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クリニックの事業承継⑮ クリニック後継者の承継戦略

後継者の学校のパートナーの児玉秀人です。

私はクリニックの相談にのらせていただくことが多いです。クリニックの経営は財務のこと人事採用教育のこと、相続問題にマーケティングのことなど相談事は多岐にわたります。クリニックの事業承継は一般と何が違うのでしょうか。そのあたりをつづっていきたいと思います。本日は、クリニック後継者の承継戦略についてです。

 

後継者の学校のパートナーコンサルタントの児玉秀人です。

 

クリニックの事業承継と言えば一番気になるのが「立地」です。

 

開業当時は付近に同様のクリニックはなく、地域の人すべてが

自分のクリニックに来てくれる。

行列を作って待ってくれる。

そんな状態だったかもしれません。

 

そんな時期であれば、少々立地が悪くても問題はなかったはずです。

それも時の流れの中で変化していったはずです。

 

例えば雑居ビルの3階でエレベータ無しとか

住宅街のど真ん中でその周りの人以外は見つけられないとか

区画整理で大通りが出来て、クリニックの前を誰も通らなくなったかもしれません。

 

そんなクリニック(歯科医院の場合)の事業承継をするとします。

 

クリニックのコンサルと言われる人たちはきっとこういうでしょう。

「先生の実力ならもっと生かせる立地があるはずです」

「事業承継などせずに新規開業した方がいいです!」

 

本当にそうでしょうか?

 

一般的に「事業承継」もしくは「医院継承」と呼ばれているものの多くは

【現在の診療を現在の立地でやる】

これを指していることが多いのです。

 

これだと確かに苦しさだけが残ってしまい

若先生の良いところが生かせないかもしれません。

 

事業承継とは診療(事業)と立地を引き継ぐことではありません。

 

大先生から「価値あるもの」を引き継いで

若先生が「新たな価値」を創り出すことなのです。

 

事業と立地に価値がある場合とそうでない場合は当然あり得ます。

それでは事業と立地に価値が無い場合「事業承継」は出来ないのでしょうか?

 

 

そんなことはありません。

そんな狭い考え方で事業承継をとらえていると

暗い話にしかならないのがほとんどです。

 

私が事業承継の相談にのっていると

最後に相談者は必ずこう言います。

「なんかワクワクしますね!」

 

事業承継は下記のように考えるのです。

 

図1

※資料提供 軍師アカデミー/歯科後継者塾

 

一般的なのは

①    一般承継戦略

これは今の立地で今の診療スタイルで承継する方法

②    新事業戦略

今の立地で新しい診療スタイルで場所や人・組織を承継する方法

これは現在の主流ではないでしょうか

③    新医院戦略

診療スタイルは変えないが、例えば住宅街の裏通りから

大通り沿いや駅近くに立地だけ変更する戦略

立地以外の良いものは引き継ぐので、新規開業とは違う。

④    創業戦略

これも新規開業とは違います。事例で説明します。

 

例えば、その歯科医院ではとても腕のいい歯科技工士さんを雇っていたとします。

ところが、35年前に開業したので時の流れと共に近隣の再開発で現在の立地は裏通りになってしまい、人の往来はまばら。

大先生の診療スタイルもオーソドックスで、現在来ている患者様も高齢で自分の学んできた予防のスタイルを受け入れる環境にない。

さらに再開発で整備された新しい幹線道路沿いには最新のデザインで建てられたビルのテナントに多くの新規開業医院がひしめいている。

 

大先生から引き継いだ価値あるものは何でしょうか?

それはもしかしたら【腕のいい技工士】さんかもしれません。

 

事業承継とは「価値あるもの」受け取り

「新しい価値」を創り出すことですから

この場合に取れる戦略はこうです。

 

現在の立地に「歯科技工所」を設立します。

過密競争で近くに密集している歯科医院に営業に出向き、医院は閉めてしまいます。

【腕のいい技工士さん】という「価値」を受け取り

【近くて質の良い技工サービス】という新たな価値を生みだすのです。

 

ご自分は違う立地で別の医院を経営してもよいでしょう。

 

これが「創業戦略」です。

 

 

このように「事業承継」とは「新規開業」では得られない

素晴らしい選択肢に満ち溢れた希望なのです。

 

世間一般の常識に取らわれずに「ゼロベース」で

考えることが重要です。

 

 

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後継者が経営者になるための自己成長は、自分の人生と向き合うことから

笠井さん後継者の学校パートナーの笠井智美です。

あなたが経営後継者になるのは何の為ですか?

あなたが自分の人生を懸けて会社を継ぐのは、何の為ですか?

この質問の答えが経営の軸となり、事業承継における様々な壁を超える力を解放する鍵となります。

 

 

こんにちは。後継者の学校パートナー、エグゼクティブコーチの笠井智美です。

コーチングやキャリアカウンセリングを使って後継者の自己革新のプロセスを促し、後継者の成長と組織づくりを連動させ、経営革新をサポートしています。
(笠井については、こちらから→http://tomomilog.seesaa.net/

今日は、事業承継と後継者の人生の関わりについてお伝えします。

 

さて、唐突ではありますが、
あなたは何のために事業承継をしますか?

 

家業を持つ家に生まれたから、親が社長だから、
周りから後継者だといわれて育ってきたから、
自動的に自分が継がなきゃいけない。この道しかない。
もう決まっていることだから。

ほんとにそうでしょうか?

 

そんなことはありません。

 

他人次第、環境次第で、あなたの人生を犠牲にする必要はありません。

もし、本当は継ぎたくないのなら、継がない覚悟をすればいいのです。

 

あなたが継がないと決めたなら、
他に誰が継ぐのか、経営のプロを雇うのか、
会社をM&Aするのか、廃業する準備に入るのか、
すべてが前倒しに動きはじめます。

 

あなたが経営後継者になるのは、何のためですか?
あなたが自分の人生を懸けて会社を継ぐのは、何のためですか?

 

この質問に答えをもたないのであれば、
会社を継ぐのはやめてもいいんです。

 

むしろ、やめたほうがいいかもしれません。

 

あなたが事業承継のプロデューサーとして、
適任者を探したらいいではありませんか。

 

そして、あなたが生きたい別の人生をしっかり生きたほうが、
きっとあなたは幸せになれるでしょう。

 

 

ところであなたが生きたい人生は、どんな人生ですか?

 

親のようにはなりたくない、親のような経営者になりたい。
親とは違う経営をしたい。

 

これらは、どれをとっても基準は親です。

親次第の人生を、これから先もずっと送りますか?

 

親や先代と比較しながら経営をしていくと、上手くはいきません。

観るべきところは、そこではないから。

 

 

あなたは、何を大事に生きていますか?

 

あなたにとって価値のある人生、
納得感がある人生とはどんなものですか?

 

あなたはその命を遣って、何を実現したいですか?

あなたはその人生を通して、どんなことを創り上げますか?

 

まずは、それを言葉にして下さい。

 

その自分と向き合ってこそ、

はじめて“継ぐもの”の価値が観えてきます。

“継ぐもの”の活かし方が観えてきます。

 

“継ぐもの”の価値が観えなければ、
本当の意味で継ぐかどうかを、検討することはできません。

 

継ぐかどうかを、あなた自身が検討しなければ、
事業承継の主体者になれるわけがありません。

 

ぜひ、ご自身の軸、基準をもつために、
自分の人生(キャリア)と向き合ってみて下さい。

 

ただ、これは1人でやるより、しっかりとトレーニングを受けているプロとやることをお勧めします。

 

なぜなら、以前ブログに書かせていただいたように、
人のもつ変化への抵抗感で自己防衛が起きて、

軸にたどり着かなかったり、
無意識に周りの人の望むことが出てきたりして、

フェイクで自分をごまかしてしまう可能性があるからです。

 

親族間の事業承継は、会社の経営に親子の情や確執が絡んできます。

親族だからこそ、親子だからこその難しさがあります。

 

それを超えるためには、明確な軸・志が鍵になります。

志が明確であればあるほど、公私を切り分けることが出来るようになってくるのです。

 

後継者が自分の人生をしっかり見つめ、
自分の内なる志を発見すれば、
それはやがて企業の存在理由である企業理念として、
従業員や取引先を巻き込んでいきます。

 

リーダーとして掲げるべき旗をもつために、
皆を導く方向性を示せるようになるために、
これから起きてくる様々な困難を乗り越える力を持つために、

「何のために継ぐのか? 何を実現するあなたなのか?」

親や親族や利害関係者の思惑を一旦横において、
自問自答してください。

このプロセスが、あなたの後継経営者としての能力を解放します。

 

志をもったあなたが発する言葉は、
その重みや伝わり方が変わってきます。

 

それが、この先の承継戦略を進めていく上で、
重要な意味を持つことは、想像に難くないですよね。

 

ぜひ、あなた自身の人生と後継経営の接点を見つけてくださいね。

 

 

後継者の学校
http://school-k.jp/
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