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経営者の決断力について

今日は経営者の意思決定について,私が聞いた話を踏まえ,お伝えしたいと思います。人が決断をするにあたり,それを誤らせる1つの要因として,サンクコストの問題があり,今回はそれに関するお話です。

 

今日は,後継者の方々が今後経営者となり,日々決断をするにあたって気をつけなければならないことを,私が聞いた話を踏まえ,書いてみたいと思います。その話とは次のような内容でした。ある会社の社長は,経営の悪化を打開しようと,アドバイザーを社内に迎え,投資をしてインバウンドビジネスに取り組みました。しかし,様々な要因も重なり,そのビジネスは成功せず・・・。現在その社長は資金繰りに窮し,破産をせざるを得ない状況にあるとのことです,

 

この社長は,周りからのアドバイスを聞くものの,自分にとって辛い選択肢を迫られるものについては,目をつぶってきたとのことでした。たとえば,インバウンドビジネスについても,手を引くタイミングがあったかもしれません。また,破産せずに,民事再生の道を模索することが出来たかもしれません。

 

経営者の方々は,それぞれの専門家にアドバイスを求めることは必要です。自分のブレインとして活用しなければならないと思います。ですが,そのアドバイスをもとに決断をするのは経営者自身です。

 

では,上記のケースで,社長の決断を妨げたのは何か?必ずしも1つだけではありませんが,例えば,サンクコストの問題があるかと思っています。これは,これまでのコスト(費用・時間・努力等)をもったいないと思い,それが回収できるまで頑張ろうとしてしまうというものです。合理的に考えればその時点で止めるべきなのですが,正常な意思決定を妨げてしまうのです。

 

このサンクコストの問題は,日常生活の中にも潜んでいます。当たりの出ないパチンコを続けることなどが典型でしょう。

後継者の方々に限った話ではありませんが,いざというときに決断できるために,何が私達の判断を誤らせるのかというものを客観的に把握しておくことも大切かもしれません。

 

なお,後継者の学校では,今回私が書いた問題点に限らず,広い視点から,後継者が事業承継をするにあたり注意しなければならないポイントを分かりやすく学ぶことができます。興味のある方は,お気軽にHPをご覧になったり,各パートナーにお声がけいただければと思います。

また,後継者の学校では,各パートナーが後継者となる又は今後なるかもしれない方々に,無償で「後継者インタビュー」というものを行っています。

(詳しくはhttp://school-k.jp/interview/ をご覧ください。)

後継者の方々にとって「気づき」の場面となるとして,これまでに多くの方々から好評をいただきました。こちらも興味が湧いた方は,お気軽にインタビューをご検討ください!