カテゴリー別アーカイブ: ビジネスモデル

ノーベル賞級を支える縁の下の力持ち?

後継者の学校パートナーの岡部眞明です。

今回は、梶田さんがノーベル賞を受賞した「ニュートリノ振動」を実証する実験について、高校生に講演した多田将(ただ しょう)さんが「ニュートリノを研究して何に利用できるんですか?」という質問に答えた言葉をご紹介したいと思います。

「ニュートリノを研究して何に利用できるんですか?」

 

「1個1個の研究成果だけを見ると、一見何の役に立つかわからないし、意味のあることだとは思わないかもしれない。「それ何の役に立つんですか?」って訊かれてうまく答えられない。…ニュートリノは理論的に提唱されてから実際に発見されるまで26年。…(素粒子物理学の世界では)スケールとしては、50年とか100年とかなんて簡単に経ってしまうような、そういう世界なんですね。でも、今それをやらないと、50年後あるいは100年後に、自分たちの子孫が何もできなくなってしまいます。…僕の生きているあいだに、ニュートリノの利用法はたぶん見つからないと思いますよ。でも、いつかニュートリノを利用できる日が来るかもしれない。そういうことなんですよ。

成功した技術など、お金を出せばいくらでも買うことができます。しかし、失敗した経験は、どんなにお金を積んでも手に入れることはできない。実際にやった者だけが手に入れることができる。貴重な財産なのです。」(多田将「すごい実験」(株)イーストプレス)

多田さんは、京都大学大学院を経て、小柴さんを始め何人ものノーベル賞受賞者やノーベル賞級の研究者が集う高エネルギー加速器研究機構(KEK)素粒子原子核研究所で、ニュートリノの研究をなさっている、金髪長髪、作業服のユニークな研究者(助教)です。(お会いしたことがないのですが、KEK敷地内で遠目で見る限り、工事現場の変なおじさんといった感じでした。)

多田さんの言葉の中には、自分達の研究の明確な現状認識、世代を繋ぐ長い時間軸の中での果たすべき役割と覚悟、次の世代への深い愛情と強い信頼、人類の未来に対する希望と自信が詰まっているように感じられます。(少々オーバーですか?)

失敗こそが財産といっても、莫大なお金を使って行う実験ですから、緻密な考察に基づいて、綿密な計画のもと、一定の研究成果を目指して、日々の実験とその評価を積み上げていく地道な作業(目指す現象が現れる確率は50億分の1だとか)が、ノーベル賞にもつながる成果となって現れるわけです。

創業の時、あるいは、会社を引き継ぐとき、その会社が長く続いてくれることを望まない人はいないと思います。

50年後、100年後の我が社はどのような姿になってほしいのか?

そして、そのためには今日何をしなければならないのか?または、してはならないのか?

「日々の積み重ねが大切!」といってもお金も人も限られるなか、やみくもに突っ走るのは無鉄砲すぎます。限られた経営資源をどう使っていけばよいのか?従業員やその家族のためによりよい未来を獲得して、理想の会社をつくり上げるには、目標到達までのシナリオが必要です。

経営者の学校では、そのシナリオ作りも学べます。

 

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事業承継が創業と違う理由をキャッシュフロークワドラントにあてはめて考える

児玉写真後継者の学校のパートナーの児玉秀人です。

後継者は経営者になるとき、どのようにステージが上がるのか?をある歯科医院の先生とお話していたら、キャッシュフロークワドラントの話になりました。深めていくと面白い発見があったので共有したいと思います。

 

後継者の学校のパートナーの児玉秀人です。

「キャッシュフロークワドラント」という言葉を聞いたことがありますか?

十数年前に流行った「金持ち父さん・・」のロバート・キヨサキさんが著書の中で触れていた言葉です。

(気になる方は検索してください)

 

CFQUAD

 

4つの収入の得方の分類で、左と右では「労働収入」と「権利収入」に分けられ、

左側は収入の増加は労働時間の増加と比例し、右側は反比例すると本には解説されています。

 

E=従業員

S=自営業者

B=ビジネスオーナー

I=投資家

 

 

都内のある歯科医院の院長先生とお話した時のことです。

その方は後継者で10年前に現在のクリニックを承継されて院長になられました。

経営者と職人ついて話していただいた内容をシェアさせていただきたいと思います。

 

・・・・・・・・・・・・

 

歯科医というのは技術者です。

しかし、ひとたびクリニックを構えれば「経営者」になります。

 

多くのクリニック経営者がそうであるように、歯科医院の経営者もまた「経営」という未知のものが好きではない傾向があるようです。

 

大学でも就職先でもそんなことは誰も教えてはくれないのです。

多くの社会人がそうであるように 大学を出たからといって、すぐに一人前になれるわけではありません。 自分の診療の技術を高めるために学び続けなければいけません。

与えられた環境ですべてが学べるほど甘くもありません。

そして、E=従業員であることの限界が見えてくると開業準備が始まります。

 

S=自営業者 のステージに行くわけです。

 

とここまでは順調なストーリーであり、このまま歯科医師人生を全うする人も少なくありません。

職人としての誇りを持ち、自営で家族を養う。素晴らしい生き方です。

 

ただ、このあとにも進もうとすれば道はあります。

・分院展開をしてより多くのキャッシュポイントを持とうとする場合

・事業承継してご子息または第3者に渡す場合

 

こんなケースが出てきます。

 

 

これがまさに

S=自営業者からB=ビジネスオーナーへの転換期だということです。

この転換がうまくいかないと

・分院つくっても忙し過ぎて夜も眠れない・・・

・親父はいつになったら、医院を譲ってくれるんだ・・・

ということになるのだなということになりました。

 

ビジネスオーナーになれたかどうかは収入と時間の関係を見れば判断できます。

収入は増えていくのに労働時間が減っているのであればビジネスオーナーになっていると言えます。

 

分院の場合は自分より優秀な技術者、経営者を雇う器量があるかどうか、権限移譲ができるかどうかが重要になります。

「これは自分じゃできないな~この人がいてよかった。この人大事にしよう。」

こう本心で思えるようになるまでは、S=自営業者 のままです。

 

 

事業承継もそれと同じだと

後継者が自分より優秀な「親父」を S=自営業者 として乗っ取ることができたら

B=ビジネスオーナーになり、真の経営者になるのだなと

これは創業と承継の「受け取るもの」の大きな差なのではないかと思うわけです。

なかなか面白い議論になりました。

 

 

このエピソードに胸がざわついた

そんな後継者の方! まずは

後継者インタビューを受けてみてはいかがですか?

無料で受けられて、気持ちがすっきりするとのお声をいただいております。 後継者インタビューについては下記から詳細をご覧ください。
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「後継者と共に強い会社をつくる財務戦略の専門家」
児玉秀人でした。

私が得意なのは以下です。
・資金調達のための経営改善計画書の作成
・設備投資と事業計画に基づいた財務計画の策定
・ホームページコンサルティング(1クール6か月)
・人材採用・育成コンサルティング(1クール6か月)

 

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ノーベル賞受賞者の「心・技・体」

後継者の学校パートナーで中小企業診断士の岡部眞明です。

今年も日本人がノーベル賞を受賞しました。北里大学の大村智さん、東京大学の梶田隆章さんです。

お二人の意識・知識・行動から学ぶ後継者が事業承継に備えて持つべき「心・技・体」についてお話します。

 

後継者の学校パートナーの岡部眞明です。

今年も日本人がノーベル賞を受賞しました。医学・生理学賞は、「寄生虫によっておこる感染症の治療法の発見」によって北里大学の大村智さん、物理学賞は「ニュートリノに質量があることを発見」し、それまでの定説を覆した東京大学の梶田隆章さんです。

10月6日、7日と2日続けての吉報に日本中が沸きました。私も同じ日本人として誇らしい気持ちになります。

大村さんは、受賞の記者会見で、「とにかく人のためになることを考えなさい。」という祖母の教えを忘れず「常に世の中のためになる研究を心がけ。」土壌の微生物をコツコツ集め続けたそうです。また、梶田さんは、「きちんと(研究を)やっていけば、何かに結びつく、自分の進んでいる道が正しいと思って頑張った。」と研究を進めました。

おふたりのこの言葉からは、仕事に取り組む一本の芯、決意を感じ取ることができます。

また、このおふたりは同じような発言をされています。大場さんは、「微生物がやってくれたことを私が見つけただけで、そんなに自慢できることではない。賞は微生物にあげたい。」、梶田さんは「ニュートリノに感謝をしたい。それから、ニュートリノは宇宙線がつくるものなので、宇宙線にも感謝したい。」と。自分たちの成果は、研究対象から教わったものということでしょうか。

おふたりは、「世の中のためになる」ために「何かに結びつく」という「自分の道」を「きちんと」「コツコツ」研究を進め、「感染症の治療法」や「物理学の定説を覆す」という大きな成果を「微生物」や「ニュートリノ」からいただいたわけです。

従業員を牽引し成果をあげる経営者の方に鍛えていただきたいものがあります。

それは、心(=経営に対する決意と覚悟)、技(=ビジネス知識)、体(=結果をもたらす行動)です。

受賞のおふたりに重ねて見ると、「世の中のため」に「自分の道」という決意・覚悟(心)を以て、いろいろな課題を解決しながら(=体)、研究分野に対する知識(=技)を拡大させて、大きな成果に結び付けています。

おふたりは、何年何十年と毎日、コツコツ仕事を積み重ねてきたわけです。

二宮尊徳は「積小為大」と言ったそうです。これは、日々の積み重ねの大切さのたとえとされています。

残念ながら、受賞のおふたりや二宮尊徳ほどの心・技・体を持ち合わせない身としては、「積小」だけは同じくらいできそうです。そして、それは成果となって現れるでしょう。

「できなかった場合でも、それを反省することで何とか成長したい」。などと思う私は論外かもしれませんが。

PS.

鍛えるべき経営者の心・技・体については、「後継者の学校」で学べます。

 

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ラグビーワールドカップで見えたリーダーの心

後継者の学校パートナーの岡部眞明です。

今、ラグビーワールドカップが開催されています。エディジョーンズ監督率いる日本はこれまで(10/5現在)2勝1敗、歴史上最高の成績をあげています。ラグビー好きの私も寝酒とともに楽しんでいます。初戦の南アフリカ戦は、ノーサイド(試合終了のことを)直前のトライで32×34と逆転勝ち。

第2戦のスコットランド戦は、5つのトライを許すなど、45×10と完敗。

第3戦のサモア戦は26×5で勝利しました。

 

今回は会社でいえば社長にあたる「監督」から「リーダーのあり方」について考察してみたいと思います。

 

繰り返しなりますが、第3戦のサモア戦は26×5で勝利しました。

このサモア戦に向けての練習中に、選手の動きを見て、「エディジョーンズ監督が、「熱が入っていない」と激怒した」とのことです。

初戦の南アフリカ戦では、日本のラグビー、俺たちのラグビーをして、ワールドカップを楽しもうというコメントが、選手たちから聞かれました。選手たちの関心は、試合結果より、ラグビーのゲームそのものに向かっていたと思います。

第2戦のスコットランド戦で、選手は南アフリカ戦と同じ気持ちで試合に臨んだとは思いますが、格下(南ア戦の勝利によって、両者のランキングが逆転していました)相手にランキング通りの試結果を求める気持ちがあったのではないでしょうか。試合では、日本ボールの攻撃中にパスをインターセプトされてトライとなった場面が3回ありました。これがなければ、試合はもっと緊迫していたでしょうし、両軍にはスコアが示すほどの開きはなかったのです。日本選手の試合に対する姿勢が結果に表れたと思います。

エディジョーンズ監督は、そんな選手たちの気持ちを、ゲームでのパフォーマンスに集中することに気付かせるために、「喝」を入れたのでしょう。当初、選手には反発もあったようですが、監督の意図を理解したことは、サモアでの完勝が示しています。

 

優しそうで、日本人的な顔立ちのオーストラリア人、エディジョーンズ監督は、見かけによらず「激」の字がぴったりする激しい性格のようで、喧嘩屋、独裁的、扱いづらいとマスコミの評価も厳しいのです。最近、一般的に求められるリーダー像とは、大分趣を異にします。

 

民主的であることは重要ですし、部下のやる気と積極的関与は組織に不可欠ですが、ときに独裁的といわれることや、衝突が起きることも恐れない強い意思を深くもっていることが、リーダーには重要なのではないでしょうか。

あのカリスマ経営者といわれたスティーブ・ジョブスも独裁者といわれ、解雇されたりする一方でライバル企業の経営者をも魅了する人間性を持っていたといわれています。

リーダーの人間性が、従業員のパフォーマンス、ひいては満足にも繋がるのです。

サモア戦後の選手の晴れやかな顔を見て確信しました。

「千万人といえどもわれゆかん。」リーダーには確信が必要です。

この偉大なるリーダーの後継者は自らこのポジションを奪いに来てくれるのでしょうか?

 

追伸

サモア戦、個人的にはあと2トライほしかった!!

 

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小規模企業白書2015年版に見る事業承継 第1回

永井さん後継者の学校パートナーで中小企業診断士の永井貴之です。

小規模企業白書が今年度創刊されました。この白書には、政府による小規模企業に関する調査分析の結果などが掲載されています。事業承継に関して多くのページを割いており、後継者の皆さんにも一読してほしい内容となっています。今回は、「現経営者が事業承継を行うことを躊躇する理由」を取り上げます。

 

後継者のみなさん、白書って読んだことありますか?。大きな書店に行くと「政府刊行物」のコーナーがあって、「○○白書」というタイトルの本が並んでいます。

白書とは、「政府による公式な調査報告書」のことであり、小規模企業白書は昨年公布された小規模企業振興基本法に基づいた政府が国会に提出した報告書であり、報告内容は、「小規模企業の動向」と「小規模企業施策」です。つまり、小規模企業についての政府の公式な見解を示した本なんですね。

今年度の白書には、事業承継が大きく採り上げられていることから、政府としても事業承継問題を非常に重視していることが伺えます。

では、小規模企業白書(以下、白書と記述します)の中身を見ていきましょう。第1部1章は、小規模企業の実態調査です。その中に下記のグラフがあります。

※クリックすると図が大きくなります。

ブログ画像(永井)2014.09.21提出

【出典:小規模企業白書P57 現経営者が事業承継を行うことを躊躇する個人的な要因】

 

事業承継がうまく進まない理由に、現経営者自身が躊躇していることが見て取れます。最も多い要因は「厳しい経営環境下で事業を引き継ぐことへの躊躇」となっています。

では、このデータを考察してみます。

ここでいう「厳しい経営環境」とは何か?・・・やはり「売上や利益などの業績面の不振」や「借入金が多いことにより財務基盤が弱っている」という2つの理由が大きいでしょう。

つまり、「経営が少しでも楽な状態にしてから引き継いであげたい」という親心があるのですね。

その親心は理解できますが、事業承継全体を考えると大きなリスクがあります。業績向上や財務基盤の強化などは、改善レベルではなく、経営全体の革新が必要であり、長い期間が必要になります。その結果、事業承継の時期が大幅に遅れることになります。事業承継が遅れると、現経営者の加齢による衰えが懸念されますし、後継者の2代目社長へのモチベーション低下も考えられます。

ここは、現経営者による経営革新はなく、後継者が主体となって経営革新を促進し、現経営者はフォロー・支援に回るという体制を敷くのがベストです。

今後会社のかじ取りを行うのは後継者。後継者が主体となって厳しい経営環境を克服できれば、2代目経営者としての自信と社員との信頼関係構築への第一歩となります。

 

このように一つのデータから多くのことを考察できます。次回も小規模企業白書から事業承継を考察します。

 

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元官僚が伝える伝統的倫理観と強みのシナジー

後継者学校のパートナーの岡部眞明です。
中小企業診断士、行政書士です。

文部科学省で先端科学技術や産学官連携など科学技術政策の国家戦略の全体調整の仕事を主に財政面から担当してきました。我が国の伝統的倫理観と企業が持っている技術などの強みとのシナジーをサポートしたいと考えています。

「三方よし」と言われますが、事業承継は、経営者、事業承継者、従業員とその家族、会社を取り巻く全ての人の人生にまでかかわる問題なのです。

事業承継は、その責任と託し託されるものを、本当に価値あるものとして引き継いでこそ意味があるものであり、関係者はその責任を全うする義務があり、利益を享受する権利も有しているのです。

高齢化社会と言われます。高齢化は中小企業の経営者も同じです。
会社は長く続きますが、人には限りがあるのは事実です。
「三方よし」は近江商人の行動哲学と言われますが、会社には従業員や取引先など多くの人々(ステークホルダー)があり、それらの人々の生活を維持していく責任があります。

経営者には、誰かに会社を託さなければならない時期が必ず訪れ、正しく渡す義務があるのです。

一生懸命築き上げた会社を誰にどのように託すのか、その後の生活はどうなるか、経営者にとって重要な問題です。

一方、託される会社はどうなっているのか、従業員は?取引先は?許認可は?受け取る側にとっての関心事項は山のようです。

事業承継の場面では、会社の過去と現在そして未来に関して、良いことも悪いことも全て明らかにされなければなりません。

事業承継は経営の全てが詰まっています。

「三方よし」の三方は「売り手」「買い手」「世間」と言われますが、事業承継は、経営者、事業承継者、従業員とその家族、会社を取り巻く全ての人の人生にまでかかわる問題なのです。
事業承継は、その責任と託し託されるものを、本当に価値あるものとして引き継いでこそ意味があるものであり、関係者はその責任を全うする義務があり、利益を享受する権利も有しているのです。
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「女性後継者の時代です」

加藤さん一昔前、後継ぎは男子であることが当たり前だと考えられていました。

娘しかいなければ、「婿を取って継いでもらう」のがごく自然な流れでした。

でも皆がそう思い込んでいたことで、日本はこれまで大きな損をしてきたのかもしれません。

 

 1) 友人のこと

学生時代、ゼミの友人に、江戸時代から続く老舗和菓子屋の娘だという女性がいました。確か妹がいるだけで男兄弟がいなかった彼女。将来について、自分は高校教師を目指しているので店は婿をとって継いでもらう、と話していました。

その言葉通り彼女は大学院修了後、出身県の難関教員採用試験を一発で突破。めでたく地元公立高校の教師となりました。ところがわずか数年後、風の噂で、高校を退職して和菓子屋を継いだらしい、と。和菓子作りの修行を一から始めて頑張っているらしい、と聞きました。

今から20年以上も前のことです。婿でなく彼女自身が、女性が伝統ある和菓子屋を継いだことを、正直なところ大変意外に感じました。

 

その後彼女は、老舗和菓子屋はどうなったか。

 

和菓子作りの修行を経て自分自身の腕を磨いた上で、経営面でも時代に合わせて販売方法を見直したり、新たに和の食文化を提供する会社を設立するなど、精力的に事業を拡大させたようです。先頃東京の人気スポットで出店も果たしたとか。

 

2) 日本は損をしている

男の子がいないと「後継ぎがいない」

女の子しか生まれなければ「婿を取らなければ」

日本人はなぜか自然に、そう考えてしまいます。昔の私もそうでした。

女性が後継者に向かないと、女性に会社経営は無理だと、「後継ぎは男子だ」と、そう決めつけてしまっていたことで、もしかしたら日本はこれまで、真に貴重な人財を半分しか生かすことができずにいたのではないでしょうか。

 

そして時代は変わり、今徐々に女性後継者にスポットライトが当たりつつあります。

中小企業を支援する「大阪産業創造館」(http://www.sansokan.jp/)は、女性後継者交流会を主催し、まだ数少ない女性後継者同士が交流できるプログラムを提供しています。

関西の大学で行われている「後継者ゼミ」、2014年にはその半数が女性になったそうです。

ダイヤ精機株式会社の諏訪社長に代表されるように、メディアでも近年女性後継者がよく取り上げられています。いよいよ女性後継者の時代が到来しつつあります。日本の未来も明るい!?

 

3) 私の願い

しかし、それで女性が後継ぎになることのハードルが低くなったわけではありません。

まず現経営者。父親が娘に後を継がせよう、継がせたいと考えられるでしょうか。

従業員が皆、納得できるでしょうか。

親族が納得するでしょうか。

そして一番肝心な娘本人が、自分をがんじがらめにしている固定観念を打ち破れるでしょうか。

息子でなく婿でもなく、娘が後継ぎになり経営者になる、つまりトップに立つことの困難さは、安易な言葉では言い表せないと思います。

それでも決心し、前に進もうとしている女性後継者を支えたい。それが今私が一番やりたいこと!

このブログでは少しずつ、応援メッセージを届けたいと思います。次回、請うご期待!

※歯科後継者塾のオープン勉強会があります。
私が講師を務めるのは9/23(水)朝の勉強会です。

詳細はこちらをクリック
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放課後勉強会(東京) 「社長さんの商標ことはじめ」

後継者の学校のMISSIONに込めた想い

みなさんこんにちは

後継者の学校の代表の大川原です。

今回は、創業当時から掲げているわれわれ後継者の学校のMISSION

「1976年以降に生まれた後継者と我々が仲間となって、みんなが幸せにもうかる輪をつくる」

に込めた想いについてお話したいと思います。

われわれが大事にしたいことが、ふたつあります。

「仲間」と「仲間の利益」です・・・

 

みなさんこんにちは後継者の学校の代表の大川原です。今回は、創業当時から掲げているわれわれ後継者の学校のMISSION

「1976年以降に生まれた後継者と我々が仲間となって、みんなが幸せにもうかる輪をつくる」

に込めた想いについてお話したいと思います。

 

われわれが大事にしたいことが、ふたつあります。

「仲間」と「仲間の利益」です。

 

「仲間」とは、

後継者の学校に参加した後継者のことであり、後継者の学校のパートナーのことです。

青臭いかもしれませんが、私は「仲間」をとても大切な価値として大事にしています。

後継者のみなさんとは、時には先生と生徒になり、ときには上司と部下、ときには同じチームの仲間、ときには同世代の友達の関係となれる大事な仲間です。

私はJC(青年会議所)で地域貢献活動をしていますが、そこにも企業の2代目、3代目の後継者たちがいます。かれらは、とても優秀な方たちばかりですが、会社だけでは得られない仲間と自分磨きをする”自分の居場所”としてJCを選んでいました。一方で、あるJCの仲間から「会社にずっといると気がおかしくなりそう」と吐露されたこともあり、やはり親が作ってきた会社で後継者として活動することは何かしらの違和感や不安などを感じているのだろうと思いましたし、だからこそ自分の居場所が会社以外にも必要なのだと実感したのです。

 

後継者の学校は、同世代の後継者と同世代の後継者の学校パートナーが集まる場所です。

仲間が集まって、共に経営と事業承継を学び、切磋琢磨し成長する”学校”を作ろうと考えています。

ここが後継者の学校と他社の後継者塾や経営塾が大きく違うところだと考えています。

 

「仲間の利益」とは、

後継者の利益であり、後継者の学校のパートナーの利益のことです。

仲間が集まる場所としての後継者の学校ですが、ただ仲間が集まる場所をつくるだけではJCや交流会など他団体と変わりませんので後継者の学校を作る意味はありません。

われわれは、事業承継や後継者経営の専門家として後継者の「仲間の利益」を創出し確保することがとても大事な使命なのです。

そのために後継者の学校の育成コンテンツを磨き上げ、それを伝える講師の力も磨き、コーチング・コンサルセッションをする力などを磨き続け、後継者の利益が最大化させるために日々精進しているのです。

後継者が事業承継をチャンスととらえ後継者経営で事業を飛躍的に発展させるために、われわれとの関わりが運命の分かれ目となる存在となれるよう精進しているのです。

 

また、そうすることで後継者の学校のパートナーの力量もさらに向上し、パートナーの利益にも貢献し、好循環のもうかる輪をつくることができると考えています。

 

ちなみに、ミッションにある「1976年以降に生まれた」というのは、私の生まれ年でありますが、同世代ということを象徴的に掲げているものですので、それ以前に生まれた方もどんどん参加していただければ幸甚です。

 

 

株式会社後継者の学校
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代表取締役 大川原基剛

事業承継への第一歩は自社の分析・理解

後継者の学校パートナーの永井貴之です。永井さん

後継者となることは、今回っている会社を舵取りしていくこと。

まず、会社の実態を把握・理解しましょう。

はじめに

後継者&後継者候補のみなさん、はじめまして。中小企業診断士の永井貴之と申します。今回は自己紹介とともに、私の事業承継への考え方を簡単に紹介します。

私の経歴

私は大学卒業後、情報システムの開発・運用業務に従事しておりました。就職した当時はバブル景気の真っ最中でシステム業界は大型開発案件が多数動き、猛烈なスケジュールをこなす日々でした。そのような状況のなか、「自分はこのままシステムエンジニアを続けていくのか?」という疑問のもと、純粋に自己啓発のために中小企業診断士の受験勉強を始め、平成14年度に合格。平成20年度に「創業とIT支援」をキーワードに独立・開業しました。

多くの社長さんから、このような言葉をよく聞きました。「後継者がいない」、「事業承継したいがどうしていいか解らない」。多くの社長さんが事業承継という問題を抱えており、2代目経営者の育成に悩まれています。日本の中小企業は独自技術を持ち、雇用や経済全体を支えています。私は独自技術を次世代につないでいくことの意義に気づき、事業承継と後継者育成支援を仕事の柱とすることを決意しました。

私の事業承継に対する考え方

事業承継には、経営の承継、事業用資産の承継など様々な側面があります。後継者となることは、会社を舵取りしてくことに他なりません。その舵取りをするには、会社の実態を把握しなければなりません。「そんなの当然だ」と思われるかもしれませんが、多くの後継者が、会社の実態を分析・理解せずに後継社長となっています。

まず、会社の実態を分析・理解しましょう。分析・理解は以下の4本柱で行うことが大切です。

① 会社の沿革~創業から現在までの歴史

② 事業の仕組み~製品・サービスの価値や顧客のプロフィールなど

③ 財務状況~そもそも儲かっているのか、お金の流れはどうなっているのかなど

③ 統治基盤~株主は誰か、法令を遵守しているかなど

4本柱それぞれに分析・理解のポイントや手順があります。このブログで紹介していきますので、ぜひお読みいただき、実践していただけば幸いです。
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後継者に寄り添い、よきパートナーとして生きる

後継者の学校 パートナーの加藤敦子です。

中小企業診断士  加藤 敦子  です。加藤さん

後継者の学校 パートナーコンサルタントの私の願いは、後継者の皆さんが最高の人生をおくることができ、同時にお客さまも貴社で働く方々も幸せになること。それが私自身をも幸せにし、三方良しならぬ「四方良し」となることです。

 

 1) 地方における後継者難

母方の祖父は、広島随一の商店街、本通で時計・貴金属店を営んでいました。一男五女に恵まれましたが誰も店を継がず、信頼していた従業員に後を託しました。その従業員も相当の努力をされましたが、時代の波に押し流され、閉店を余儀なくされました。

広島県は沖縄県に次ぎ、全国で2番目に後継者難による廃業企業が多いそうです。

私が9年の国公立小学校教員職を経て転職した小さなIT企業も、昭和15年生まれの社長が後継者難に悩みつつ、70歳を超えてもなお独りきりで支えていました。その会社も後を継ぐ者が見つからないまま、リーマンショックで傾き2011年には消滅しました。同僚、後輩たちは散り散りになり、半数近くが異なる職種に就かざるを得ませんでした。

地域で愛されている店、従業員の生活を支えている小さな会社が、後を継ぐ者が見つからずに消えていく。こんな状況を何とかして減らしたい。これが私の強い願いです。

経営状態を改善し、企業価値を高め、二の足を踏んでいる後継ぎ候補の背中を少しだけ押して前へ進む勇気を与える。そしてその後継者の懐刀となり、陰で後継者を支える。そんなコンサルタントになるために、「なれる最高の自分になる!」をモットーに、日々精進しております。

 

 2) 歩み

東京オリンピックの年に生まれ、東海道新幹線と同い年。広島で生まれ育ち、大学院修了後10年目まで小学校教員生活を送っておりました。、その後、一般企業プラント建設設計課での配管設計業務を経て、システムエンジニアを目指して転職。小さなIT企業で、オープン系システム開発プロジェクトのチームリーダーを務めました。

教員経験を生かして、開発業務と並行し同社長が営むコンピュータースクールにて、平日夜間や休日にSE養成講座講師も務めておりました。コンサルタントとして独立した現在、中小企業の支援と同時に、大手資格学校において講師も兼任しております。

 

 3) 資格

一般社団法人軍師アカデミー1級認定軍師
ターンアラウンドマネージャー(TAM)
高度情報処理技術者アプリケーションエンジニア
物流技術管理士補
フォークリフト運転技能講習修了
唎き酒士

 

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