カテゴリー別アーカイブ: 人・組織・風土

事業承継の現場から -そこの後継者のあなた。自社に企業理念はありますか?-

後継者の学校パートナーの高浜亮です。

経営理念や企業理念という言葉はよく耳にしますよね?ふたつとも同義語だという考えもありますが後継者の学校ではこのような定義をしています。

企業理念とは自社の存在価値。つまりなんのために自分の会社はあるのかを明文化したもので、

最上位概念に位置するもの。

経営理念とは経営者がどのような経営をするかを明文化したもので、企業理念の下の概念です。

後継者の方と話しているとこんな質問をされることがあります。「企業理念って小さい会社でも必要ですか?作る意味ってありますか?」今回はある事業承継をされたばかりの後継経営者の相談事例から答えを探していきたいと思います。

 

企業理念は小さな会社でも必要かということですが、結論から言うと、必要かというよりも、なくてはならないものだと言えます。なぜかといいますと・・・

 

2月の最初に最近、事業承継をされた40歳の社長が来られました。業種はガス販売業で社員は6名の会社です。現在の状況や社長になってからのことをいろいろと聞いていきますと、大きく分けて2つの悩みを抱えていらっしゃるようです。

 

まず1つ目の悩みは自社の将来の見通しが見えないということ。

細かく聞くと、まず現在の顧客は高齢の方が多いため将来的には顧客は減少してしまい先細りになってしまうのではないかということ。

さらにガスに変わるエネルギーによって単価が下がってくる可能性があるということ。のふたつが不安な要素ということです。

このようなことは、この業界だけではなくいろんな業界が抱える問題でもあります。

 

2つ目の悩みは自分の考えや方向性を社員が理解してくれていないのではないか。ということです。

この悩みは引き継いでしばらくすると多くの後継者の方が陥る悩みです。特にやる気があって自社を成長させていきたいという想いが強い社長ほど悩みます。

 

2つの悩みを聞かせていただいた後、「社長の会社は何のために存在していますか?その想いを表現するような企業理念はありますか?」と聞いたところ

 

「お客様や地域に貢献したいという想いはありますが、言葉にはしっかりしていません。」という返答でした。

 

そこで、別日に1日かけて企業理念を策定していきました。ちなみに企業理念は1日でできるものでは

ありません。また、社長が一人で作るよりも社員と一緒に作っていったほうがいいものです。

今回はたたき台という意味で、社長が大切に思うキーワードを出していき、何のために存在したいのかを考えていかれました。明文化するというのは簡単なようでなかなか大変なのですが、ああでもないこうでもないと理念作成を進め、最終的にぬくもりというキーワードを使った企業理念のたたき台が出来上がりました。

 

その企業理念のたたき台を自社に持ち帰り、社員を交えて企業理念について話し合いを行い、自分たちが何をやっていくかを毎月話し合う場を設けて進んでいっています。

 

後日、社長からこんな感想をもらいました。

 

「うちみたいな小さい会社が理念とかをつくるのは何か抵抗がありましたが、実際にたたき台を作って社員の皆と話すといろいろと意見が出てきますし、そんな場を共有することで全体のモチベーションも上がってきているんです。今まで、皆が言うことを聞いてくれていないと感じていたのは、何のためにをしっかり伝えて、一緒に考える時間をもたなかったからなんだと分かりました。

また、企業理念に沿って考えると既存のガス販売だけではなく新たなサービスやエリアへの展開もできるのではないかという考えも生まれてきました。気持ちがずいぶん楽になり、前向きになりました。頑張ります!」

 

つまりは大きかろうが小さかろうが企業である限りは必ず企業理念はなくてはならないものなんです。そして企業理念があることで自社に大きな大黒柱ができ、会社が存在し続ける限りそこに集う人たちの礎になるのではないでしょうか?

 

後継者の学校では企業理念の作り方や必要な要素、企業理念を用いたマネジメント手法を学ぶことができます。現在、後継者の学校は東京校、大阪校、熊本校の全国3ヶ所で開催される予定です。

プレセミナーも各地で開催していますのでお気軽にご参加されてみたら宜しいかと思います。

 

ご興味のある方は是非ホームページ(http://school-k.jp/)からお問い合わせください!

歴史に学ぶ後継者経営 ブレーンの効用

私主に日本の歴史から後継者経営に学べる題材をとって、皆さんと一緒に後継者経営とは、を考えて参りたいと思います。その第二回目は、江戸時代のブレーンについて、その効用とは。

 

後継者の皆様

 

後継者の学校パートナー、石橋治朗です。

 

私はこのブログを通じて、事業承継はどのようにすればうまくいくのか、後継者経営にはなにが大切なのだろうか、創業者経営とはなにが違ってくるのかについて、主として日本の歴史を題材にして皆さんと一緒に考えていきたいと思っております。

 

二回目となる今回は、徳川幕府におけるブレーンの効用について、です。

 

後継者の学校パートナーである高濱さんも書かれておられましたが、後継者にはいい相談相手がなかなか見つからないですよね。「悩みの総合商社」である後継者の方々には、その悩みを聞いてくれる相談相手が本当は必要なはずですが。

 

でも後継者だけではなく、そもそも経営者って孤独な存在ですよね。わたしはよく、経営者の方を賞賛する(要するに「ほめる」のです)のですが、皆さん本当に喜んでくださいます。考えてみれば、会社にほめてくれる社員はいませんし、いたとしたら逆に変な社員ですよね。でも、経営者は本当は、承認を人一倍求めておられるのです。そう、わかってもらえないのは、経営者も後継者も同じなのですね。たとえわかってもらえなくても、社員のために奮闘される姿に心打たれるのですが。

 

わかってもらえない、孤独な存在であることは、徳川幕府の将軍も同じでした。なにしろ、将軍は生きている限り、日本に一人しかいないのですから、これ以上の孤独な存在はありません。

しかし、徳川幕府の歴代の将軍は、その孤独を解消するための存在を自分の身近に置きました。いわゆる「ブレーン」です。

 

徳川将軍のブレーンとしては、

初代将軍 徳川家康には本多正信

3代将軍 徳川家光には堀田正盛・中根正盛

5代将軍 徳川綱吉には牧野成貞・柳沢吉保

6代将軍 徳川家宣には新井白石

9代将軍 徳川家重には大岡忠光・田沼意次

などが有名です。

 

徳川家康にとっての本多正信は、「謀臣」「軍師」のような存在ですが、家光以降はブレーンとしての性格が強くなってきます。

彼らは「老中」(首相のようなものです)のような公式な職階に就いている者もいましたが、「側用人」という将軍の意向を老中に伝える、非公式的な職階である者が多かったようです。将軍付のスタッフ、いわば秘書のような存在ですね。

出自も決して譜代の家柄からではなく、将軍の幼年時代に「小姓」(遊び友達のようなものでしょうか)に選ばれた者や、その優れた能力を見込んで将軍が自ら抜擢した者など、それほど家柄が高くはないが、能力が高く将軍との相性がいい者が優先的に選ばれました。

 

それらブレーンの主な役割は、

①    将軍の話し相手になること(悩みを聞くこと)

②    将軍の考えを老中などに伝えること

③    将軍に代わって政治を執り行うこと(もちろん、将軍の意向に沿った政治)

などでした。

 

ほとんど将軍じゃないですか(笑)

 

ブレーンが選ばれる理由は、将軍とラポール(共感)を築いて話ができること、将軍がやりたい政治を提案できること、将軍の意向を老中たちに伝えることで、将軍のやりたいことを彼らに強いることができること、です。老中に反対されることなく、将軍の意向を通せるからですね。いわゆる「申し伝える!」「上意である!」です。

いわば、将軍の独裁を強めるような弊害もあったようです。

 

ただ、このブレーン制度には、以下のような利点があると私は考えます。

 

①    将軍と相性がいいため、悩みの相談相手になれること

②    家柄にとらわれないため、能力が高い者が選ばれること

③    特定の名門が優遇されることがないので、将軍家の統治基盤のバランスを崩すことがない

④    将軍一代限りの存在であるため、将軍が替われば「切る」ことができる

⑤    たとえその政治が失敗しても、ブレーンにその罪を着せることができる(将軍に傷がつかない)

 

つまり、単に将軍の悩みを聞くだけではなく、いろいろな意味で将軍の地位を守るためにできている制度なのです。

ある意味、便利で使い捨てられる存在(田沼意次などはその代表例として有名ですね)とも言えるのですが、しかし地位の低い者でも能力が高ければ、側用人に抜擢されて存分にその力を発揮できたのです。

 

このブレーンという制度、現代の経営者や後継者にも応用できると思うんですよね。

ただし、この場合はできるだけ、社内から選んだり社外から雇ったりするのではなく、多少の費用がかかったとしても外部の専門家などを使った方がいいと思います。

 

なぜなら

①    経営者や後継者と相性のいい相手を選べること

②    能力の高い者を自由に選べること

③    外部なので、会社内の人間関係に影響を与えることがない

④    相性が悪かったり能力が低かったり、また情勢が変わって不要になれば契約解除できる

からです。

 

今は、いったん社員を雇ってしまうと、辞めてもらうのが難しい時代です。その点、外部の専門家は気に入らなければ割と簡単に契約解除できますね。こう言うとドライすぎるかもしれませんが、自分に適した相手と巡り会うのはおいそれとはいかないのが実情です。それなりに手間と時間とお金がかかりますから、ある程度割り切って考える必要があると思います。

 

わたしたち後継者の学校パートナーにも、ブレーンとして優れた方がたくさん揃っていると自負しております。

江戸時代の孤独な将軍の負担を減らすための知恵、現在にも生かしてみませんか。

 

ブログを読んで興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、是非後継者の学校の説明会にご参加下さい。

その前に、まず後継者インタビュー(無料)を受けてみて下さい。時間はそれほどかかりません。だいたい、30分~1時間ほどです。

事業承継に関する自身の悩みが整理され、すっきりすると好評です。お気軽にお問い合わせいただければと思います。

 

後継者の学校

http://school-k.jp/

後継者にまつわる小説あれこれ(その5)

後継者の学校パートナーで司法書士の木村貴裕です。

小説は気軽に読めて、でも何か気づきを得たり、力がわいてくることってありますよね。

ほんの少しでもそのようなものを感じてもらえるものをこれから少し紹介したいと思います。

後継者の学校パートナーブログですので、もちろん後継者や事業承継に関するものを。

 

後継者の学校パートナー司法書士の木村貴裕です。

私は移動の時間はもっぱら読書にあてております。

地下鉄に乗ることが多く外の景色を眺めても面白くもなんともないという理由もありますが。

 

経営書ではなくあまり肩のこらない小説ばかりなのですが、結構事業承継にからむ話もあります。

後継者や後継者候補の方に何か少しでも感じてもらえるものがあればと思い、今まで読んだ中から、後継者や事業承継に関係するものを何冊か紹介します。

 

今回紹介するのは、

 

「極楽カンパニー」原宏一 著(集英社)

 

「天下り酒場」など著者の作品を数冊を立て続けに読んで、「握る男」がちょっと事業承継ともいえる話だったのですが、今回はこの小説を取り上げたいと思います。

書店員さんが火を付けた作家さんということのようで、書店員さんありがとうございます。重版され面白い小説を手に取ることができるようにしてくれて。

 

定年後、暇をもてあましていた主人公が、意気投合したもう一人の定年退職者と「会社ごっこ」を始めて、それがやがて全国的な広がりをみせていく、という話。

なんかこの要約ではあまり内容がわかりませんよね。

まぁそれは皆さんが手に取ってみてのお楽しみとしておきましょう。

 

この小説からは、「企業理念」を取り上げたいと思います。

 

創業者?の二人は、まず企業理念を作ることから始めます。

「ごっこ」らしい企業理念ですが、主人公は以後忠実にそれに従って会社を経営していこうとします(経営と言ってもあくまでも「ごっこ」ですが)。

 

あなたの職場に企業理念というものはありますか。

無いところも多いのではないでしょうか。

ここでは特に無いといけないという話をするつもりはありません。

無くても事業活動にさほど影響がないこともあるいでしょうし、例えあったとしても、実際とかけ離れてしまっているということもあるかもしれません。

 

創業者のもとでは、創業者の考え、指し示す方向がそもそも会社の指針であり、従業員はそれに従い一つにまとまって行動するという形でしょう。

 

しかし、事業承継したばかりの後継者に同じような求心力があるかというと、なかなか難しいものがありますよね。

 

そんな後継者経営においては、企業理念が重要になってくると思います。

企業理念として、その会社の存在意義、不易なる価値を見いだし掲げることにより、皆が一つの方向を向いて行動に移していくことができるからです。

 

もちろん、後継者が独りよがりで考えたものでは、皆がそっぽを向いてしまう可能性もありますので注意が必要です。

 

小説のごっこ会社はバカバカしいくらい様式にこだわります。ごっこだから当たり前ですが会議のための会議など、現実では無駄だと切り捨てられている行動もきちんとします。

 

そして、「現実の社会ではただのお題目になってしまっている企業理念も、額面どおりに実現する会社にしよう」と話し合います。

現実の会社は理念の実現を目指して行動していないと皮肉っています。

 

後継者が企業理念に取り組む際には、その前提として現状把握も必要になるでしょう。

地に足の付いていない理念を掲げても、誰も納得しませんし求心力は生まれません。

 

それにより組織が活力を持ち、その実現のために行動できるものであるべきだから、一朝一夕ではできないかもしれませんが、企業理念の再構築には取り組むべき価値があります。

 

最後に、著者の特徴は、荒唐無稽な設定から、いつの間にやら妙な現実感を伴って話に引き込まれる話の運びにあります。

一度手にとってみて下さい。

 

この話が少しでも何かのきっかけになれば幸いです。

 

ちなみに、いま後継者の学校プログラムベーシックコースが4月から開講しますので、

東京校では、その直前の2月と3月にですので公開セミナーを実施しています。

無料でご案内しておりますので、ご興味のある方はぜひご参加ください。

 

公開セミナーは詳しくはこちらをごらんください。

http://okawara.wix.com/school-k-program

 

ベーシックプログラムについてはこちらをごらんください。

http://okawara.wix.com/school-k-program#!blank/acty5

 

将来輝く後継者のみなさまに出会えることを楽しみにしています。

また、当プログラムの卒業生の経営者の仲間もみなさんが参加して仲間になっていただくことを心待ちにしておりますので、

一度セミナーに来ていただければと思います。

 

 

後継者の学校プログラムの内容について気になる方は、下記から詳細をご覧ください。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

http://school-k.jp/program/

 

プログラム参加はちょっとなあ・・・という方は、

まず、後継者インタビューを受けてみてはいかがですか?

無料で受けられて、気持ちがすっきりするとのお声をいただいております。

後継者インタビューについては下記から詳細をご覧ください。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

http://school-k.jp/interview/

事業承継と後継者と私

現在、後継者の学校 九州での立ち上げの準備をしています。

3月で退職することが決まっておりまして(つまり独立するんですが、あ!言っちゃったw)、

そこで感じていることを書いてみました。

 

こんにちは。

後継者の学校パートナー、司法書士の村中順子です。

 

後継者の学校を九州でも開催したいと思うようになって、かれこれ1年近く経ちました。

おかげさまで6月に九州(熊本)で開講予定です。(準備真っ只中で頭がパンクしそうですが・・)

 

私は、なぜ事業承継・後継者支援をしたいのか・・・

 

実は、忘れられない後継者の方との出会いがあります。

その方は、事情があって後継者の立場で入社していた親の会社を退職することになりました。会社を去った後に、その方とは知り合ったのですが。

 

「当然、入社した時は自分が継ぐことに何の迷いもなかった。でも、内情を知るにつれ、このままではいけないという使命感が生まれ、組織改革が必要と思った。当時は、自分が絶対に正しいと思っていた。でもそれが結果的に、親である現経営者への批判につながっていたこと、従業員の士気を下げる発言、行動であったことに気が付けなかった。」

 

次第に、自分の居場所が会社にない、自分だけが社内で浮いている、と感じるようになり、挙げ句親との衝突も多くなり勘当を言い渡された。親子の縁を切られるくらいなら、「会社を守るために自分が去った方がいい」。

 

それぞれの立場で意見は異なると思いますが、私は、このお話を聞かせていただいた時に、心底もったいない!と思いました。

ひとえに会社を想い、社員を想い、経営者(親)を想い、その結果、うまくいかない。(なんだよそれ~)

 

でもこれ、実はよくある話なんです。

ただ残念ながら、よくある話なんだけど、巷にあふれる話ではありません。普通こんな話、なかなか外で話しませんよね。

でもそれが、後継者の方を一人で悩むという環境に追い込むことも事実なんです。一人で悩んでいる時間なんて、後継者の方にはもったいない。(後継者の時代にすべきことは山ほどあります)

精神論ではなくて、力を発揮するための具体的な方法があって、悩みを話せて共に成長できる環境。それを作れたら、少しでも人様のお役にたてるのではないかと思って、九州での開講に向け、日々準備にいそしんでおります。

 

ご興味をお持ちの方、ぜひ後継者の学校に参加なさいませんか?いきなりはちょっと・・という方は、まずは後継者インタビュー(無料)を受けてみませんか?時間は30分~1時間ほどです。事業承継に関する自身の悩みが整理され、すっきりすると好評です。お気軽にお問い合わせ下さい。

是非、この機会に受けてみてはいかがでしょうか?

(詳しくはhttp://school-k.jp/interview/ をご覧ください。)

ご興味のある方は是非ホームページ(http://school-k.jp/)からお問い合わせください!

後継者にまつわる小説あれこれ(その4)

司法書士の木村貴裕です。

小説は気軽に読めて、でも何か気づきを得たり、力がわいてくることってありますよね。

ほんの少しでも何か感じてもらえそうなものをこれから少しずつ紹介したいと思います。

後継者の学校パートナーブログですので、もちろん後継者や事業承継に関するものを。

 

後継者の学校パートナーで司法書士の木村貴裕です。

私は通勤時間をもっぱら読書にあてております。

地下鉄なので外の景色を眺めても面白くもなんともないという理由もありますが。

 

経営書ではなくあまり肩のこらない小説ばかりなのですが、結構事業承継にからむ話もあります。

後継者や後継者候補の方に何か少しでも感じてもらえるものがあればと思い、今まで読んだ中から、後継者や事業承継に関係するものを何冊か紹介します。

 

今回紹介するのは、

 

「翻訳会社「タナカ家」の災難」千梨らく 著(宝島社)

 

帯に「日本ラブストーリー大賞シリーズ」とあります。

うーん、取り上げて大丈夫なんでしょうかと、自分に問いかけております。

私は大丈夫なんですが、著者には申し訳ない。

著者の意図しない方向へ話が行くと思います。

 

社員を家族、社訓を家訓と呼ぶちょっと変わった実務翻訳会社が舞台です。

家長(もちろん社長のことです)の田中氏が亡くなったところから物語は始まります。

経営者が倒れてばたばたの承継。。。事業承継小説の王道(?)です。

 

オーナー経営者である社長には、離婚を境に幼いときに別れたままの一人息子がおりまして、彼は18歳で渡仏し10年後に帰国して(そのまた約9年後の)現在ではシェフのみならずレストランチェーン経営者としても脚光を浴びる存在になっております。

 

ちなみに主人公は、閉所恐怖症になってCAを退職した女性従業員です。

 

社長に相続人がいたことを亡くなって初めて従業員たちは知り、連絡がついたその相続人である息子は決算書等からここ数年赤字であることなどを見て会社を清算するという決断をします。

 

しかし、従業員らが懇願するので、自身が社長になり当面給料半減を含む厳しい提案を従業員全員がのむことなどを条件に会社を存続することに。

 

従業員は創業者の色に完全に染まっている、というか創業者に惹かれて集まってきた人ばかりなので、自分色に染めようと社訓から全否定するような態度の現社長に反発しながら再建を図っていきます。

 

しかし現社長は、従業員たちが漠然としか意識していなかった会社の価値をより明確にしたりして、リスクをとりながらも高付加価値化を進め、利益を生み出す会社に改革していきます。

この物語では、従業員が一つの方向を向いて、各々の役割を把握し、協力し合っていくというのも成功の大きな要素であると思います。

 

母から聞いていた話の影響もあり、父である前経営者に反発心ばかり抱いていた(従業員が心酔しているのでちょっと嫉妬も感じられる)息子も最後には、父のやりかたを多少なりとも認める心境に変化していく。

 

最後は、番頭格である従業員に経営等の全てを引き継がせる形で会社から去るので、この事業承継は結局従業員への承継ということになるのでしょうか。

 

たぶんですが、いきなりこの従業員が継いでいたら会社の存続はなかったと思われます。

 

創業者に感謝し尊敬する心は大変重要ですが、冷静に会社の分析をして、その価値を明確にし、悪い部分は切り離し、事業を再構築していくということができたから存続していくことができたと思います。

 

現実には後継者も含め内部にいる者は、冷静に会社を分析するということがなかなか難しいものです。

物語では息子が、同業他社との比較から特筆すべき価値を見つけたり、反対に危機管理のなさを指摘したりと、かなり冷静に(清算してもよいと思っているので冷淡に)分析します。

 

当たり前と思っていることに実は大きな価値があったり、その逆もしかりで、それに気づき理解し何かの行動につなげることはなかなかできることではありません。

時には外部の目を入れてゼロベースで見直すことが重要になってきます。

 

なお、帯には、

「ヘンテコな会社をめぐる、笑いあり、涙あり、翻訳ウンチクありの人情エンターテイメント!!」

とありますので、今回の紹介文は著者にとってはかなり迷惑だと思います。

 

この話が少しでも何かのきっかけになれば幸いです。

 

後継者の学校のプログラムの内容について気になる方は、下記から詳細をご覧ください。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

http://school-k.jp/program/

 

プログラム参加はちょっとなあ・・・という方は、

まず、後継者インタビューを受けてみてはいかがでしょうか?

無料で受けられて、気持ちがすっきりするとのお声をいただいております。

後継者インタビューについては下記から詳細をご覧ください。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

http://school-k.jp/interview/

人気グループ解散騒動にみる事業承継に潜む罠

後継者の学校のパートナーの児玉秀人です。

最近人気アイドルグループの解散騒動から浮き彫りになった所属事務所の事業承継問題をニュース等でお聞きになった方も多いと思います。後継者支援の専門家として彼らはどのような罠に陥っていたのか考察してみたいと思います。

 

後継者の学校のパートナーコンサルタントの児玉秀人です。

 

皆さん、人気アイドルグループの解散騒動はご記憶に新しいと思います。

 

年末の紅白歌合戦の話題が出始めたころから、所属事務所の後継者問題が取りざたされており、後継者問題を取り扱う上でも気になっておりました。

 

真偽のほどは報道で伝えられた範囲でしかうかがい知ることはできませんが、どのような罠にはまっていた可能性があるのかを想像してみたいと思います。

 

【後継者の立場誤解の罠】

まず、後継者候補と噂されている人物が2人いたということです。

そして承継する現経営者も含め、「事業承継=相続」と認識していた可能性があります。

それゆえに「受け身」の姿勢にならざるを得ず、混乱を招いたと思われます。

 

そこに勘違いを生んだことの一つに

【家と経営混同の罠】があったのかもしれません。

「事業承継=相続」だとするならば、親族に譲るのが当然という意識が芽生えます。

 

それは後継者候補がそれぞれ独立してマネージャーとなり

別々のグループを育て、成功に導くという戦略が競い合いのような形となり

【理念戦略不在の罠】におちいった可能性があります。

 

そのほかの部分、知識経験、現状把握や問題の重要度の認識など、

想像できない部分ですが

 

 

一つだけ言えるとすれば

 

【決意・覚悟欠落の罠】に嵌っていたのかなと思います。

会社全体のことを自分事として捉えていれば、

ライバルもまた大事な経営資源であり

そこには感謝しかないはずです。

 

 

そういう意味では「人に依らず理念に依れ」とでも申しましょうか

良質なエンターテイメントの提供に主眼をおいて、

崩壊の回路に進んでいかないでほしいなと思います。

 

 

このエピソードに胸がざわついた

そんな後継者(経営者)の方! まずは

後継者インタビューを受けてみてはいかがですか?

無料で受けられて、気持ちがすっきりするとのお声をいただいております。 後継者インタビューについては下記から詳細をご覧ください。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

http://school-k.jp/interview/

 

 

 

「後継者と共に強い会社をつくるヒトとおカネの専門家」

児玉秀人でした。

 

メディカル、デンタルのサポートをしています。

「クリニックの財務が劇的によくなる秘密の方法」教えます。

 

財務状況を改善したら次はヒト。

「業績が30%向上する人事評価システム」教えます。

私が得意なのは以下です。

・人材採用・育成相談、人事評価システムの提供

・資金調達のための経営改善計画書の作成

・設備投資と事業計画に基づいた財務計画の策定

・Web戦略相談など

 

後継者にまつわる小説あれこれ(その3)

後継者の学校パートナーで司法書士の木村貴裕です。

小説は気軽に読めて、でも何か気づきを得たり、力がわいてくることってありますよね。

ほんの少しでも何か感じてもらえそうなものをこれから少しずつ紹介したいと思います。

後継者の学校パートナーブログですので、もちろん後継者や事業承継に関するものを。

 

後継者の学校パートナーで司法書士の木村貴裕です。

私は通勤時間をもっぱら読書にあてております。

地下鉄なので外の景色を眺めても面白くもなんともないという理由もありますが。

 

経営書ではなくあまり肩のこらない小説ばかりなのですが、結構事業承継にからむ話もあります。

後継者や後継者候補の方に何か少しでも感じてもらえるものがあればと思い、今まで読んだ中から、後継者や事業承継に関係するものを何冊か紹介します。

今回紹介するのは、

 

「プライド」真山仁 著(新潮社)

 

プライド=誇り を題材にした6編と掌編からなる短編集で、

その中でも今回は表題作となった、プライドを取り上げます。

 

著者はハゲタカシリーズやマグマなどでご存じの方も多いと思います。

私の中ではちょっと気持ちを上げたいときに読む著者の1人です。

 

まもなく創業100年を迎えるという洋菓子メーカーで、期限切れ食材使用などの内部告発がマスコミに流されたところから話は始まります。

 

創業者一族である現社長含む後継者たちは、残念ながら余り良い描かれかたをされていません。

特に社長は、「御曹司」「理想を掲げることには熱心だが現場の声を聞く耳を持たない」と初っぱなから悪印象で登場します。

 

余談ですが、「御曹司」って言葉は、恋愛小説では甘い響きを持ちますが、ビジネス小説では好印象を抱きませんよね。

世間の嫉みがあるのかなぁ。

後継者候補の皆さんは、この言葉に複雑な感情をお持ちかもしれませんね。

 

小説の現社長も部下から見ると、アメリカのビジネススクールで学んだ現場軽視のコストカッターとなります。

裏から読むというか斜に構えた読み方をすると、実際は会社の生き残りをかけ必死だっただけかもしれません。

 

(小説はあまり裏読みは好きではないので、これ以上掘り下げませんが、もし身近に後継者がいらっしゃったらその言動は少し立場を変えて見ても良いと思います。)

 

小説の従業員たちは、創業者の熱い想い(言い換えるなら企業理念)とは反する行動を強いられることが多く疲弊していきます。

誇りを傷つけられることから、信頼関係もゆらぎ、社内風土も悪くなっていく。

 

著者のあとがきを引用すると、

「胸の内で強く思い、黙って行動している時、”誇り”ほど人を強くする情熱はない。」

とあります。

「ところが、ひとたびこの言葉を口にすると、急に怪しくなる。」

とも続くのですが。

 

事業承継の場面で後継者は、特に何か新たなことに取り組むときには、感謝を忘れ従来を全否定し、会社の存在意義に反したり、従業員の誇りを傷つけていないか注意しなければなりません。

 

前経営者の否定、従来からの仕事のやり方の否定は、そのまま従業員そのものへの否定と受け取られ、大きく信頼関係を損ねる恐れがあります。

 

今までの話は横に置いておいて(他者でなく自分を全否定は構わないでしょう)、プライドは、著者の思いがはっきりと伝わってくる作品ばかりです。

一度手に取ってみて下さい。

 

この話が少しでも何かのきっかけになれば幸いです。

 

後継者の学校のプログラムの内容について気になる方は、下記から詳細をご覧ください。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

http://school-k.jp/program/

 

プログラム参加はちょっとなあ・・・という方は、

まず、後継者インタビューを受けてみてはいかがでしょうか?

無料で受けられて、気持ちがすっきりするとのお声をいただいております。

後継者インタビューについては下記から詳細をご覧ください。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

http://school-k.jp/interview/

 

「経営者になるための基礎を学ぶ、後継者の学校プログラム【ベーシックコース 】東京校」

ここが経営者への道のスタートラインです。

創業者のマインドを超える、後継者のプライドをもって未来をつくっていきましょう。

後継者の学校プログラム 【ベーシックコース】のご案内です。

 

こんにちは、後継者の学校で代表をしております大川原です。

 

 

今年、後継者の学校は九州(熊本)が加わり、よりたくさんの後継者のみなさんの力になれるよう精進してまいりますので、何卒よろしくお願いいたします。

 

そして、今年も2016年4月から後継者育成プログラム、

後継者の学校プログラム 【ベーシックコース】と【アドバンスコース】を開講いたします!!!

 

場所は、東京、大阪、熊本で開催予定です。

 

取り急ぎ、今回は東京開催予定のベーシックコースと

直前に開催する公開セミナー「後継者のための事業承継セミナー」のご案内をさせていただきます。

 

経営や事業承継を体系的に学んだことのない後継者にとっては、いまがその学ぶチャンスです。

この機会を活かして、成長の糧としていただければと思います。

 

 

  • 公開セミナー「後継者のための事業承継セミナー」

 

-セミナー開催日程-

① 2016年1月21日(木)18:00~19:30

② 2016年2月4日(木)18:00~19:30

③ 2016年2月25日(木)18:00~19:30

④ 2016年3月10日(木)18:00~19:30

  •  2016年3月24日(木)18:00~19:30

 

事業承継セミナーご案内WEBページ

 

http://okawara.wix.com/school-k-program

 

 

  • 後継者の学校プログラム【ベーシックコース】

 

全10テーマの日程は以下の通りです。

テーマ1  2016年4月7日   (木) 18:00~21:00

テーマ2  2016年4月21日 (木) 18:00~21:00

テーマ3  2016年5月12日 (木) 18:00~21:00

テーマ4  2016年5月26日 (木) 18:00~21:00

テーマ5  2016年6月9日   (木) 18:00~21:00

テーマ6  2016年6月23日(木) 18:00~21:00

テーマ7  2016年7月7日   (木) 18:00~21:00

テーマ8  2016年7月21日 (木) 18:00~21:00

テーマ9   2016年8月4日   (木) 18:00~21:00

テーマ10  2016年8月18日 (木) 18:00~21:00

 

開催場所:品川近郊

 

後継者の学校プログラム【ベーシックコース】ご案内WEBページ

http://okawara.wix.com/school-k-program#!blank/acty5

 

 

ご不明点やお問合せなど、以下のメールアドレスからご連絡ください。

info@school-k.jp

 

 

株式会社 後継者の学校

代表取締役 大川原 基剛

 

 

後継者の学校プログラムの内容についてホームページが気になる方は、下記から詳細をご覧ください。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

http://school-k.jp/program/

 

 

プログラム参加はちょっとなあ・・・という方は、

まず、後継者インタビューを受けてみてはいかがですか?

無料で受けられて、気持ちがすっきりするとのお声をいただいております。

後継者インタビューについては下記から詳細をご覧ください。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

http://school-k.jp/interview/

 

後継者の陥る罠

後継者の学校パートナーの熊倉智光です。

事業承継には後継者が陥りやすい罠があります。

後継者の学校では、それを8つに分類して説明していますが、

罠に陥ってしまうと・・・

事業承継は、人任せにできないですね。

 

こんにちは、後継者の学校パートナーの熊倉智光です。

 

今回は、後継者が陥る罠についてお伝えしたいと思います。

 

このお話しをしようと思ったきっかけは、先日訪問した会社でこんなことがありました。

 

ある書類の放置について、社長の責任か息子の責任かで言い争いになったことがありました。

しかも、結構怒鳴り上げるような形になり、周囲にいる従業員や関係者は凍りつくような場面です。話しを聞いていると、あれ?何か、本題がその書類についてではなく、私生活のことにずれこんでいるぞ・・・

お互いの追究事項も過去に遡って、本題から完全に外れているではありませんか。

 

別に話題がずれたことがおかしいとか言っているのではなく、社内でこんな言い争いがあってはならないということです。

 

周囲からしたら、何やっているんだ、恥ずかしい、見苦しい、これが我々のボスなのかという落胆等等、不信感につながっていく可能性を秘めています。

 

これは「家と経営混同の罠」の一種です。

 

後継者が陥る罠は、

・後継者の立場誤解の罠

・決意覚悟欠落の罠

・現状把握軽視の罠

・目的、目標不在の罠

・理念、戦略不在の罠

・問題軽視、放置の罠

・家と経営混同の罠

・勉強、経験不足の罠

があります。

 

親子ゆえに生じるコミュニケーションの難しさや、親と子の間のプライド、見栄、親子間であるがゆえの甘えや思いやり等が複雑に絡み合い、円滑な事業承継が阻害されているケースが多く見受けられます。

 

気付かないうちに、このような罠に陥ってしまいます。今回の事例もどう考えてもおかしい状況なのですが、当人たちはそのことに気付いていない罠に陥ってしまっています。

 

私たちは今まで多くの後継者の声を「インタビュー」という形式で伺ってきました。話しを聞いていると大体の後継者が何らかの罠に陥っています。

もちろん後継者ご本人は、一所懸命やられていますし、それぞれの考えをお持ちで素晴らしいのですが、がんばる方向性が異なれば良い結果は出ないことは明白です。

 

良かれとして努力しているのだけど、心の奥底ではこれでいいのかな?と実は思っている人もいます。

 

それを防ぐ有効策は早期の現状把握と目標の設定です。

 

 

事業承継は、失敗できない一大事業です。うちは大丈夫、周囲は親戚で俺はもう経営者に決まっているから、まさかあの人がこんなことするはずがない、とおっしゃる後継者の方もいます。

 

うまくいけばいいのですが、行かなかったらその先はどうなりますか?

想定していますか。

考えると恐いですよね。。

 

 

 

だから、やっぱり事業承継は、人任せにしてはいけない。

 

 

自分が継ぐのだから、自分の将来なのだから、自分が責任を負うのだから、

自分が全て把握することが、失敗しない事業承継の近道です。

 

 

 

今回はここまでですが、後継者の学校で詳しくこのあたりの学びができます。

プログラムの内容について気になる方は、下記から詳細をご覧ください。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

http://school-k.jp/program/

 

プログラム参加はちょっとなあ・・・という方は、

まず、後継者インタビューを受けてみてはいかがですか?

無料で受けられて、気持ちがすっきりするとのお声をいただいております。

後継者インタビューについては下記から詳細をご覧ください。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

http://school-k.jp/interview/

後継者にまつわる小説あれこれ(その2)

後継者の学校パートナーで司法書士の木村貴裕です。

小説は気軽に読めて、でも何か気づきを得たり、力がわいてくることってありますよね。

ほんの少しでも何か感じてもらえそうなものをこれから少しずつ紹介したいと思います。

後継者の学校パートナーブログですので、もちろん後継者や事業承継に関するものを。

 

後継者の学校パートナー司法書士の木村貴裕です。

私は移動の時間はもっぱら読書にあてております。

地下鉄に乗ることが多く外の景色を眺めても面白くもなんともないという理由もありますが。

 

経営書ではなくあまり肩のこらない小説ばかりなのですが、結構事業承継にからむ話もあります。

後継者や後継者候補の方に何か少しでも感じてもらえるものがあればと思い、今まで読んだ中から、後継者や事業承継に関係するものを何冊か紹介します。

 

今回紹介するのは、

 

「わたし、型屋の社長になります」上野歩 著(小学館)

 

タイトルからも推測されるとおり、女性が金型製造の会社を継ぐ話。

ちょっと軽めのタイトルや表紙で、正直おっちゃんには少し手を出しにくい雰囲気なのですが、事業承継の話なら手に取らないわけにはいきません。

 

広告代理店のOLが、経営者である父親が病に倒れたことを機に会社を継ぐことを決意し、資金調達やら人材流出やらの難題に取り組んでいく姿を描いた作品です。

 

この小説の話にいく前に、、、

「現経営者が病に倒れたことを機に」という話が多いですね。

現実の世界でも、このようなケースが少なくないのではないでしょうか。

何の準備もしていない状態で、いきなり経営のバトンを渡される。

 

もちろん準備を完全にしてからということは難しいかもしれませんが、それでも準備の仕方はあります。

ここではその話はしませんが、ご興味のある方は後継者の学校までご連絡下さい。

 

さて話を戻します。

主人公は父の会社を心底愛しており、会社のことを「自分の分身」や自身が生まれる前に創業したので「姉」とまで表現して、その存続を決意します。

 

読んでいて、主人公が余りにも思い先行で突っ走ってる感があっておいおい大丈夫かいなということが多いのですが、

前経営者である父親が大変素晴らしく、彼が築き上げ残してきたものは会社という器だけでなく、人はもとより信頼という目に見えない大きなもので、ああこうありたいと、そちらに心動かされます。

 

主人公も立場が違えば見えるものも変わるというか、

表面だけしか見ていなかったIT企業のちゃらいと思っていた社長が実は泥臭い男だったことを知ったり、

従業員に助けを求めながらも時に厳しく声をかけるようになったり、

単なる下請けからの脱却をはかったり、

新規事業を立ち上げたりと日々成長していきます。

 

しかし、社長の成長物語ではなく、ここで取り上げたいのは実は、女性が製造業の社長を継ぐという部分です。

 

「女性だから後継者にはなれない」という考えから事業承継が進まないということも多いと思います。

小説なのでうまくいくのはご都合主義といわれるかもしれませんが、しかし本当にそうかどうか一度立ち止まって考えて見る価値はあるのではないでしょうか。

 

子どもの頃から家業に接し事業を肌で感じている、

経営者の子であるという周りの納得感、

資産の承継のしやすさ等、

男で無ければと思い込み変に娘婿に継がせようとするより良い結果を生む場合があるかもしれません。

 

単に思いだけでうまくいくほど甘くはないでしょうが、家業や先代に対する思いが無ければ事業承継がうまくいかないのも事実です。

 

この話が少しでも何かのきっかけになれば幸いです。

 

後継者の学校のプログラムの内容について気になる方は、下記から詳細をご覧ください。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

http://school-k.jp/program/

 

プログラム参加はちょっとなあ・・・という方は、

まず、後継者インタビューを受けてみてはいかがでしょうか?

無料で受けられて、気持ちがすっきりするとのお声をいただいております。

後継者インタビューについては下記から詳細をご覧ください。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

http://school-k.jp/interview/