.jp/)からお問い合わせください。

 

 

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会社の状況、どうやって把握していますか?

福岡さん後継者の学校パートナーで税理士の福岡雅樹です。

後継者が承継する会社の内容を把握するには、決算書を読むスキルが求められます。

決算書とは、損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書のことを指しており、どれも別々の役割を持っています。

決算書を読んで会社を経営することは、飛行機が計器を見ながら飛ぶのと同様に、会社の運営にあたって非常に大切なことなのです。

 

後継者の学校パートナーで、公認会計士・税理士・中小企業診断士の福岡です。前回は自己紹介をさせて頂きましたので、今回は私が専門としている分野のお話しをしたいと思います。

 

後継者が事業を承継するにあたり、知っておかなければいけない会社の情報は多々ありますが、それを私たちは、①事業の状況、②人・組織の状況、③財務の状況、④統治基盤の状況の4つとしています。

これらは会社を運営していく際の根幹となる重要な要素であり、どれも欠かすことができない重要なものだからです。

例えば、会社が行っている事業内容が現在の時代に即していないものだったとすると、今後、会社の運営を継続して行うことができないかもしれません。また、人間関係に問題があって従業員のモチベーションが低ければ、いいパフォーマンスを発揮することができず、やはり会社運営が難しくなってしまうのです。

このように、どれも欠かせない重要な要素なのですが、その中で今回は財務にスポットをあてたいと思います。

 

会社の状況を把握する一つの手段として、決算書を読むスキルは、非常に大切です。

なぜなら、決算書には会社の様々な情報が載っており、決算書を読めるようになることで今まで見落としていた点を把握できる可能性があるためです。

決算書は、よく飛行機の計器に例えられます。もし、飛行機を計器も見ずにカンだけに頼って飛ばしていたら、うまく飛べるでしょうか?計器を見ないと、今どこを飛んでいるのか、飛んでいる方向は自分が行きたい方向かもよく分からないでしょう。決算書には会社の様々な情報が書かれているので、これを見ずに経営を行うのは、計器を見ないで飛行機を飛ばすのと同じことなのです。

 

では、決算書とは何でしょうか?

決算書には、① 損益計算書、② 貸借対照表、③ キャッシュフロー計算書があります。

損益計算書は、1年間に会社がどれだけ儲かったか、損したかを表しています。これを見ることで、会社にどれだけ利益が出ているかを把握できるだけでなく、利益が出ている(出ていない)理由を把握することも可能です。

次に、貸借対照表とは、ある時点で会社が有している資産や負債の状況を表しています。貸借対照表を見ることで、会社の安全性(つぶれにくいか?)などを把握することが可能です。

最後に、キャッシュフロー計算書には、会社が獲得した資金がどのように得られたかが記載されており、今後の資金獲得方法を検討する上で、有用な情報が載っています。

 

このように、決算書はそれぞれの役割があり、すべてを読みこなすことで様々な会社の状況が見えてくるのです。

ただ、専門家のように決算書を細かく分析する必要はありません。決算書を読む際には抑えておくポイントがいくつかあるので、まずはそれだけ押さえておけば十分と考えています。

詳細は次の機会にご説明したいと思いますが、決算書を読むスキルは、後継者が会社の状況を把握する上で必要なものですので、是非、勉強してみてください。

 

後継者の学校でも、決算書を読むポイントについてご説明していますので、仲間と一緒に学習したい方は、是非、後継者の学校にもご参加下さい。

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クリニックの後継者が安易に親の医院に戻らないほうがいい理由

児玉写真「これで父さんを楽させてあげられるな」と親孝行のつもりで父親のクリニックに勤務医で戻ってきたある歯科医の悲劇とは・・・事業承継にまつわるお金のお話。

 

後継者の学校のパートナーの児玉秀人です。

私のクライエントには歯科医院の院長先生が多くいらっしゃいます。

その後継者の方々とお話する機会が多くあります。

 

大学で勤務されていたり
他のクリニックで修行されていたり
すでにご自分で開業されていたり

置かれている環境は様々ですが

ある先生のお話がとても印象的だったのでシェアさせていただきます。

 

 

その先生のご出身はある大きな地方都市で
お父様はクリニックの創業院長。

 

大学を卒業後東京にて研修をつづけ
ご自分の専門分野に強い都内のクリニックで
みっちり修行をされていました。

 

しかし、修行3年目を迎えるころから
お父様がたびたび体調を壊しクリニック休診するという
ことが起こるようになりました。

 

お父様も既に高齢。

いつ何が起こってもおかしくないと思った先生は
一大決心をします。

 

生まれたばかりの2人の子供と奥様を連れて
実家のクリニックを継ぐことにして
お父様の医院に勤務医として働き始めました。

 

お父様は大変喜んだそうです。

 

 

しかし、その先生はしばらくすると
悩んでしまいます。

 

生活が苦しい・・・

正確に言うと十分なお給料がもらえていないのです。

 

 

都内で勤務していた時には技術力や人柄をかわれて
決して少なくないお給料をもらっていたのですが
父親の医院からもらえるお給料はその半分ほど・・・

 

住まいは同居しているので生活費は以前ほどかかりません。
しかし、どうしたものかと思い現院長の父親に問いただします。

 

 

「うちの医院は儲かっていないの?」

しかし

「お前は余計なことを考えるな!」

こう一喝されてしまいました。

 

 

しかし、どう考えても都内の忙しい医院に比べて

患者数が少ない

高額な診療も少ない

 

その先生はますます心配になって
父親とはろくに会話もしない
針のむしろのような毎日に疲れ果てて
私のところへ相談に来ました。

 

・・・・・・・

 

クリニックの場合、院長が一人で切り盛りするケースが多いですが

例えば歯科医院の場合は収入のピークは40代から60歳くらいまで

 

このクリニックの場合、大先生はその年齢を過ぎていました。

患者数は大先生の体調に合わせるかのように
毎年減少を続けていたのです。

 

そこにこれから子育てにもお金が必要な
30代の若先生が戻ってきたので
クリニックの収支のバランスが狂ったというわけです。

 

 

そのような状態だと経営者は後継者に
主導権を渡したがらないものです。

 

 

事業承継の本質は何か?

 

 

きちんと理解していれば
防げた問題かもしれません。

 

 

早めに打ち明けてくだされば
打ち手は100万通りあります。

このエピソードに胸がざわついた

そんな後継者の方! まずは
後継者インタビューを受けてみてはいかがですか?

無料で受けられて、気持ちがすっきりするとのお声をいただいてます。 後継者インタビューについては下記から詳細をご覧ください。

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「後継者と共に強い会社をつくる財務戦略の専門家」

児玉秀人でした。

私が得意なのは以下です。 ・ 資金調達のための経営改善計画書の作成

・設備投資と事業計画に基づいた財務計画の策定
・ホームページコンサルティング(1クール6か月)
・人材採用・育成コンサルティング(1クール6か月)

事業承継支援で大切にしていることとは?

後継者の学校パートナーの福岡雅樹です。福岡さん

私は財務・税務を中心に、後継者のみなさまのサポートをしています。

なぜ、後継者のみなさまのサポートをしたいと思うようになったかというと、私が高校生時代に世の中が不景気だったために、自分たちの力で景気をよくしていきたいという想いがあり、私と同年代である後継者のみなさんと一緒に、これを実現させたいと思っているからです。

 

みなさん、はじめまして。後継者の軍師で財務・税務を中心にみなさんのご支援をしている福岡です。

今後、定期的にみなさんのお役に立つ情報を発信していきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願い致します!

 

さて、今回は初回ですので、自己紹介をしたいと思います。

 

私は1976年12月15日生まれの38歳です。兵庫県、神戸市生まれの横須賀育ちで、父はサラリーマン、母は学校の教師という環境で生まれました。

このような環境なので、自営業とはあまり関わりがなく、後継者の悩みや不安といったような感覚は持つことなく育ちました。

 

そんな私が後継者のサポートをする仕事をしたいと思うようになったのは、今から思い返してみると、高校生時代にあったのだと思います。

私は、第二次ベビーブームの終わりの方で、バブルがはじけた頃といった環境下で生まれました。そのため、高校生・大学生になっても就職難で超氷河期と言われる時代でした。こんな中で、「もっと景気がよくなったら就職しやすくなるのになあ」とか、「自分の手で何とか景気をよくすることはできないのかなあ?」といったことを考えていました。

 

ただ、そんな気持ちもくすぶったまま月日が経ち、監査法人に就職して公認会計士として仕事をし、その後税理士法人に転職して事業承継のサポートをする仕事をするようになりました。

税理士法人で行った事業承継の仕事というのは、事業承継を資産承継と経営承継と分けた場合の、資産承継にあたる分野です。つまり、経営者が持っている資産(株式や土地など)をいかにスムーズに後継者に引き渡していくかといったお手伝いです。

これはこれで非常に大切な仕事なのですが、仕事をしながら何か大切な部分が欠けていると思っていたのです。それは、事業承継を進めて行くにあたり、当事者である現経営者や後継者の気持ちを大切にするということです。いくら資産承継プランをうまく設計しても、当事者である現経営者や後継者の気持ちがそれに沿ったものでなければ、設計したプランは絵に描いた餅になってしまうのです。

 

そんな思いもあったので、私は2012年9月に独立し、自分で会計事務所を設立しました。会計事務所では、財務・税務を中心として事業承継支援を行っているのはもちろんのこと、人の気持ちにもスポットをあてたサポートをすべく奔走しています。

 

最初のお話しに戻りますが、このように私が後継者の支援をしていきたいと思うようになったのは、後継者の方々は私と同年代であることが多く、同世代の私たちが手を取り合って、何とか日本をもっと元気にしていきたいと思ったからです。

高校生の頃から思い描いていたことを今、実現させようと頑張っています。是非、日本を元気にしていくために、後継者のみなさん、一緒に切磋琢磨して前に進んでいきましょう!

 

後継者の学校

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実録 事業承継~経営者の想い・後継者の想い~

後継者の学校パートナーの河合由紀子です。

私は祖父の事務所を継いだ2代目税理士です。

私自身、事業承継を経験し、いろいろなことに悩みに悩みました。

そしてお客様にも事業承継に悩んでいる方が多く、何か力になれないかと思い、始めたのが後継者支援の仕事です。

漠然とした悩みも整理すれば押さえどころがあり、考え方一つで解決につながることがよくわかりました。

 

はじめまして。

後継者の学校大阪校を担当しております河合由紀子です。

大阪で祖父の税理士事務所を引き継ぎました。

また株式会社プラス・パートナーという中小企業の経営支援の会社を立ち上げ、中小企業の「未来を創るお手伝い」をミッションとして経営計画の立案やPDCAサイクルを回すお手伝いなどを中心に日々活動しております。

また、中小企業の継続的成長と発展のためには、事業承継は避けて通れない重要な節目です。軍師アカデミ(http://gunshi.or.jp/)で得た考え方やノウハウをベースとして事業承継支援にも力を入れており、「後継者の学校」大阪校の運営パートナーでもあります。

 

今回は自己紹介も兼ねまして、私の事業承継について少し書かせていただきます。

祖父は昭和30年頃に税理士事務所を創業しました。税理士事務所経営は会社経営とは異なり、有資格者が責任者でなければならないという制約があります。

残念ながら私の両親は税理士の資格を取得しませんでしたが、祖父の事務所を手伝っておりました。私が20代で資格を取得し、意気揚々と祖父の事務所に入った時には、全員が喜んでくれている、すべてがうまくいくと思っていました。

入ってみて驚いたのは、ITに対する世間とのギャップでした。他にもいろいろなところで気になることがたくさんありました。

そして、私は気づいたことをストレートに伝えて、祖父や両親と本当によくぶつかりました。私は税理士の資格も取得していましたから、当然に次期経営者になるというつもりで発言していました。

今から思えば鼻持ちならない嫌な小娘だったと思います。特に昔から働いてくれている社員たちには、本当に申し訳ないことをしました。

いくら次期経営者になるからと言っても、頭ごなしに昔からのやり方を否定するようなことを言って、気持ちよく「はい、その通りです。そうしましょう。」と同意してもらえるわけがありません。

表面上は同意してもらえても、変化の必要性を心から感じてもらえなければ、いくら良い仕組みであっても効果はあがりません。

幸い祖父とは話をする機会も多く、話をする中で私の考えを徐々に理解してくれましたので、変革も少しずつですが進みました。2009年祖父の他界により事務所を引き継ぎ、現在に至っています。

事業承継の準備段階にあるお客様とお話をしていて、度々感じることがあります。

それは、経営者と後継者の間で感じるちょっとしたすれ違いです。

大変よくコミュニケーションをとられているというケースはほとんどありませんし、頻繁にお話されている方でも、実は核心の部分については本心を打ち明けられていないという方がほとんどです。

なぜそうなってしまうのでしょうか?その理由はいくつかありますが、内容はまた、この場で少しずつ書かせていただきたいと思います。

後継者の学校には、単に座学に終わらない具体的にどのような言動をすればいいのかというヒントが詰まっています。そういったエッセンスをより具体的にご紹介していけたらと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

株式会社後継者の学校

http://school-k.jp/

後継者と共に強い会社を作る。財務戦略の専門家

後継者の学校パートナーの児玉秀人です。

後継者と共に強い会社を作る財務戦略の専門家。

私は100年続く、地域に愛され 感動ストーリーを紡いでいく会社を ひとつでも多く次世代に残すために仕事をしています。

そして 全ての国民が満足のいく生活環境に 出会えるように世界を変えていきます。

私が得意なのは以下です。

  • 資金調達のための経営改善計画書の作成
  • 設備投資と事業戦略に基づいた財務計画の策定
  • ホームページコンサル(1クール6か月)
  • 人材採用・育成コンサル(1クール6か月)

少し自己紹介をさせていただきます。

私は office echo 代表 児玉秀人(こだまひでひと)です。

1970年北海道札幌市生まれ。 千葉県内の高校を卒業後、法政大学と放送大学の通信課程にて、法律、経営学、経済学、マーケ ティング、組織運営と内部監査などを学びました。東証一部上場の物流会社、オートバイ用品の商社、欧州のタイヤメーカー、Webコンサルティング会社にてマーケティングを担当。400を超える経営者と対話し、収益向上支援、採用・育成支援、事業承継支援を行っています。歯科医院の経営コンサルティングを得意としています。 一般社団法人軍師アカデミー1級認定軍師。 JiDA認定相続診断士。メンターズクラブ会員。

いままで2度ほど社員として「事業承継」に関わったことがあります。

一度目は創業社長から娘婿へ
二度目は娘婿から離婚した創業者の娘へ

同族問題が複雑に絡み、たいへんえぐいものをみせていただきました。

そのような現場を見て、事業承継と相続が入り乱れ準備も何もない事業承継ではなく、後継者主導の「超友好的な乗っ取り」を全力で支援していく所存です。

経営の4要素

通常、経営者は以下の4要素の崩壊を 防ぎながら様々な意思決定を行います。

ビジネスモデル、財務、人・組織、統治基盤

しかしながら 各要素、例えば 広告や人材の戦略などは スポット的な施策になることが多く

長期経営というスタンスで 広告や人材を考える中小企業は少ないのが現状です。

それこそが地域経済を支え、企業の信頼を地域に根ざすこと になるのではないかと考えます。

そのために「強いクリニックを作る財務診断」をさせていただいてます。

私が一番恐れているのは、財務状況に合わない理想の戦略を立ててしまうことです。

無理なくできる原資があるかどうか 将来的な設備投資計画、必要資金など お金の状態を知らずして マーケティング、採用などのアドバイスは出来ないというのが、「強い会社を作る財務戦略の専門家」としての私のポリシーです。

いずれもコストがかかる活動になります。

強い会社を作るためには、リピータを増やす事、お客様を増やす事が最も大事な部分となるのですが、それらを実現するための手段としてウェブ戦略、人材採用・教育が必要となります。

一緒に世界をちょっとだけ 変えてみませんか?