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歴史に学ぶ後継者経営 石田三成の挑戦(2)

私主に日本の歴史から後継者経営に学べる題材をとって、皆さんと一緒に後継者経営を考えて参りたいと思います。

今回は、「関ヶ原の合戦」の片方の主役だった、石田三成の行跡に後継者としての生き様のヒントが得られないか、皆さんとみて参りたいと思います。

 

後継者の皆様

後継者の学校パートナーで、日本の歴史を愛する石橋治朗です。

 

私は主として日本の歴史から題材をとって、事業承継や後継者経営のありかたを皆さんと考えていきたいと思っています。

 

今回は、前回からの石田三成の続きです。

 

関ヶ原の戦いで、260万石という強大な国力と、豊臣政権における5大老の筆頭という権威、そして圧倒的な戦歴をもつ徳川家康に対して、19万石の国力しかない石田三成がどうやって挑戦したのか。

その秘密を、今回は探っていきたいと思います。

 

石田三成の挑戦を探る鍵は、当時の三成をはやした歌にあるように思います。

 

「治部少(じぶしょう・三成のこと)に

過ぎたるものが二つあり

島の左近に 佐和山の城」

 

石田三成は、自分の欠点の一つとして、戦場での経験が浅く、また謀略が不得意であることをよくわかっていました。

秀吉から近江国(滋賀県)の水口4万石を任されたときに、自分の右腕となってくれる部下を召し抱えることを決意します。

 

しばらくして、秀吉がふと気になって、

「佐吉(三成の幼名)よ、そなたを大名に取り立ててやったが、どれだけの家来を召し抱えたのだ?」と三成に質問します。

計算に明るいしっかりものの佐吉のことだから、さぞ多くの家来を召し抱えたに違いない、と秀吉は考えました。

 

すると三成は

「一人です」と答えます。

 

秀吉は驚いて、「一人とはどういうことだ?」と尋ねると、三成は、

「筒井家の牢人、島左近を召し抱えました」と答えるので、秀吉は苦笑します。

「島左近ほどの名士が、そちのような小身者のところに来るわけがないではないか」

 

島左近(しまさこん)。

 

またの名を、島清興(しまきよおき)ともいいます。

大和国(奈良県)の筒井順慶の重臣として活躍し、戦闘の指揮の巧みさと外交や謀略に明るい名士として、その名が知られた存在でした。

蒲生氏郷や豊臣秀長にも仕えたようですが、当時としては高齢でもありその後は隠居していたようです。

様々な仕官(リクルート)の話もありましたが、全て断っていました。

 

石田三成からの誘いも,当然のことながらいったんはにべもなく断ります。

島左近にしてみれば、豊臣家の若造が、身に余る出世をしたばかりに頭に血が上ったのだろう、くらいにしかとりません。

4万石ごときの大名が、なにを血迷ったのかと。

 

しかし、三成はあきらめません。

島左近に出した条件が、破格でした。

 

4万石のうち、2万石(1万5千石という説もあります)を与えるから来てくれと。

今で言えば、4億円の売上(利益ではありません)のうち半分を毎年差し上げるということですね。

ほとんど、あり得ない条件です。

1万石以上が「大名」と呼ばれていたのですから、同じ国に大名が二人いることになります。一緒に社長をやってくれというのと同じですね。しかも、経費は全部三成持ちです。

 

さすがに、島左近も心が動きますが、やはり仕官するつもりはないけれども、せっかくの申し出なので三成に会って断ろうと面会に応じました。

 

しかし、島左近は結局三成の申し出を受け入れます。2万石の誘惑に負けたわけではありません。

他の大国に行っても、それくらいはとれる島左近です。たたき上げの海千山千の軍師であった島左近は、三成の裏表のない一途な正義感の強さにすっかり魅了されてしまったのです。

 

いい人材を手に入れるためには、売上の半分をあげることもいとわない。

秀吉はその話を聞いて、大笑いするとともに、昔の自分を見るように三成を頼もしく思います。

三成は、大名となったことに満足しない、大望を抱く男だと。

 

島左近を右腕としたことで、石田三成軍団は格段に強力な存在となります。

後から加わった、歴戦の指揮官として知られる舞兵庫や蒲生頼郷とともに、関ヶ原の戦いで伝説的な強さを発揮することとなります。

 

また、島左近は戦いだけでなく、情報収集や各種の謀略にも手腕を発揮することとなります。

 

この島左近が、冒頭の歌の「島の左近」に当たるわけですね。

最初は、「過ぎたる」ものであったかもしれないけれども、この主従は最後は一枚岩のようになるのです。優れた家臣を召し抱えることで、三成自身も成長したわけですね。

大名も、会社と同じで「人材」が大切なのです。

 

次回は、後半の「佐和山の城」に触れますね。

 

ブログを読んで興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、是非後継者の学校の説明会にご参加下さい。

その前に、まず後継者インタビュー(無料)を受けてみて下さい。時間はそれほどかかりません。だいたい、30分~1時間ほどです。

事業承継に関する自身の悩みが整理され、すっきりすると好評です。お気軽にお問い合わせいただければと思います。

 

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後継者が採用において事業承継前に知っておきたい事②

坂本さん後継者の学校のパートナーで人を中心とした経営支援専門家の坂本です。

事業承継前に採用についておさえておくと良い内容をシリーズとしてお伝えいたします。今日はシリーズの2つ目です。少人数の中小企業にとって中途採用は一大イベントです。採用した中途社員が陥りやすい罠である「人間関係 軽視の罠」とは・・・早速、ご説明します。

 

いつもブログをお読みいただき、ありがとうございます。後継者の学校のパートナーで人を中心とした経営支援専門家の坂本です。今回は中途採用をした時に陥ってしまう「人間関係 軽視の罠」についてのお話をさせていただきます。

 

シリーズ②という事で「人間関係」をキーワードにお送り致します。私が専門家として求職者の転職相談に乗る事がありますが、人間関係が問題で退職する方はたくさんいらっしゃいます。毎回、勿体ないという気持ちでいっぱいになりますね。

 

それだけ、人間関係は企業にとって重要な事になります。だからこそ、罠にはまらないようにする事は、事業承継前の後継者の学ぶべきポイントです。中小企業においては大企業と違って従業員の数が限られます。会社も本社のみで全員が集合する環境の会社も多いのではないでしょうか?例えば、1000人、10,000人などの規模で仕事をしてみると分かりますが、上司は数年で変わりますし、部下も変わります。今の上司と部下と定年まで一緒に机を並べて仕事する事は少ないかもしれません。

 

しかし、中小企業だと、今の上司と部下とは長い付き合いになります。部署間異動も少なく、最初の人間関係で躓いてしまうと、人間関係が上手くいかず、仕事に集中できない可能性も出てきます。このあたりを、事業承継前の後継者はしっかりとフォローをしておく事で、人材が人財となり、育つ環境を創る事が出来てきます。

 

特に、大手企業や大企業といった規模の大きな会社から転職をする方は、今までの環境に慣れているので苦労をする事が多いと予測できます。今までだったら、「●●さんとは働きたくないから異動したいです・・・」「上司が他の人が良いです・・・」というわがままを受け入れる事が出来たかもしれませんが、中小企業は全員が全員と関わるという場合が多いので、如何に一人一人が信頼関係を結ぶ事が出来るのかどうか・・・が、会社の業績にも関わってきます。

 

是非、後継者は事業承継をしてから関係を構築しようといった考えではなく、今から、従業員との関係構築に動く事で事業承継後にスムーズな経営を行う事に繋げていきましょう。途中から入社される社員へのフォローは勿論ですが、既存社員との関係も強固にしたいですね!!

本日は、罠の2つ目である「人間関係 軽視の罠」をご紹介いたしましたが、次回は3つ目についても丁寧にお伝え致します。お楽しみ下さい。

 

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後継者と共に強い会社を作る。財務戦略の専門家

後継者の学校パートナーの児玉秀人です。

後継者と共に強い会社を作る財務戦略の専門家。

私は100年続く、地域に愛され 感動ストーリーを紡いでいく会社を ひとつでも多く次世代に残すために仕事をしています。

そして 全ての国民が満足のいく生活環境に 出会えるように世界を変えていきます。

私が得意なのは以下です。

  • 資金調達のための経営改善計画書の作成
  • 設備投資と事業戦略に基づいた財務計画の策定
  • ホームページコンサル(1クール6か月)
  • 人材採用・育成コンサル(1クール6か月)

少し自己紹介をさせていただきます。

私は office echo 代表 児玉秀人(こだまひでひと)です。

1970年北海道札幌市生まれ。 千葉県内の高校を卒業後、法政大学と放送大学の通信課程にて、法律、経営学、経済学、マーケ ティング、組織運営と内部監査などを学びました。東証一部上場の物流会社、オートバイ用品の商社、欧州のタイヤメーカー、Webコンサルティング会社にてマーケティングを担当。400を超える経営者と対話し、収益向上支援、採用・育成支援、事業承継支援を行っています。歯科医院の経営コンサルティングを得意としています。 一般社団法人軍師アカデミー1級認定軍師。 JiDA認定相続診断士。メンターズクラブ会員。

いままで2度ほど社員として「事業承継」に関わったことがあります。

一度目は創業社長から娘婿へ
二度目は娘婿から離婚した創業者の娘へ

同族問題が複雑に絡み、たいへんえぐいものをみせていただきました。

そのような現場を見て、事業承継と相続が入り乱れ準備も何もない事業承継ではなく、後継者主導の「超友好的な乗っ取り」を全力で支援していく所存です。

経営の4要素

通常、経営者は以下の4要素の崩壊を 防ぎながら様々な意思決定を行います。

ビジネスモデル、財務、人・組織、統治基盤

しかしながら 各要素、例えば 広告や人材の戦略などは スポット的な施策になることが多く

長期経営というスタンスで 広告や人材を考える中小企業は少ないのが現状です。

それこそが地域経済を支え、企業の信頼を地域に根ざすこと になるのではないかと考えます。

そのために「強いクリニックを作る財務診断」をさせていただいてます。

私が一番恐れているのは、財務状況に合わない理想の戦略を立ててしまうことです。

無理なくできる原資があるかどうか 将来的な設備投資計画、必要資金など お金の状態を知らずして マーケティング、採用などのアドバイスは出来ないというのが、「強い会社を作る財務戦略の専門家」としての私のポリシーです。

いずれもコストがかかる活動になります。

強い会社を作るためには、リピータを増やす事、お客様を増やす事が最も大事な部分となるのですが、それらを実現するための手段としてウェブ戦略、人材採用・教育が必要となります。

一緒に世界をちょっとだけ 変えてみませんか?